目覚まし時計
今日は目覚まし時計で起きた。寝坊常習犯の僕には珍しい、一般的な目覚めだ。
僕がいつもはどうやって起きるかっていうと、ベタだけどベッドから転がり落ちて起きるんだ。この習慣せいで、修学旅行の時は酷く笑われてしまったよ。
だけどさ、その笑ってる連中の誰一人として、なんで僕が毎回転がって起きるか知ってるやつはいないんだ。
僕は転がってるんじゃない、痛みにのた打ち回ってるんだ。
君らが空でも飛んでる、とても不愉快な夢を見ている間、僕は指先から駒切にされるような体験を毎晩しているよ。
でも今日はそうなる前に目覚まし時計が僕を叩き起こしてくれたんだ。
君らはよく目覚まし時計の音が喧しいだのとごねるけど、僕にとってはその暴力に似た騒音が救済だったんだ。
だからさ、頼むよ。僕から起きる理由を奪わないで。
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