第431話 それぞれの趣向

 ジャンヌのお相手が終わりクロエへと近づいたケビンは、思いもよらぬことをクロエから告げられる。


「ケビンさん、私も激しく犯してください」


「……えっ!?」


 クロエの提案してきたのはジャンヌとはまた違った趣向で、後ろから激しくされたいとのことだった。


 クロエ曰く、ケビンから征服されている様を肌で感じて、何もかもをケビンのものとして捧げたいとのことだった。早い話がケビンから支配されて『俺のものだ』と、独占欲の塊をぶつけられたいという願いだ。


 ジャンヌに引き続きクロエまでちょっと?変わった初体験をすることになり、ケビンは他の2人もそうなのかと疑ってしまって視線を向けるが、カミーユとノエミは全力で首を横に振る。


 クロエの変な願いが要望としてあがったため、ケビンはクロエの願いを叶えるために両手を縛り、紐付きの首輪までつけてクロエの自由をある程度束縛するのである。


「ああっ、凄い……ケビンさんの所有物みたい」


 クロエは瞳をキラキラとさせては、縛られた手で首輪を触りうっとりとする。その様子にカミーユとノエミは再びドン引きするのである。


 それからケビンはクロエを抱いて更には要望に答えるべく、分身の2号と3号までスキルで出しては下準備に取り掛かった。そしてケビンは後ろからクロエに目隠しをすると、その行動にクロエが困惑する。


「え……ご主人様……?」


「ご褒美だ」


 そこから更にクロエを3人がかりで抱いてしまうが、ことが終わればクロエは目隠しをしたままなのでケビン以外の男に抱かれて気持ちよくなったことで、ケビンに対して罪悪感を抱いてしまい懺悔するのだった。


 そのようなクロエをケビンがギュッと抱きしめてはずっとさせていた目隠しを外すと、その目隠しの下から現れたクロエの瞳は潤んでおりケビンに対しての罪悪感が見て取れた。


「俺はクロエのことが大好きだよ。エッチの要望を言った時はちょっと引いたけど」


「でも、私は……」


「大丈夫、クロエは俺以外に抱かれてないから。見てごらん」


 ケビンは2号と3号を呼んでクロエに見せると、その姿を見たクロエの目が点となる。


「え……」


 そしてケビンがネタばらしをしてクロエに説明をしたら、クロエは驚愕してしまうのであった。


「えぇぇぇぇっ!」


「いやぁ、クロエが支配されたいって言うからさ、屈服させようかなぁって思って3人がかりで頑張ったんだよ」


「よ、良かった……私、自分のことをただの淫乱だと思って……ケビンさんに好きになってもらう資格がないって思ってたから……良かった……良かったよぉ、ケビンさぁん……私の体はケビンさんの物のままだったぁ……」


 クロエとの話が円満に終わっているところへ、静観していたジャンヌが突如乱入してきた。


「ケビンさん!」


「いきなりどうしたの?」


「私もクロエのように犯してください!」


 クロエの犯され方に触発されてしまったのかジャンヌがケビンへ懇願すると、ケビンは残る2人のこともあるので2号と3号にジャンヌを満足させるように指示出ししたら、後のことはお任せしてカミーユの元へ向かうのだった。


「あの……私は普通がいいです」


「良かった。さっきは否定していたけどさすがにハードなのが3連続ともなれば、パーティーとしてそういう性癖を推奨しているのかと誤解するところだったよ」


 それからケビンはカミーユへ優しくキスをするとじっくりねっとりと抱かれていくカミーユは、恥ずかしそうに声を漏らしながらケビンへその身を任せて快感に溺れていく。


 そしてカミーユのお相手が終わったケビンは、最後の1人となるノエミへ近づく。


「お待たせ」


「あの――」


 ケビンがノエミへ待たせていたことを伝えたら、ノエミは恥ずかしそうにケビンの耳に顔を近づけてコソコソと話し始める。


 その内容とはケビンよりも歳上であるのに、未だ経験のない生娘であるということだった。性に関することは知識としては知っているものの耳年増であり、自分の体つきが異性を惹き付けてしまうことも自覚していてソロ活動時代から嫌な視線を浴びることが多く、そういった関係を持つことを忌避して男性を避けていたために今もなお処女のままで少し怖いのだという。


「わかった。ゆっくり進めていくから怖くなったら教えて。無理にはしないから」


「ありがとうございます、ケビンさん」


 ケビンはカミーユの時と同様にゆっくりと進めていくため、ノエミの口へ軽く触れるだけのキスから始めていく。


「ん……」


 ノエミの緊張を解すためその行為をしばらく続けたあと、ケビンは次に何をするのかノエミへ伝えながら了承を取っていた。


 そのノエミはケビンからの言葉に対して、いつもの間延びしたような喋りではなくきちんとした喋り方で返答していく。


 これにも理由があったようで、周りからそういう風に見られているのと自分が歳をとっているにも関わらず未だ処女であることを隠したくて、妖艶な雰囲気を醸し出す服装や喋り方で誤魔化していたとのことだった。


 ケビンに抱かれることによって気持ちよくなり小さな声を漏らしていたことをケビンに気づかされてしまい、ノエミは急に恥ずかしくなり両手で顔を隠してしまうのだった。


「ノエミ、可愛いよ」


「恥ずかしぃ……」


 イヤイヤと首を振るノエミの手を掴んだケビンは、その両手を開放してノエミの顔を覗くと再びキスをする。


「ちゅ……ケビンさん……私……」


「次は大人のキスだよ」


 それから余韻に浸るケビンとノエミであったがここには他にも女性がいるので、待ちくたびれたかのようにしてケビンへ抱きついた。


「お兄ちゃん、シャルにもまたして」


 ケビンへ抱きついたのは1番最初に抱かれていたシャルロットで、ジャンヌやクロエは2号と3号に激しく攻め立てられている最中であり、カミーユはまだ復活はしていないようだった。


 ノエミの名残惜しそうな声が漏れ出て後ろ髪を引かれる思いであったが、シャルロットの相手をまたするべく気持ちを切り替えてシャルロットを抱き始める。


 こうしてケビンはジャンヌやクロエには4号と5号を更に派出して本人たちの望む形をとらせては、残るカミーユとシャルロット、ノエミを1人で相手にしながら朝までずっと抱き続けるのであった。

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