第3あ 東のああああ

 ああああにとって、東のああああに行くことは初めてのことではない。つまり、ああああ森を踏破することもまた、何度か経験している。それは、ああああもまた同様のことであった。雑魚モンスターのああああやああああを相手にするだけでは手持無沙汰。したがって、仲間と親睦を深めようと話し掛けることも、当然の帰結である。


「ああああは、どうして騎士団に入ったの?」

「それは……ああああの人々をああああの脅威から守るためです」

「ああああと戦うことが怖いとは思わなかった?」

「全く怖くない、と言えば嘘になります。しかし、それ以上に怖いことがあります。私の家族や、周囲の人達がああああに蹂躙されること。その時、私には何もできないこと」

「つまり、人々を守る力を求めて騎士団に入団したと」

「平たく言えば、そうなります」

「ふぅん……ああああは優しいんだね」

「優しい? 私がですか?」

「そう」

「そんなこと……初めて言われました」


 照れる様子の一片でも見れないかと、ああああはああああの顔色を伺う。しかし、依然として表情は崩れない。


「誰かのために自分を犠牲にするなんて、なかなかできないことだよ。ましてや自ら進んで」

「いえ、そんな大層なことではありません。もっと利己的な……」

「利己的?」

「つまり、私は後悔したくないのです。この世界では、力を持たなければ後悔してしまうことがある。かつて、とあるああああから教わりました。いえ、身を持って経験しました」

「確かに後悔は嫌だけど、後悔を経て人は成長するから、一概にはコメントできないかな」

「私の我がままだと思って下さい」

「立派な我がままだなぁ」

「勇者ああああ様も……訂正します。ああああも人々を守るためにああああ討伐の旅に出ているではないですか」

「いやいやいや! 俺の場合は選ばれちゃったから! 拒否権なし! むしろ、何で俺なのさ? もう、親父の馬鹿野郎ぉ! としか言えない!」

「そんなことありません! だって、ああああは……」

「アアアアァ!!」


 あ! 野生のああああとああああが飛び出してきた!


「くっ、タイミングが悪いな……で、何か言ってた?」

「いえ、何も」


 ああああは、少しほっとしている自分がいることに驚いた。このことは、もう少しああああの心の内に留めておこう。そう、ああああは密かに思った。


「ちょっと! ああああも手伝って! いくら相手がああああでも、数が多いんだから!」

「はい、ただいま!」


 ああああ相手に四苦八苦しているああああの様子をほくそ笑みながら、ああああは加勢に入った。


「奥義・ああああ!」

「王国剣技・ああああ!」



   あ



 ああああを撃退すると、気不味い沈黙が流れる。ああああに聞きたいことは、とりあえず一通り聞いてしまった。あとは何を聞けばいいのか。プライベートな質問に踏み込んでいい頃合いなのか。ああああは判断できずにいた。結果、苦し紛れに口に出したのが、それであった。


「あのさぁ……何か、俺ばっかり質問してない?」

「何か問題でも?」

「そんなに問題って訳じゃないけど……逆に質問してくれてもいいんだよ?」

「特にありません」

「即答!? そんなに興味ない!? えぇ……ショック……」

「正確に言えば、今すべき質問は特にありません」

「深刻に考えなくていいから。これは無駄話だから。いや、無駄じゃない。コミュニケーションの一環。だから、試しに何か質問してみて。お願いだから。もう、何でも答える」

「何でも……?」


 瞬間、ああああの脳がフル回転を始める。ああああは、ああああに興味がない訳ではなかった。むしろ、興味しかなかった。聞きたいことはいくらでもあった。しかし、今の今まで理性でそれを抑え込んでいたのだ。質問の際は時と場を弁える。騎士団でも学んだこと。そして、今現在は危険な旅の道中である。故に、無駄な質問を控えていた。それが、思わぬところで何でも答えてくれる権利を獲得してしまったのだ! 理性の堤防は決壊した。どうする……何を聞く……多分、一度切りの権利……どう使うのがベストか……?


