第597話 やっと手に入れた異世界常識?

 ジョンが去った後の室内ではラズベリーがベッド横のイスに座り、神妙な面持ちでラバスと会話をしていた。


「お母さん、ジョンお兄ちゃんが助けてくれた時に『死ね、魔族』って言ってたの」


「え……」


「ダークゴブリン相手に」


 困惑するラバスは、ラズベリーが話してくれたことに対して理解が追いつかない。その内容を素直に解釈するなら、ジョンは魔族を殺しに来た人族ということになるからだ。


「それは本当なの? 聞き間違いとかじゃなくて?」


「うん……ジョンお兄ちゃんは人みたいな魔物を魔族と思ってる」


 それからラズベリーが語るのは、ジョンの中で二足歩行型の魔物は魔族という解釈であり、それ以外は野生動物だったり、そのままの姿で捉えているということだった。


「ラズベリーは自分が何族か話したの?」


「……まだ。ジョンお兄ちゃんは同じ人族だって思ってる」


「はぁ……」


 これからどうしたものかと考えてしまうと、ラバスは溜息が後を絶たない。ジョンに対して正直に話せば殺されるかもしれない。もしかしたら、今までの対応から見逃してもらえる可能性も否定できない。


 だがそれは、ラバスたちを同じ人族として見ているからの対応であり、魔人族として見ていないからそうだとも言える。仮に見逃してもらえたとしても、村に住む他の人たちまで見逃してもらえるとは限らない。


 ラバスは1番有効な安全策として、ジョンに勘違いをさせたまま村から出て行ってもらうことを考えつくが、それとて、後で魔人族だとバレた場合には殺しに戻ってくる可能性があるのだ。


 色々な憶測がラバスの頭を占めていくが、最適解が見つからない袋小路に追い詰められる。


「黙っていてもどこかから漏れてしまうわよね……」


「ジョンお兄ちゃん……魔族に恨みでもあるのかな?」


 そのようなことを言うラズベリーだが、ジョンがただ単にウォルター枢機卿から、魔族は殺しても問題ないやつらとして教えられていることを当然のことながら知らない。


「人族と魔族の争いは切っても切れないから。今もまた魔王様たちが人族の国に戦争をしかけているし……」


「どうしてみんな仲良くできないのかな……ジョンお兄ちゃんだって『おじちゃん』って言ったら怒るけど、私を助けてくれて、お母さんも診てくれて優しいのに……」


「それはきっと、私たちを同じ人族として見ているからよ」


「魔族って知ってたら違うの?」


「私たちが人族を全て同じに見るように、ジョンさんも魔族を同じように見るかもね。ラズベリーは助けられずに殺されて、その後にここへ辿りついていたら私も殺されているかもしれないわ」


「やだよ……そんなのやだよ……」


 短い付き合いとはいえ、ジョンと過ごした時間が楽しかったラズベリーは、ジョンが自分や母親、それに村人たちを殺して回るところを想像してしまうと、瞳からポロポロと涙をこぼしてしまう。


「泣かないでラズベリー。ジョンさんに勘ぐられてしまうわよ」


「だって……だって……」


「ジョンさんがここにいる間は、私たちの種族のことは秘密よ。約束できる?」


 ぐずるラズベリーに対して優しく声をかけるラバスだったが、ラズベリーが何かを口にする前に寝室のドアが開いた。


「なあ…………って、どうした? ラズベリーが泣いてるじゃねぇか」


 当然のことながら寝室のドアを開けたのはジョンであり、部屋に入るなりラズベリーの異変に気づいてしまう。するとラバスは、ありきたりな話を捏造してこの場をやり過ごそうとする。


