第21話 ステータス・解説
■ 鈴木真理雄。異世界に落っこちてきた。現在、異世界を探索中。
■ 〝あいつ〟無限炉の中で会った存在。真理雄に魔法を伝授した。
■ ネム。獣族の女の子、ものすごい美少女。白虎の特徴を持つ
■ ミルテア・大地母神ステルアの神官。ハーフエルフ。ものすごい巨乳。司祭様。
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第21話 ステータス・解説
■ マリオン・スザキ
■ 人族+・男・年齢不詳
■ クラス・魔操士
■ 能力・バランス
■ スキル
魔力制御
魔力操作
魔法の心得
自動身体回復
自動魔力回復
■ 加護。源竜・真理
さて、ステータスの解説を聞こう
ミルテアさんが書きだしてくれた紙に書かれているものを説明してくれた。
大地に浮かんだ文様は文字でありながら魂を持っている。つまりこれは神の言葉なのだそうだ。言霊というやつだ。
ただ神の言葉なので人間には正確には把握できないらしい。そもそも神官でない人にはただの落書きでしかない。
そして神官さんはその言葉を人間の言葉に翻訳するわけだな。
これがステータス鑑定のやり方だ。
書かれているのはまず名前だが、名前は神官さんが書いたもので、別に鑑定で出てきたりれはしない。
次が種族。
人間の場合は『人族』というらしい。他にネムちゃんのように人間に獣の特徴が備わった種族が『獣族』ミルテアさんは『エルフ+』と出る。
これはエルフにほかの種族が混じったから『+』とするのだそうだ。
なので俺の『人族+』は人に何かが混じっているということだな。
異世界人だからだろうか? 多分そんなものだな。
『性別』『年齢』は前述の通り。年齢に関しては唐突に別の国や地域に移るとしばらくは不明になるらしい。
『能力タイプ』は簡単で、力が強い。魔法が強い。と、そういう『傾向』が出てくる。
これは人間の向き不向きの問題で、将来を選ぶときに参考にするのが普通なのだそうだ。
能力タイプ『パワー』が魔法使いや忍者(いるかどうか知らんけど)を目指してもあまり効率が良くない。というかダメダメ。
能力タイプ『魔法』だったら肉弾系は避けるべきだ。
そういうものが出てくる。
次は一つ飛んで『スキル』にいこう。
これは『能力』と言い換えてもいい。話を聞く限りそれでいいと思う。
魔力制御は魔力を制御できる能力だ。これがあると触媒なして魔力が使える。魔力操作も同じようなものだな。二つそろっているのは珍しいといわれたが、この能力は魔力回路の能力なので、それが現れたものと考えられる。
ほかのものも同じだ。
魔力の回復は源理核で際限なく回復するし、魔力回路に回復の魔法を流しているから常に回復状態にある。
例えばネムちゃんは『夜視覚』というスキルを持っているそうだが、これは夜でもモノがよく見えるスキルらしい。
ほかにも『剛力招来』という一時的に力を上げるスキルとか、『加速招来』という一時的にスピードを上げるスキルも持っているとか。
これらのことからスキルというのはその人が使える。あるいは持っている『特殊能力』であると考えられる。
これも考えてみれば魔法なのかもしれない。
「ちょっと変わっているのがこの魔法の心得ね。これがあると魔法がすごく使いやすくなるのよ。他にも直接魔法が使えるみたいだから、ひょっとしたらマリオン君はフリューゲルの血とか混じっているのかもしれないね」
とミルテアさんが言う。
フリューゲルは後回しにしよう。でだ。心得というのはその技能を修練し続けることで生えてくるスキルらしい。
例えば剣の練習に打ち込んでいくと『剣の心得』というスキルが手に入る。
このスキルが生えると一段階剣が強くなるらしい。
剣の正しい振り方とか、振るべき軌道とか、刃筋の状態とか、そういうのが自然と感じられるようになるスキルだそうだ。
そりゃ強くなるわな。
もろもろスキルというのはそうやって生えてくるものらしい。
他にも『技スキル』というのがある。
ネムちゃんは『短剣技』というのを持っているらしいのだが、これを持っていると短剣を使った必殺技が使えるようになる。
いろいろあるらしいのだが、魔力を消費してかなり強力な技を放てるようになるのだとか。
短剣術でいえば『影刃』という技とかあるらしい。
本当にここは剣と魔法の世界なんだな。
そして『クラス』これはまあ職業、ジョブと考えればいいようだ。魔法使い。魔導士。賢者。剣士。重装騎士。勇者。とかね。
「クラスというのは自然に決まるんですよ。それまでの暮らしの中で自然と決まっていくんです。
ただ決まり方は結構複雑なんですけど、傾向はあって、自分の成りたいクラスを狙って修業とかは可能なんですよ」
つまり能力が肉弾系ならそっちのクラスになりやすく、あとは所有するスキルによってある程度はクラスを狙えるということらしい。
たとえは重装騎士というクラスがあるがこれは剛力、剣の心得。槍の心得、盾の心得があると取れると考えられているらしい。
このクラスになると『装備重量X分の一』などのクラススキルという強力なスキルが取得出来て重たい全身鎧を軽々と扱えるのだそうな。
いったいどういう理屈なのか非常に気になる。うん。気になるよね。
次は『加護』です。
