第355話 アナログゲーム

なんとかして、この空気変えないと……


俺「あ、あのさ。一旦違う事しよう!」

ゲームとか!


堀北「そ、そうね。何、する?」

えーっと、えーっと……2人で出来るゲーム……

テレビゲームは、対戦くらいしか無いかな


だとすると、アナログゲームだな

こっちも対戦だけど……大丈夫かなぁ


俺「ゲームとか、どうかな?」

弁当箱くらいの大きさの箱にカードと駒が入っているやつを用意する


堀北「それは?」

頭を使うアナログゲームだよ


俺「戦略系のカードゲームだよ。こういうのなら堀北さんも好きかなって」

エリアマジョリティとポーカーとジレンマの組み合わせのゲーム


堀北「へぇ、そう。面白そうね」

多分、面白いよ!

妹とかBはつまらないって言ってたけど……


俺「それじゃルール説明するね」

箱から中身全部出して、ルールの書かれた紙を広げる


堀北「君はルール知ってるのよね?」

うん?


俺「知ってるよ」

だから、今から説明しするよ


堀北「なら、私は自分で読むから先に用意しておいてもらってもいいかしら?」

え?

いいの?


俺「うん、それじゃ用意しておくね。何か分からない事あったら聞いてね」

その都度説明するから


堀北「ええ」

ルールを読み込む堀北さんを気にしつつ、カードをシャッフルして並べていく

駒も定位置に置いて……

よし、これでいいかな


堀北「へぇ、面白そう……ええ、把握したわ。このゲーム私の勝ちね」

まぁ、そう思うよね

堀北さん頭良いし、運もいいし

だけど、経験は俺の方が上!!


ゲームの流れとか、そういう部分で1勝くらいはしてみせる!!




さぁ、いざ尋常に……勝負!!





1戦目……僅差で負け

あの引きは強すぎるだろ⁉


2戦目……普通に負け

まぁ、あの手札なら仕方ない


3戦目……手の打ちようがないくらいの負け

奇策も一切通じないって、どういう状況だよ⁉




俺「ちょっと待って……」

どうしてこうなった⁉

経験した中でも最悪の負けパターンばっかり……


堀北「ふふ、楽しいわね」

そりゃ、そんだけ勝てれば楽しいよね⁉


俺「そ、そろそろ違うゲームでもしようかな」

このままじゃ、完敗だ

何か勝てるゲーム探したいな


堀北「ええ、そうね。でも、このゲームとっても楽しかったわ」


そりゃ、良かったね!


えーっと……何がいいかなぁ


2人対戦できて、バランスの良いゲームは……

あ、コレは……どうかな?


手札は1枚、山札から1枚引いて場に出す

というシンプルで運要素が強いゲームデザインだけど


何を引いてどっちのカードを出すかが勝負の鍵になる

引いたカードとか、出すカードで決まるからポーカーフェイスを保てれば負けの確率は低くできる

そして、俺は名前無しmob

表情差分なんてありはしない!


それに対して堀北さんは名前持ちネームドだから、表情が分かる!



例え運で完敗してても、これなら五分の勝負になるんじゃないか⁉



いや、勝ったな!


俺「次はこのカードゲームにしようよ」


堀北「ええ、私はなんでもいいわ。さっきのゲームも面白かったし、そのゲームもきっと面白いわよね」

ふふふ、そう言ってられるのも今の内だ!


俺「それじゃ、ルール確認からね」

実は……このゲーム俺もやった事ないんだよね



堀北さんとゲーム勝負2本目の勝敗の行方は……いかに!!

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