「主人のことがまだ心に残ってるみたいで、昔を思い出してしまったのか泣いてしまったんです。強い強いと思っていても、やっぱりまだまだ甘えたがりの子供ですね」


「そりゃそうだろ。そのナリで達観してたら将来を心配するレベルだぞ」


 ラズベリーに近づくジョンはそのラズベリーの頭の上に手を乗せたら、不器用にガシガシと撫で始めて慰めるのだった。それを受けたラズベリーはイスから下りると、ジョンにしがみついてわんわんと泣き始めてしまう。


「マジかよ……」


 父親を思い出して泣いていると勘違いをしているジョンは、ラズベリーを突き放すこともできずに、どうにもこうにもなりそうにないことを悟ってしまうのだった。


 しかしながら、父親がいないなら母親ということで、ラバスに助けを求めるために視線を向けるが、ラバスはわざとらしい咳き込み方をして取り合おうとはしなかった。


 結局のところジョンは、ラズベリーが泣き止むまで立ち尽くすという状況に追い込まれ、それによりジョンの服は涙やら鼻水やらで酷いことになってしまう。


「これ、昨日近場の川で洗濯したばかりなんだぞ……」


 実は迷子のジョンは珍しく川に行きつき、溜まっていた洗濯物を綺麗にしていたのだ。だが、翌日にはこうして汚されてしまうという珍事に遭い、やりようのない徒労感とともにガックリと肩を落とすしかなかった。


「洗濯する……」


 泣き止んだラズベリーがそう言うと、その後はラバスの許可を取るでもなく強引にジョンへ泊まるように告げてしまい、早く服を脱げと言わんばかりに引っ張り始める。


 それに対してジョンが取った行動は、先程と同じようにラバスに助けを求めるものだが、ラバスは「娘を助けてくれたお礼に、大したおもてなしもできませんがどうぞお泊まり下さい」というものだった。


 それからというもの、ラバスの許可が下りたことによりラズベリーの勢いが増し、ジョンはなし崩し的な感じでこのまま泊まることになる。


 そして、ジョンは床に伏しているラバスの代わりに、現代で身につけていた料理の腕を披露しラズベリーを喜ばせると、ラバスには消化にいいものを作っておきベッドにて食べさせた。


 それから食事を終えたラバスに対してジョンは、【サバイバル術】のスキルで作っておいた薬湯を飲ませるが、ラバスは一口飲んだだけで動きを止めてしまう。


「うっ……苦い……」


「良薬口に苦しだ。一気に飲み干せ」


 その薬湯は素材の味を活かすと言えば聞こえはいいが、飲みやすい味付けなどの配慮が一切されていない激苦な代物と化している。それを飲まされているラバスにとっては、降って湧いた地獄の試練とも言えるだろう。


 その後は先に寝てしまったラズベリーの代わりに、ジョンがラバスの看病をしていたところ、ラバスは何かを決意した顔つきでジョンに話しかける。


「ジョンさん、今日は色々とありがとうございました」


「別に大したことはしてない」


 会話の取っかかりとしてお礼を改めて伝えたラバスは、ジョンの起こしている勘違いが本当なのかを確認していくことにした。


「ジョンさんは人の形に近い凶暴な者たちに対して、魔族だと言っていたとお聞きしたのですけれど……」


「ああ、あいつらな。見た目からして凶暴な魔族だ」


「狼っぽいのは野生動物だと」


「あいつらも生きるために必死なんだろうが、俺は食べられたくないからな。そこは割り切って殺している」


 そのような確認を終えていくラバスは、意を決して本題となる話をジョンに振った。


「ジョンさんは魔族を殺すのですか?」


「当たり前だろ。あいつらは俺を見つけた途端に襲いかかってきやがるからな。ラバスの旦那だって魔族に殺されたんだろ? 俺が言うのもなんだがあいつらは害悪だ」


「あの……襲いかかってこなければ?」


「その時によるな。距離が遠ければそこまで行くのに面倒だし、見逃すかもしれない」


「近ければ殺すと?」


「そりゃそうだろ。近ければあいつらは襲ってくるんだから」


 そこまで聞いたラバスは、ジョンに本当のことを言ってしまうかどうか迷ってしまう。予想できる最悪の展開は伝えた後にこの場で殺され、その後は部屋で寝ているラズベリー。そして、それすらも終わってしまえば村の者たちが被害に遭うのだ。


