第二章
巫女・橘の君は、外の音に耳をすませながら、藤吉郎の妹「きよら」と、この家の手伝いである「あき」に助けられ、朝できなかった身支度を整えていた。
「風が出てきたのではないか?」
「はい。今の季節にこのような風、あまりないような…。」
あきが答えた。
あきは、結い上げた橘の髪に、五色のきれを結わえつけている。
あきの答えをききながら、やはり、今日は何かがおかしいと橘は思った。
冷たい雨に季節はずれの風、そして何よりも、それに何よりも、あの大木村の巫女姫が使うという風の精霊、それから――
何かがおかしい――それは、橘の、巫祝(ふしゅく)としての勘だった。
言葉にはできない、でも、何かがおかしい。
自分でも珍しく寝過ごした。不思議な夢――夢の女、そして、
「娘は目覚めたであろうか。」
「はい、見て参りましょうか。」
あきの答えに、橘は伏し目がちになって考える素振りを見せた。
「よい、支度もできた。参ろうぞ。きよら。」
橘はきよらを呼んだ。錦の小袿(うちき)を用意して待っていたきよらが、橘の背から袿を着せかけた。
「誰ぞ、男手を呼んでたもれ。」
二人がそろって「はい」と返事をした。
あきがきよらに目配せした。それから、橘に向かって両手をつき、軽く頭を下げると、そそくさと立ち上がって部屋を出て行った。
風が出てきたので板戸を閉めたがよかろうという兄・丙吾の言葉にしたがって、板戸を閉じて回っていた藤吉郎であったが、どうしても腑に落ちないことがあって、心はそれにとらわれていた。
先ほどのあの娘が、どこからあの場所に現れたのか、ということである。
どう考えても、不自然な場所に不自然な格好で倒れていた。
絶壁の丈高い草むらの上に、まるで放り出されたかのようだった。
あれがまだ、頭が絶壁の方を向いて倒れていたならわかる。でもまるで、そう、空中から放り出されたかのように、頭がこちら側だったのだ。
万一絶壁を下からよじのぼってきたとしても、地面の上で力つき、倒れるなら話はわかる。それなら頭はこちらを向いていただろう。しかし、それならなぜ、安定感のない、たけ高い草むらの上にわざわざ倒れる必要があるだろうか…。
試しに藤吉郎は、絶壁をよじ登ってくる女の様を想像した。絶壁に生え覆った草をわしづかみにし、よじ登り、頂上に達した辺りで、えいと飛ぶ。
えい、と。
娘がぴょんと飛ぶ姿を想像して、彼はとてつもなく馬鹿馬鹿しく感じた。
だいたい、なんでわざわざ絶壁をよじ登る必要がある。
獣に追われたか?
こんな真冬に?
「藤吉郎!」と怒鳴る兄の声に我に返った。ふいに顔をあげると、兄がしかめ面の額の上に手でひさしを作って雨をよけ、藤吉郎を呼んでいた。
「ずっと雨に濡れているつもりか。入るぞ。」
言われて、雨風の強さに板戸を閉めにきていたことを思い出した。
風がうなり声をあげている。
こんな季節に、おかしな風だと思った。
春には今しばらく遠いし、真冬に、こんな鳴くような風がふくこともめったにない。
何か不安を感じさせるような、そんな風なのだ。
藤吉郎は雨をよけながら、屋敷の入り口まで歩いて行った。
中に入ると、暗い屋敷の中で一つ明かりが灯っていて、あきが手ぬぐいを持って待っていた。
「ひどい雨でございますな、早くおあがりなさいませ。」
藤吉郎は手ぬぐいを受け取った。
「あの…。」
「はい。」
「今朝運んできた…。」
「はい、まだお目覚めになりませぬ。」
「まだ…。」
「橘の君が先ほど、玄水(げんすい)どのを呼べとお仰せになり、玄水どのがこちらへ。」
藤吉郎は、玄関口に立ちながら、客間に寝かされたあの娘を思った。
自分が運んだときは確かに生きていた。息も荒くはなく、重病にも見えなかった。
それなのに、もう四半時も過ぎたというのに、まだ目覚めないのか。
藤吉郎は客間へと足を運んだ。そしてまた、あの娘のいた状況を考え始めた。
つまり、こう考えたほうが間違いがなくていいのだ。
あの娘は空から落ちたのだと。
そう考えなければ説明がつかなかった。
いくら壁面が草むして、登れないほどの高さではないとはいえ、あの年のあの体つきの娘が、あの絶壁を登る必然性も、力も、あるとは考えられなかった。
