就職活動②



チャララパッパー♪チャララパッパー♪タリラリラリラリチャラパパッ♪

チャララパッパー♪チャララパッパー♪・・・・


午後1時。スマホの目覚まし音で目を覚ます。


この曲は俺がハマっているアニメ「魔法文学少女メロル」の主題歌で、

イチオシアイドルグループの”サクラ巫女 卍Girls”が歌っている楽曲だ。

ちなみに推しメンは最年少の”ヒロリ巫女(15歳)”である。



さて・・・



俺は1階のダイニングまで下りて、戸棚からカップラーメンを取り出す。

そのままバリバリと袋を開けて、ポットからお湯を注いだ。

メガネが一瞬にして曇って視界が悪くなるがいつものことだ。


続いて隣の戸棚からポテチを1袋と、冷蔵庫からペットボトルのコーラーを取り出す。

左手にカップラーメンと箸、右手にはポテチとコーラを器用に持って

こぼさないようにバランスを取りながら、再び自室に戻るのであった。



飯はもっぱらPCの前で食べる。悠長に昼飯時を楽しむ時間はないのだ。

そう”ダークレジェンズ オンライン”をプレイするのである。

ここからは19時ごろまでノンストップでゲームの世界に没頭するのが日課だ。


ゲームのログインボタンをクリックしようとした時、

右下のタスクトレイに新着メッセージのアイコンが点滅している事に気づく。


さてはギルド員から出動要請か?

すぐさまアイコンをクリックして内容を確認することにした。




【件名】 面接の日程について

【From】 ㈱ドットガジェット

【本文】 楠 孝夫様 この度は~




それは昨日応募したゲーム開発会社からだった。

ゲームや通販の注文確認以外でメールが来るのはいつ以来だろうか。

まさか昨日の今日でもう返事が来るとは予想していなかった。

さすが売り手市場の人手不足時代と言ったところか。

非常に丁寧な文章で応募へのお礼と、面接の日程や持ち物が書かれてあった。


なんと明後日である。


あまりの急展開に嬉しさ半分・迷惑半分といったところだ。

だが、これを逃すと次はいつチャンスに巡り合えるか分からない。

俺はすぐに返事をすることにした。




「分かりました。

 〇月〇日の△時にそちらへ伺います。

 よろしくお願いします。」




俺は震える手で何とか送信ボタンをクリックした。

明後日のことだが、かなり緊張している。

今からこんなんでは面接はどうなるのだろう。

さすがの俺もゲームをする気にはなれない。

しばし放心状態まま動けずにいた。




・・・・・




・・・・




・・・



・・



はっ!カップラーメン!


麺がフニャフニャになったカップラーメンがそこにあった。

とりあえず食べよう・・・。

俺はため息をつきながら口にした。



冷たい・・・・



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ニートがプログラマとして社畜デビューした件について アルギニン軍曹 @SgtArginine

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