 ラバスは早まる動悸をその身で感じつつ、どうすることが1番いいのかわからなくなってしまう。


 そのような時間が過ぎていく中で、思い詰めた顔つきで悩んでいるラバスを見たジョンが、不意に声をかけてきた。


「何か気になることでもあるのか? 泊めてもらったお礼に俺ができることならするぞ」


「あの……その……」


「遠慮するな、何でも言え」


 ラバスはジョンの顔を見るなり「できることならする」と言ったその言葉に対し、『もしかしたら見逃してもらえるかも』と希望をうちに抱き、ジョンに本当のことを話し始めた。


 元より遅いか早いかの違いで、後からバレてしまえばどのみち殺されてしまうのだ。それならば、見逃してもらえる可能性にかけてみてもいいのではと思ったラバスを、いったい誰が責められるであろうか。


 ラバスとてラズベリーの生きる未来を勝ち取るためには、危険な博打であろうとも打つしかない。


「……私たちはジョンさんの思っているような人族ではないんです。魔人族と呼ばれている種族なんです」


「魔人族?」


「ジョンさんの言った魔族という大きな括りの中に存在します」


「お前……魔族なのか?」


 ジョンのラバスを見る目付きが鋭くなると、それだけでラバスは萎縮してしまい本当のことを打ち明けた後悔が押し寄せてくるが、ラズベリーの未来のために震えながらも言葉を口にする。


「……魔族です。ジョンさんの思っている魔族や野生動物は、大きな括りで魔物や魔獣と呼ばれている種族なんです」


 そこまで言い切ったラバスはジョンがどのような行動に出るのかわからず、一挙手一投足を見逃さないためにも懸命に見続けていた。それは、仮にジョンが殺そうと動き出したなら、体を張ってでもラズベリーの逃げる時間を作ろうという決意からだ。


 そのような決意を抱くラバスに対して、ジョンが口を開く。


「ひとつ聞きたい。魔族は人族を滅ぼすのか?」


「魔族にもよります。魔王と呼ばれている方々の中には好戦的な者たちもいますから。現に今は人族との戦争に入っていると風の噂で耳にしました」


「……は? 戦争!?」


 ジョンはラバスが魔族であると語ったことよりも、自分の知らない間に戦争が起きていたことの方が驚愕に値する情報だった。何故ならば、戦争が起こって人族が滅ぼされるからと、魔王殺しのために魔大陸にやってきたからだ。


 ただ単に、ウォルター枢機卿からそのような理由で、魔族なら殺しても構わないと説明を受けていたこともあるが。


「ご存知なかったのですか?」


 ラバスはてっきり戦争が起きているから裏をかき、単身で魔大陸に乗り込んできて魔族を殺して回っているのだろうと思っていたが、ジョンの狼狽える姿を見れば、どうやら違うらしいことがわかってしまう。


「マジかよ……既に戦争が起きているのか……」


 ジョンとしては人が殺せれば戦争などどうでもよかったが、まさか自分が迷子になっている間に戦争が起きていたことの方が、自身の中では落ち込む原因となっているみたいだ。


 明らかに世間から置いていかれていたことに気づいてしまい、落ち込んでいるジョンを見たラバスが声をかけた。今なら見逃してもらえるかもと思ってのことだ。


「あの……それで……私たちを見逃してもらえませんか?」


「見逃す? 何で?」


 ジョンとしては女子供に手を出さないというこだわりから、元々殺すつもりがないのでそう言ったのだが、そのことを知らないラバスは勘違いをしてしまい、ジョンがラバスたちを見逃すつもりがないという意味合いでの言葉と思ったのか、顔を青ざめさせながら震え始める。