まして我々が入った方向からあの娘もあの場所に入ったのであれば、これも倒れていた位置や方向からして説明がつかない。
あのあたりの地形は川に向かってなだらかな斜面になっている。そのなだらかな山の斜面を取り囲み土地が切り立つ格好で絶壁が囲んでいる。娘が倒れていたあの位置から、その絶壁に沿って斜面の上手に上っていくと神社のある方角になるが、手前に大きな藪があるため通れる道はない。あの位置から下手の方もまた絶壁が続くが、下手になればなるほど絶壁が低くなる分、すぐ下を川が流れるため、そちらからも入りにくい。
どうしても用事があってあの場所に行くならば、やはり巫女・橘の君と自分が入ったあの道を通るだろう。
だから、空から落ちたと考えるのが妥当だった。
空から落ちて、地面に叩きつけられないよう、草むらの上に落ちたのだと。
でも、その方がはるかに、「あるはずのない話」だった。
藤吉郎は板戸でたてきった暗い廊下を進んで、客間の前で足をとめた。
「藤吉郎です、入ります。」
と声をかけて入ると、中から明かりが漏れてきた。雨で濡れて体が冷えているせいか、その明かりも、部屋の中も、ことさら暖かく感じられる。
娘は部屋の中央に寝かされていた。
脇に医師・黒田玄水、橘の君、兄嫁の佐保、そして父親の由良藤吾がいた。
兄嫁の佐保が世話をしているらしいが、これといって誰も何も動いている気配はなかった。
藤吉郎は、先ほどの姿はなく、いつものように化粧をして衣装をつけた橘のそばへと行った。
「まだ、眠っておられますか?」
声を落とし、橘へひそひそと話しかけた。
「起きる気配はないな。」
「なぜ、起きないのです?」
「精も根もつきたというような眠りでございますな。」
横から医師・玄水が口をはさんだ。
「どこにもそれらしき打ち身も傷もありませぬ。熱もなく、脈も乱れてはおりませぬ。それゆえ、何が災いしているのかはわかりませぬ。ただ、精根つきたと考えるのが妥当かと。」
玄水は身じろぎ一つせず、視線を一点に定めながら淡々と語っている。
藤吉郎は、その相変わらずの姿をみて、それから眠る娘の顔に視線を落とした。
暖かくしているせいか、先ほどよりは顔の血色はよくなっている。
その顔を見ながら、ふと、藤吉郎は胸が痛んだ。
胸が痛んでまた、その理由がわからず、自分の不思議に戸惑った。
「何者でございましょう」
深く考えもしないのに言葉が口をついて出た。
「わからぬ。」橘の君が答えた「起きてから尋ねればよいであろう。」
それでまた、橘の君も黙ってしまった。
本当にそれでいいのだろうかと藤吉郎は思った。
不自然な場所で、不自然な格好でみつけて――かといって、この娘を悪者と疑うわけではないが、確かに何かが違う。空から落ちたと考えるのが妥当だが、それはこの静まりかえった空気の中で口にするには、あまりにも異常なことだと思えた。
天女でもあるまいし、なぜ空から落ちるのだ。
そんなことが、あるわけがないではないか。
白石山の山道から大木村へと向かうと、神社の境内へと続く道がある。
佐助は山道の木立の下を抜け、神社の脇のお滝場へ通じる道へ出た。冬の、なぜか透き通るほどに晴れ渡った朝だった。
静かすぎる。
昨日のどこかものものしい気配とは裏腹、あまりにも村が静かだった。
それでもまだ、小坂靭実たちの兵がいることを危ぶんで、気配は消して歩いた。
しかし神社の境内の隈なくをみつめても、どこにも兵たちの姿も気配もない。
それもまた奇異なことだと思った。
朝目が覚めて、村人が逃げたのは兵士たちにもわかっただろう。その後を追って動いたはずだ。でも、村に残された兵も少しはいるはずなのに――しかも、捕らえに来たのは巫女姫小夜で、それなら小夜をみはるべき兵が境内に残っていてもいいはずではないのか。
それにしては静かすぎる。
夜明けから一時は経っている。もしかしたら、村人たちが逃げて、敵地に踏み入ったことの露見を怖れ、急いで撤退したのだろうか。
小夜は――
佐助は、昨夜別れた小夜を思った。
昨夜の言葉の端々を思いだし、今更ながらに、ざわざわと不安が押し寄せる。
昨日の信乃への言葉、自刃して果てるつもりかとも思えた。あるいは、小坂靭実と刺し違えるか――。
いや、――まさか。