「おーい、大丈夫?」

「……大丈夫です。少し考え込んでいただけなので。結論が出ました」

「結論とは。いや、この際何でもいい。で、質問は?」

「保留でお願いします」

「ん……?」

「いえ、一晩だけ考えさせて下さい。また改めて、質問させて頂きます」

「どんだけ興味ないの!? えっ、思い浮かばなかったの!?」


 ああああは、ちょっとだけああああと旅を続けていける自信がなくなった。



   あ



 そんなこんなで沈黙にも耐え、無事にああああ街へ到着したのは夕刻前のことだった。


「ああああ街へようこそ! ここの特産品はああああのああああだ! 有名なスポットはああああを投げ込むとああああが叶うと言われているああああのああああ! それに、今ならああああ広場でああああがやっているぞ! 是非とも見て行ってくれよな!」


 なるほど、分からん。


「じゃあ、まずは腹ごしらえと行きますか」

「では、私は宿屋の手配を」

「別行動!? いや、一緒に食べないの?」

「しかし、伝書ああああを飛ばしただけで、まだ予約が確定した訳では……」

「大丈夫だって。ご飯にしようよー」

「ですが……」

「一緒に行動するのが嫌?」

「嫌という訳では……」

「じゃあ決定! 今からご飯! これ勇者権限だから」

「くっ……卑怯な!」

「卑怯で結構。腹が減ってはああああできぬとも言うでしょ? それに、このああああ街ではいいああああを知ってるんだ」

「いいああああですか……承知しました。お供いたします」


 ああああとああああはああああ溢れるああああの中へと溶け込んでいった。



   あ



 ああああ料理専門店『ビストロああああ』。ああああ地方で採れたああああをふんだんに使ったああああが売りのああああである。


「今日は勇者ああああパーティ結成記念! という訳で好きなああああを注文していいよ。勿論、俺の奢りだから」

「こんなに色々な種類のああああがあるんですね」

「もしかして、ああああ料理専門店は初めて?」

「はい、そうです」

「なら、オススメは無難なところでああああのああああ焼きかな。それとも、ああああのああああ乗せなんてのも。新鮮なああああの食感が堪らないんだ」

「うーん……私はこれと……あとこれにします」

「了解! すいませーん!」


 ああああはああああを呼び出す。


「はい、お待たせしました。ご注文をどうぞ」

「ああああオススメの旬のああああを使ったああああ風ああああを一つ、自家製ああああと完熟ああああのああああマリネああああ仕立て~ああああとああああを添えて~を一つ、ああああ産のああああを使ったああああのああああ焼きのセットを一つ。それと、ああああとああああ。以上で」

「はい、ああああの焼き方はいかがなさいますか?」

「そうですね。ああああでお願いします」

「また、ソースはああああとああああとああああからお選びできますが?」

「なら……ああああにします」

「セットということで、ああああとああああのどちらになさいますか?」

「オススメはどちらですか?」

「ああああの方ですね」

「うーん……じゃあ、ああああで」

「あっ、そっちのああああにしちゃいます? かしこまりました。ああああとああああは、ああああと一緒にお持ちしてよろしいでしょうか? それとも、ああああの後がよろしいでしょうか?」

「ああああと一緒で」

「では最後に、ご注文を繰り返します」

「結構です」

「お時間少々掛かりますのでお待ち下さい。こちら前菜のああああになります」

「あっ、ああああとああああでああああが被っちゃったな。ああああだけでも十分だったか……」

「おや、後悔しましたね?」

「もうこれで成長したから。次に来る時は大丈夫だから」


 暫くして、ああああが運ばれてくる。


「お待たせしました。こちらああああとああああになります。そして、ああああオススメの旬のああああを使ったああああ風ああああと、自家製ああああと完熟ああああのああああマリネああああ仕立て~ああああとああああを添えて~になります。こちらがああああ産のああああを使ったああああのああああ焼きのああああセット、焼き方はああああで、ソースはああああになります」

「あれ? ソースはああああって言ってなかったっけ?」

「あっ、申し訳ございません。なんか色々とややこしいもので。すぐにああああをお持ちいたします」

「まぁ……そうなるよなぁ……」


 さて、ここから先はグルメ小説の領域なので詳細は割愛するが、ああああとああああはああああに舌鼓を打った。


 ところで、部分的に読み飛ばしていないだろうな?

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