「あ、あなたが魔族を殺そうとしているなんて誰にも言いません! ですから、ですから見逃してください! せめて、ラズベリーだけでも――」


「ん? 何か勘違いをしてねぇか? 俺はラバスたちを殺すつもりはねぇぞ」


「……え?」


 そのことを聞いたラバスはキョトンとしてしまう。今しがた見逃して欲しいと願った時に「何で?」と聞き返されていたのだから。その内容は誰が聞いても本人以外は、『何で魔族を見逃さないといけないのか』という風に捉えてしまってもおかしくない言葉の流れだったからだ。


「でも……さっき、『何で?』って……」


「ああっ、それは『何でいきなり見逃すなんて話になってんだ?』ってことだ」


 ジョンがなんてことのないように言ってしまったせいか、ラバスは緊張の糸が切れてしまいどっと疲れてしまうと、急に咳き込み出したラバスをジョンが側臥位にして、背中をさすり始めた。


「まだ治ってないんだから無理するなよ」


「ゴホッゴホッ……どうして……?」


 魔族を殺すと言っているジョンが、魔族である自分に優しくしてくれているのが不思議に思ったのか、ラバスがそういう風に言葉をこぼすと、言葉数の足りないことで意味のわからなかったジョンは、ラバスが何を言いたいのか問い返した。


「私たちは魔族ですよ」


「そういえば、そういう話をしていたな。そもそも魔族って何だ? 俺が殺していたのは魔族じゃなかったんだろ?」


 だいぶ落ち着いてきたラバスが側臥位から仰臥位に戻ると、ジョンの持ち合わせていない常識を語り始める。


「ジョンさんが倒していたのは、先に伝えていた通りで魔物と呼ばれているものです。魔物は見境なく人々を襲い喰らいます。強者が相手ならば別ですけど」


 それからラバスは魔物の外見を織り交ぜながら、どういう種族であるのかを説明していく。特に女性として見つかってはタダでは済まないゴブリン種やオーク種などを。


「だから、ラズベリーを助けていただいた時は、本当に感謝をしていたのです」


「その魔物は胸くそ悪い奴らだな。殺しまくっていて正解だった」


「それで、魔族についてですが……私たちは魔族の中で魔人族と分類されている種族です。肌の色が違ったり、基本的に人族よりも強い身体を持っているのが特徴であり、それ以外は人族との見た目が大きく変わりません」


「まあ、俺が人族と勘違いするほどだしな」


「その他には角が生えていて屈強な肉体を持つ鬼人族だったり、他種の精を吸い取る淫魔族だったり、翼を持つ有翼種だったりと様々な種が存在します」


「それで、その魔族とやらは好戦的な奴とそうでない奴がいるわけか……」


「はい。そこは人族と何ら変わりはないかと……」


「……確かにな。ラバスたちが好戦的には見えねぇ」


 ジョンは思った。ラバスの「人族と何ら変わりはない」という言葉に対し、魔族とはいったい何なのかを。


 そして、奇しくもラバスから欠けていた常識を教わったことにより、ジョンはこれからの行動指針を考えなければいけなくなる。


「だいたいのことはわかった。とにかく俺はラバスたちを殺さないから、今日はゆっくり休め。泊まらせてもらっている俺が“休め”と言うのもおかしな話だが」


「……はい。ジョンさんはどうされるのですか?」


「これからどうするか考える。当初の目的は、魔族を殺すために西へ向かっているだけだったからな。最初に聞いていた話とはだいぶ違っているから、身の振り方を考えないといけねぇな」


「……最初に聞いていた話とは?」


 ラバスはもしかしたら魔族に恨みを持つ者が、ジョンを使い復讐に走っているのかと思っていたのだが、ジョンから聞かされたのは予想の斜め上を行くどころか、想像すらしていない話である。


