醜態
醜態を晒すぐらいならばと、私は人を殺した。でも殺したら誰かに殺されるのが怖くなって、私はその他の誰かを殺した。
切っ掛けはありふれた私に対するいじめだったのだが、今となっては何を理由に人を殺しているのか分からなくなってしまった。
そうして目先の幸福を踏みつぶし、目先の不幸を切り裂いていく内、世界から人は消えてしまった。たった一週間でいなくなった人類に、私はもう思うことなど特になかった。
代わりに自分自身に殺意が芽生えた。色々と理由はあったが、一番は使命感だった。
私は人を殺さなくちゃいけない。
人が人を殺して人ならざるものになるなんてことはなかった。私の本能がいっている。人は人を何人殺したって人なんだって、それが人間らしいんだって。
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