これは生きているうちに人間以上の存在とかかわることでその加護を得ることがあるそうで…加護・源竜・真理というのはあいつのことだな。
あいつ源竜とかいうんだね、そして真理はあの時あいつに送った俺の名前だな。うん、わかった。
これもいろいろなものがあり、割と身近。『○○森の加護』とか『○○泉の加護』という身近なものから、『何々神の加護』みたいなすごいのまでいろいろ。
次は称号。
この説明の時にミルテアさんに頭を下げられた。
「ごめんなさい。実はこの称号を確認するためのマリオン君に鑑定を進めたの」
ということだった。
この称号というのはその人の行動によってもたらされるものらしい。
なので目立った行動をとると称号としてここに乗ってしまうことがある。
よいことであればよい。例えばたくさん人を助けると『救済者』とか。たくさんの魔物を倒すと『討魔の英雄』とかそんな感じだ。
ただ良いことばかりではない。
ここには『殺人鬼』とか『強姦魔』とか『盗賊』とかも称号として乗るらしいのだ。
「助けていただいて失礼だとは思ったんですけど、やはり女二人ですから…その…」
「いえいえ、かまいませんよ。そりゃ犯罪者とご一緒は嫌ですもんね」
「ありがとうございます」
そういって二人は頭を下げた。
鑑定というのはその人の能力とか、過去とかが詳らかになってしまうわけで、実はそんなに簡単にやるものではないらしい。
自分のステータスが知りたい人は普通は神殿とかに行って鑑定してもらう。
神官の人には守秘義務があって、これを他人に漏らすのは絶対に禁止。なのだそうだ。
ああ、行政的な手続きの場合は別にしてね。
なので今回のそれも結構危ないものだったらしい。
俺が怒って『許さん』とか言い出すとミルテアさんの神官としての地位が危なくなるぐらいには。って。結構やばいじゃん。
おれが身分証とか持っていればまた違ったんだけど、持ってなかったしね。
そうなると後輩のネムちゃんを守るためにこうするのもやむなし。と覚悟を決めていたようだ。
「いい先輩だ」
「はい、とても…」
ついぽろっとこぼれてしまったらネムちゃんの嬉しそうな返事が返ってきた。
うんいい子だ。
しかし、こういう形で犯罪歴がわかるということは、例の街の入り口で犯罪者のチェックとできるのかな?
「うーん、それは無理かな。鑑定を使える人が限られるし…それに称号は何でもというわけじゃなくて限られてて、全部わかるわけでもないの」
この称号というやつも結構複雑らしい。というか世界のシステムのようなもので明確なルールがわかっているわけではないようだ。
殺人にしても喧嘩などでどちらが悪いのかあやふやなものだったりするとなかなか称号が付かなかったり、なぜか一度の窃盗で『盗賊』なんてものが付く場合もある。
そこらへんは神様のやることなのでふんわりと『そんなもんだ~』と、みんな受け止めているようだ。
ただ称号が付いた段階でそれは『取り消せないレベルの何か』ではあるらしい。
俺には称号はなく、当然『窃盗』などもないわけだが、道に落ちているお金をガメたことがないわけではない。
だから称号がないからといって俺に人殺しの過去や、強姦の過去がないという証明にはならないのだが、それでも一般人並みには安全。という判断はできる。と考えられるわけだな。
まあそれで多少なりとも安心してもらえるならいいでしょ。
お詫びにというわけでもないんだろうけど、これでお相子と二人のステータスも教えてくれた。
■ ネム・インクルード
■ 獣族・女・16歳
■ クラス・獣戦士
■ 能力・スピード・パワー
■ スキル
夜視覚
狩猟眼
強聴覚
剛力招来
加速招来
短剣の心得
戦斧の心得
短剣術
戦斧術
大気の恵み
■ 加護・霊獣王虎
■ 称号・高貴なる者
ネムちゃんはスピードとパワーが高くてさらにそれを強化できるスキルを持っている。
王虎と言うのは風属性の霊獣で、彼女たちの種族が祭っている存在だそうだ。その加護のあるネムちゃんは周囲の大気から力を分けてもらって回復力が上がるらしい。
■ ミルテア・アリア
■ ハーフエルフ・女・26歳
■ クラス・神官戦士
■ 能力・マインド
■ スキル
神聖術
・ステータス鑑定・退魔結界・回復・浄化・聖別・葬送・体力強化・回復強化
腕力強化
槌の心得
槌術
薬学の心得
料理
大地の癒し
勇気
■ 加護・大地母神テルア
■ 称号・勇気ある者・司祭
ミルテアさんは精神力が強いタイプで、神官さんに多いタイプらしい。得意武器はメイスで加護を与えているのは当然大地女神ステルア。大地の癒しは地面の上に立っていると回復が早くなるというやつだ。
なるほどあまりプライベートなところは出ないようだけど、その人がどんなふうに生きてきたか、なんとなく感じられるものだな。
そのあとこの世界というかこの大陸のことを聞いたけどかなり真剣に答えてくれた。
さらに町までの案内をお願いしたら快く引き受けてくれた。
こちらのステータスを公開したので一定の信用は得られたようだ。
なんにせよこれで異世界生活のスタートラインに立てたといっていいだろう。
いやー、ほんとに気を遣うわ。
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