「俺をこの世界に召喚したやつが、魔族は殺してもいいと言ったんだ。西に向かえば魔大陸があって魔族が住んでいるとな」


「――っ! い……いま……何と……?」


 驚愕の事実を述べたジョンに対して、ラバスは聞き間違いではないかと我が耳を疑い、聞き間違いであって欲しいと願いながらも聞き返していた。すると、ジョンは伝えた内容を簡潔にしてもう1度口にする。


「だから、魔大陸に行けば殺してもいい魔族がいるから、俺は西を目指して旅をしていたんだ」


「そこではなく、召喚されたと……」


「ん? あぁ、でっぷり肥えた如何にも偉そうな奴が俺を召喚したみたいだな。もう殺したから生きていないけど」


 ラバスはジョンが教団のお偉いさんを殺したという事実よりも、この世界に召喚された事実の方に驚愕する。


「ゆ……勇者……」


「そういえば、そういうことも言われた気がするな。女神の話だと勇者召喚だったか……」


「ああっ……」


 まさか目の前の人物が魔族を滅ぼす勇者だと知ってしまったラバスは、あまりの出来事に嘆いてしまう。魔大陸に伝わる勇者の伝説は計り知れないものだからだ。


 曰く、勇者の通った後には雑草の1本すらも残らないだとか。


 曰く、目に付いた魔族は1人残らず殺して回るだとか。


 曰く、戦いの後に残るのは荒れ果てた大地のみだとか。


 曰く――


 数えればキリがないほどに勇者の残した伝説は多く、魔王と激闘の末、この地を去るというのが共通して言えることだ。


 だが、ラバスは不意に思う。目の前のジョンは果たしてどうなのだろうかと。今のところジョンが、自分たちを殺すということはない。それはジョン自身が言っていたことだからだ。


 それに魔族と魔物の違いを知ったジョンが、これから身の振り方を考えると言ったことによって、ますます自分たちを1人残らず殺して回るということが想像できない。


「どうしたラバス?」


 不意に名前を呼ばれたことにより、ラバスはハッとする。それと同時に今なら入り組んだことを聞いても教えてもらえるのではと思い、ジョンに対して質問をするのだった。


「ジョンさんが勇者なので、魔族を滅ぼすのではないかと……」


「滅ぼしはしない。滅ぼすにしたって、いったいどれだけ殺さなきゃならないかわからねぇしな。それに俺の目的は魔王だ。その道中でなら魔族を殺すこともあるだろうが」


「やはり魔王と戦われるのですか?」


「ああ、物語でもよくあるだろ。主人公が悪いやつをやっつけてお姫様を救うとか。あとはドラゴンを倒したりとかだな。子供の頃はよく憧れたもんだ」


「ド、ドラゴン!? そ、それだけはおやめください!」


 ドラゴンという言葉に対し過剰に反応するラバスを訝しみ、ジョンはどういうことなのか説明を求めた。


「ドラゴンは確かに存在します。ですが、魔大陸に住むドラゴンにだけは手を出してはいけません」


「何でだ?」


「遥か昔から魔王の1柱を担っている古き龍だからです。その名も“黒龍王”。かのドラゴンはブラックドラゴンを統べていて、その力は計り知れないものとなっております。治める領地も莫大であり、近辺には魔族が住んでいません」


「領地なのに領民がいないのか?」


「領地とは私たちが勝手に言っているだけのものです。黒龍王の領地とは、言わばドラゴンの縄張りに当たるのです。そのような所へ好き好んで行く愚か者はいませんから」


「ここから近いのか?」


「いえ、古き魔王たちは西にそれぞれの領域を所有しております。人族に近い領域を所有するのは、新参の魔王たちばかりです。常に戦地になりやすく、発展が遅れてしまいますから」


「せっかく発展させても戦地になっては元も子もねぇもんな。ということは、西に行けば行くほど発展しているってことか……」


 その後もジョンはラバスからこの世界での魔族側からの常識を教わっていき、「休め」と自分で言っておきながら、結局のところ2人が休んだのは日付が変わろうとしていた頃なのであった。

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