昔々 その2
この世界に異世界の人間が召喚されるようになって三十年が経ったある日、一条の流れ星が地上に落ちた。
かつて英雄と呼ばれた、今はその存在を忘れられた者たちが集う隠れ村。流れ星が落ちたのはその近くだった。
村の人々が落ちた流れ星を見に行くと、そこにいたのは一人の幼女だった。
しかし、人々はその幼女が人間ではないとすぐに気づいた。なぜなら、この村にいる全員がその幼女を目にしたことがあったからだ。
神に真の英雄と認められる、英雄化の儀式。
この村にいる全員が受けた儀式であり、その際、儀式を執り行ったのがこの幼女であった。
その神の名をアルンケファラー。
この世界を創造した神であり、この世界における唯一神であった。
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