第3話 超ショート いつからなの?

「いつからなの?」



有希が静かに聞いてきた。


「いつからってずっと前からだよ」


どうして自分たちの関係がバレたのか分からなかった。


彼はクラスでもダントツの人気のイケメン。


彼を独占したら、クラスの女子から浮き上がることが容易に予想できた。


「よく隠せたね」


「だって教室ではひとこともしゃべらないし、一緒に帰ったこともないし」


「休みの日のデートとかで偶然見られちゃうってこともあるでしょ」


「見つかんなくてラッキーとかじゃない」


「ディズニーとかも危ないでしょ」


「そんなとこ行かなかったから」


「じゃあ、どこで会ってたのよ」


「まさか、彼の家ばかりとか言わないでよ、いやらしい」


「そんなことないよ」


「じゃあ、どこで会ってたのさ」


「あんまり人の来ない駅とか、その駅の前の広場のベンチとか」


「なんか田舎の不倫関係みたい」


「地味なのよ、わたしたち」


「で、これからどうすんのよ」


「ばれるまでこのまま」



「もうばれてるっての」


「それなら今度はディズニーとかスカイツリーに行ってみようかな」


「やっと開放されたって気分か」


「そうね・・・・」



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