言ったではないか。私が終わらせたいのは『巫女姫』という地位だと。命までも、ではない。
第一、自刃までする必然性がないではないか。
そう、あの言葉もすべては、信乃を行かせるためだ。
信乃を行かせるために、そして、最悪の事態を考えて、『巫女姫』を終わらせる覚悟を告げていただけで、よもや死んだりはすまい。
自分の嫁になることを断ったことだとて、つまりは巫女姫を続けるつもりで、誰のものにもならないと言ったのだ。
――私は死ぬまで『巫女姫』だ、他の道など考えられない、と。
それに間違えても、小坂の兵におとなしくとらえられ、高階隆明にあやつられたりはすまい。
あれはそういう女だ。
小夜のことだから、すべての悪い条件も切り抜けて、きっと、脱出しているはずに違いない。
捕らえられることもないだろう。
それだけの、のりきるだけの力がある女なのだ。
佐助は一人得心して胸の不安を打ち消すと、ひとまずは、昨夜別れた本殿へと足を運んだ。
見慣れた本殿を見上げながら、すがすがしいほどの冬の朝だと思った。
本殿の背後に繁る木々も、心なしかすがすがしくみえる。
本殿正面へ回ると、正面の扉はきっちりと閉じられていた。
佐助は本殿前の階段を上がり、扉の前に立った。
取っ手に手をかけようとして、はっとした。
血だ。
誰の――小夜か? それとも――
佐助は取っ手をよけて扉を開けた。
それは造作もなくあき、中から掛け金がおりている気配もなかった。
途端に、激しくむせるような血のにおいが押し寄せる。
佐助は思わず息を止めた。
目の前の暗闇に、誰かがいる気配ではない。
ゆっくり、本殿の床に目を移した。
「小夜?」
女が一人、美しく入り口に対し横に寝かされている。手は胸元で組まれていた。美しい黒髪、白い装束、それにくっきりと大きく、斜めに染まった真っ赤な血の――
佐助は急いでひざまずき、両手で小夜の両腕をつかんだ。
「さやっ! おい! 小夜っ!」
顔に顔を寄せ、その気配をうかがった。首筋に手を動かし、脈をとる。
ない。
佐助はガクガクと震えた。
「さ…」
左手で小夜の体を抱き起こし、右手で額にふれた。
冷たい。
体は既に重く冷えきっている。
馬鹿な――!
「さや! 小夜! おい、しっかりしろ!」
佐助は再び小夜の顔を叩いた。その顔はまるで動く気配がない。
「小夜、小夜! 戻って――戻って来い、なんで、こんな――。」
佐助は耳元で小夜に呼びかけた。
「戻ってこい! お前の、お前の力なら、できるだろう。傷も、ふさげるだろう!」
胸元に耳をあて、息を止めて鼓動を探る。
きこえない。
佐助は額の汗をぬぐった。それから、小夜の体を膝の上にのせ、自分の肩に頭をもたれさせると、小夜の両手をもみ始めた。
心で呼びかける。
小夜、小夜、戻って来い! 小夜、お前なら、できるはずだろう。あの、敵将の致命傷をふさぎ、小さな傷なら瞬時に治してしまう――今、それがかなわないなどと、お前が自分の時になって、かなわないなどということが、どうして――!
佐助はもみ続ける小夜の手に息をふきかけた。
小夜、帰ってこい! 帰って――まだ、このあたりにいるはずだろう、小夜――!
しかし手はすでに人のぬくもりを失っている。
やわらかささえ遠のこうとしていた。
「小夜!」
小夜の返事はなかった。
ただ青ざめた顔に、ただただ覚めぬ眠りを続けるばかりである。
傷の位置、この最後の横たえた姿、――斬ったのは、小坂靭実としか考えられなかった。
自刃した跡ではない。
小坂が斬ったなら、早々に立ち去ったわけも、ここに小夜を置いていったことも、すべて得心が行く。
佐助は呆然とした。
「小夜…こ、れ、――これ、が、お前の望んだ、結末なのか? これが、お前の望んだ、最期なのか?」
冷たい体をささえながら、佐助の目から涙がこぼれた。
小夜の体を抱きしめる。
右手で額の髪をかきあげ、なでつけながら話しつづける。
「こうして、身を滅ぼすなら、なぜ、なんで! 死んだ、気で、死んだ、ことにして、俺と、暮らしてはいけなかったんだ? 一人、逝くことが、そんなに大事なことなのか? 小夜」
涙があふれて止まらない。
なぜ、逝くのだ。
ほんの少し前まで、ここにいたはずなのに?
この、体の中にあった、魂なのに?
