第373話 デザート

皆にもう1口づつミートソースパスタをあげていく

なんだろな……餌付けっぽい?


あげ終わるったら俺の分は無くなった……

何か物足りないけど、もう1皿は要らないし


さて、サイドメニューか何か頼むかな

早く決めないとな


妹「おにぃ、はいアーン」

は?


俺「いや、いらないから」

別のメニュー頼むつもりだから……


妹「アーン」

はぁ……

これ、食べるまで諦めないつもりか

食えばいいんだろ……食えば


ぱくっ……

美味いんだけど、できれば自分の手で食べたかったなぁ


さて、サイドメニュー何があるかなぁ


南城「そっか~、君の分食べちゃったからね!……じゃ、私も!はい、あーん」

な、南城さん⁉


俺「いや、何か追加で頼むからいいよ」

南城「いいから、あーん」

えっと……これも食べないとダメ?

妹からならまだしも、南城さんから?


キビシイなぁ


俺「あ、あーん……」

他の客が居ないから……耐えろ


うん、多分美味しいよ

でも、照れくさすぎて味がよく分からないや……ハハハ


堀北「あ、あ~ん……」

え?

堀北さんも⁉


俺「あーん」

美味しいはず!はずなんだけど……


仁科「あ~ん?」

疑問系なら止めてほしいんだけど……⁉


仁科「……あ~ん?」

あ、はい


俺「あーん」

次々色んな味が来るんだけど、もう今自分が何食べたか分からない……


東雲「あ~ん!」

嬉々としてフォークを突き出さないでほしいな


俺「あ、あーん……」

これで、終わりだよね?ね⁉


店主「なっ⁉」

そうだったー!!

客はいないけど、店主さんがいたーーー!!

もしかして、今の見られて、た?


店主「……彼氏なのか?」

か、彼氏⁉


俺「違います!」

誰の彼氏でもありませんから!


店主「そう、なのか?」

そうだよ⁉


俺「当たり前じゃないですか」


店主「そ、そうか……えっと、ドルチェとかどうですか?」

ドルチェ?


仁科「デザートの事だよ」

あ~、デザートか


俺「何がありますか?」

ちょっと甘いモノ食べて、気分を変えたい


店主「えー、当店人気ドルチェはティラミスですが…おススメはパンナコッタやアフォガードですね」

アフォガードって何?

パンナコッタって白いのは知ってるけど、味とか知らないなぁ

知ってるのはティラミスだけか


俺「じゃ、ティラミスで」

妹「私もティラミス」

南城「美味しそう、私も食べたいな」

堀北「なら、私も」

仁科「私はティラミスとおススメのパンナコッタとアフォガードも」

3つも⁉

東雲「う~ん、私はプリンがいいな」

え?プリンもあるの?


店主「はい、畏まりました。ティラミスが5つ、パンナコッタ。アフォガード、プリンが1つづつですね。すぐにお持ちします」

そういえば、値段聞いてなかったけど……大丈夫だったかなぁ


お盆にデザートを乗せてすぐに店主さんが戻ってくる


まずはティラミスを持ってきてくれたみたいだ


店主「ティラミス5つです。パンナコッタとアフォガードは今お持ちしますか?」

仁科さんに聞くと


仁科「あ、はい。持ってきてもらって大丈夫です」


店主「はい。畏まりました。少々お待ちください」

確認が終わると店主さんはすぐに厨房へ戻っていく

目の前にティラミスを置いて、全員分が揃うまで待つ



店主「お待たせしました。パンナコッタとアフォガード、プリンです」

仁科さんの前に3つのデザートが置かれ、東雲さんの前にプリンが置かれる


店主「……パスタは、どうでしたか?」

今度はすぐに戻らないと思ったら、その話か


東雲「美味しかったですよ。特にミートソースが美味しかったです」

え?


店主「ミートソース、ですか?」


東雲「はい」


店主「ミートソースを頼んだのは……」

俺ですよ!


俺「全員でシェアしたんです!」

だからお皿もらったでしょ?


店主「あ、そういう事でしたか。ありがとうございました」

ふぅ……



これ以上、変に話し振られる前にデザート食べて店出よう

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