第372話 パスタの味は

店主「お待たせしました」

1人で3人前を持ってきた店主さん


店主「ミートソースと、ペペロンチーノ、明太パスタです」

テーブルに皿を置いて、すぐに厨房へ戻っていく


俺「美味そうだな」

仁科「だね!」


東雲「取り分け皿まだかしら」

いや、それは全員分来てからでいいんじゃない?


店主「えー、カルボナーラ、ボロネーゼ、ボンゴレパスタ、お待たせしました」

南城さん達の分も来たな


妹「うわぁ、美味しそう!」

南城「うんうん!」

堀北「いい香りね」


店主「あと、取り分け用のお皿6枚です。以上でお揃いでしょうか?」

おっけーです


俺「はい」


店主「では、ごゆっくりどうぞ」

それだけ言って、店主さんは厨房の方へ戻っていく


俺「それじゃ分けよっか」

そんで、食べよう!

取り分け用のお皿に一口分ずつ乗せて時計回りに渡していく


自分で頼んだ分の半分くらいが無くなり、色とりどりのパスタ盛り合わせが届く

えーっと、コレがボンゴレで…こっちがカルボナーラか

ボロネーゼにペペロンチーノ、明太パスタね



一同「いただきまーす」

全員がそれぞれ好きな物から食べ始める


俺はまずは自分で頼んだミートソースから


トマトの風味とひき肉が良いバランスで組み合わさった1品だなぁ


さて、お次は……ボロネーゼだ


んっ!?⁉


これ、凄いな!

肉の旨味がしっかり出てる……!!



さて、それじゃ次だ

次は、ボンゴレにしよう


パスタと一緒にアサリを口に入れる

アサリの歯ごたえとパスタに滲み込んだアサリの旨味が、口に広がる!!

さっき食べた肉の旨味から、アサリの旨味に塗り替わっていく


次は……ペペロンチーノにしよう

普段あんまり食べないんだけど、どんな味だったかなぁ

確か唐辛子とニンニクのパスタだったかな


口に入れた瞬間、ガツンとニンニクの香りがくる⁉

そして、ピリピリと辛味の刺激が舌を襲う


一気に口の中の感じが変わったな……


分けてもらった分の最後はカルボナーラだ


濃厚なクリームが唐辛子で刺激された舌を包み込む

い、癒される……



どれも、美味いなぁ!

この味で繁盛しないって、勿体ないな……



俺「美味いなぁ」

さて、後は自分の分のミートソースを食べてっと……ん?


妹「おにぃ、ミートソース美味しいね」

そうだな


俺「そっちのボロネーゼも美味しいな」

てか、全品美味いよな


妹「もう一口、ほしいなー」

ったくしょうがねーなぁ


俺「ほらよ」

ミートソースを和えてから、フォークで1巻きする

フォークを妹に向けると……皿を出さずにそのままパクっと食いつきやがった⁉


俺「お前、行儀悪いぞ」

ほんと、何考えてんだよ


妹「んふふ~」

ったく……


南城「いいなぁ」

え?

もしかして……


南城「私にも、もう1口くれる?」

はぁ……


俺「いいけど」

コレ、俺の食べる分無くなるんじゃねぇかなぁ

妹と同じ様にしてちょっと遠い南城さんへフォークを向ける


南城「あ~、んっ!」

やっぱり直接フォークから食べるだね


次は誰だろうなぁ

仁科「私も」

堀北「私も」

やっぱり2人もだよなぁ


東雲「面白そう!私もー」

面白そうって……食べたいからじゃないのかよ⁉




はぁ……俺の分がどんどんなくなってくなぁ

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