あの日の、小夜の姿が甦る。
この社で書物の片付けに入った頃で、小坂靭実の来襲もなく、まだ穏やかな頃だった。
小夜は珍しく笑顔だった。
「佐助、頼みがある。」
「なんだ、珍しいな。」
小夜自身の頼みも珍しいが、その自分に向けられた笑顔も珍しかった。
「もしこの村に何かあって巫女姫がこの社から消えたときは、本殿にある書物を始末してほしい。」
「何かあるときとは?」
「このご時世だ、何があるとも限らぬ。」
その時は、ただなるほどと心得ただけだった。もちろん快諾した。巫女姫そのものが秘密の存在であったれば、その跡を他人に見せまいとする気持ちはよくわかる。
その秘密を他の者が知って、一族のものがどんな目にあうかもわからない。
俺も生きていたらの話だがな、他の者にも頼んでおくがよい、と付け足した。
あの時すでに、小夜の心の中は決まっていたのだろうか。
こんなふうになると、わかっていたのだろうか。
だから、書物の整理を?
――私は死ぬまで『巫女姫』だ。他の道など考えられない。
だから、死を?
――今度のことは、私が最後の最後に貫くわがままなのだ。だから、動き出した村人を犠牲にして、巫女姫たちが築き上げてきた歴史を台無しにして、自分ばかりが他の道を行くことは許されない。――誰が許しても、私が許さない――
だからといって、こんな生き様が、あるだろうか。
こんな命があっていいのだろうか。
運命のために命を捧げるなど――己に課せられたとはいえ、他の道も行くことはできただろうに――なんという――
そうだ。
運命の中に生きる女、だから、だからこそ、かなわない想いだと知っていた。
かなわない、だから告げなかった。
それでも、何度も夢を見た。
一つところに暮らして、微笑みあって、たとえ豊かでなくとも、たとえ隠れて生きる身であっても、きっと二人でいれば幸せで――
かなわないからみつめた。
どんなに狂おしいほど欲しても、それでもみつめ続けた。
なんども、奪い去って逃げようと思った。
かなわない――それでもまだ、この世にいるだけ、幸福だったのだ。
永遠に、失うことになるよりは――
外の風がいっそう激しくなった。
昼もすぎ、娘はまだ目覚める気配はなかった。
客間は巫女・橘の君と藤吉郎の兄嫁の佐保だけになり、娘の目覚めを待ち続けた。
橘はまた、他に待つものがあった。
六佐である。
いくらなんでももう戻ってもいい時分なのに、これも帰らない。
佐保は娘の枕元にいながら、「村のものは大事ないでしょうか。」とつぶやいた。
その返事をしようとしたとき、ふと、橘の心の中に、六佐の気配がよぎった。そして、意識が通りすぎる、「雨、風、村だけ、ひどい」と。
橘は一瞬、六佐のうろたえる気持ちにとらわれたが、次の瞬間には首をかしげた。
横から佐保が「どうされました?」と声をかける。
しかし橘は答えずに、もう一度心の中で六佐の言葉をくりかえした。
雨、風、村だけ、ひどい。
残念ながら六佐は複雑な思考ができる男ではなかった。
橘は六佐の言葉の意味をつかもうと、六佐に集中した。
今どこにいるかわからないが、意識が近づいたということは、かなり近くにいるということだ。――雨、風、村だけひどい。
途端に、橘の頭の中に、村へ入る前の村全体を見渡す視界と、村の中の絵が見えた。その絵は、六佐が実際見た絵だろう。村をはずれると雨も風もないのに、村に入るにしたがって恐ろしい暴風雨に見舞われている。
橘ははっと気がついた。
この激しい雨風は、この村だけなのだ。
思いついた途端に、眠る娘の顔へと目を向けた。
偏ったこのひどい気の乱れは、この娘が現れるとほぼ同時ではなかったか。
「佐保どの。」
娘の顔に視線をおいたまま、佐保に話しかけた。
「その、娘の荷をとってくれぬか。」
橘のただならぬ気色に「はい」と答え、佐保は急いで部屋の隅においてあった荷物をとりに行った。それから橘の元へやってきてその荷を手渡すと、橘は膝の上に娘の荷をおいた。
包みの上には、娘の服を着替えさせるときに懐からみつけた金子袋、そして、あの気を放つ水晶の玉がおいてある。
橘はその水晶の玉をみつめ、両手をあわせて目を閉じ、集中した。
ゆっくりと目を開け、水晶に手をかざし、それから触れて、また目を閉じて集中し始めた。
ただならぬ気配に佐保がどぎまぎしながら橘をみつめていると、橘は、やがて、ゆっくりと目を開けた。
また何かを考えるように目を閉じる。
「早計であった。」
目を閉じたままいう橘に、佐保が戸惑いながら「は?」と返事をした。
「妹御の気を解放するには、早計であったの。巫女姫さや。」
橘は目を開けた。そして、遠く強いまなざしを、こんこんと眠る娘――信乃の顔にそそいだ。
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