第351話 来訪、堀北さん
昼飯の準備っと……何にしようかなぁ
とりあえず……ご飯炊いて、味噌汁も後で作るか
おかずは何がいいかなぁ
冷蔵庫には……ひき肉があるな
ハンバーグでも作るか
後で母さんにひき肉使うって連絡入れておくか
えーっと、ひき肉に牛乳にパン粉に卵と玉ねぎでいいかな
玉ねぎをみじん切りにして、他の材料と全部合わせて捏ねる!
ぐにぐにぐにぐにぐにぐに
混ざったら2つに分けて、丸めて……
よっ!ペチン!はっ!ペチン!ほいっ!ペチン!
空気を抜いてっと
形を少し整えて、ボウルに戻してラップをかけて冷蔵庫へ入れておく
ソースは……後でいいか
えーっと、後は……
ピンポーン♪
うん?
まさか……⁉
時計を見ると……10時ジャスト⁉
ってことは堀北さんだ!
俺「はーい!」
急いで玄関へ行きドアを開ける
堀北「えっと、お邪魔します」
どうしよ……その服、可愛いと思う
俺「う、うん。入って」
堀北さんを招き入れる
堀北「ええ、それで……君のその格好は?」
うん?
……恰好?
見下ろすと、部屋着と言うか私服にエプロンだけど
俺「なんか変だった?」
このエプロン、結構気に入ってるやつなんだけどな
堀北「いえ、変とかじゃないの。でも、何て言うか……新妻的な雰囲気が、ね」
新妻的な雰囲気?
俺「そうかな?」
そんな事ないと思うけど……
堀北「ごめんなさい。気のせい、よね」
まぁ、どっちでもいいけど
俺「ちょっと後片付けしてくるから、先部屋行っててもらってもいい?」
流石にあのままにはしておけないし
堀北「ええ、それじゃ部屋で待ってるわ」
先に部屋に向かってもらって、俺はキッチンの方へ戻って後片付けをさっさと終わらせる
エプロンを置いて、階段を上がり部屋へ行くと……
俺「堀北さん、お待たせ~……って何してるの?」
何故か俺のベッドに寝っ転がって枕に顔を埋めていた……
堀北「え⁉あれ?早かったわね⁉」
え、いや、普通だけど
俺「もしかして、眠かった?」
それなら言ってくれれば時間変えたり、何なら日にちを変えてもよかったのに
堀北「い、いえ……そんな事ないわよ?」
そう?
俺「それならイイケド……」
さて、それじゃ始めるのかな
堀北「今日はね、前回使わせてもらったメーカーの色違いの物を持って来たの」
そう言ってカバンから出てきたのは大量の化粧品
俺「凄い量だね……」
それ、幾つあるの?
堀北「出来るだけ色々挑戦してみたいから、一杯持ってきたの」
そっか
俺「うん。それじゃ、やろっか」
まぁ、俺は何かするんじゃなくてされる側なんだけど
堀北「ええ、始めるわ」
そう言って俺の顔に化粧をする堀北さん
最初の時は苦戦してたけど……今は全然そんな事はない
母さんからアドバイス受けたからってだけで、こんなにすんなりと出来る様になるなんて……流石堀北さんだな
40分くらいかけて、俺への最初の化粧は終わった
堀北「出来たわ」
鏡を見せてくれる堀北さん
そこにはちゃんと化粧されて、パッと見は男女の区別がつかないくらいだ
俺「凄いな……」
コレが俺かぁ
堀北「どうかしら?」
そんなの聞くまでもないよ
俺「うん。良いと思うよ」
つい面白くなって顔の角度を変えてみたりする
堀北「よかったわ。それじゃ次いいかしら?」
次?
俺「次って?」
何?
終わりじゃないの?
堀北「他のコスメも試すのよ。その中で一番可愛く出来た組み合わせを探すのよ」
な、なるほど?
俺「それじゃ……化粧落としてくる、ね」
これは、長くなりそうだなぁ
堀北「あ、それならコレ使って」
カバンから化粧落としを出して渡してくれる
俺「あ、うん。ありがと」
化粧落としを受け取って、洗面所へ向かった
さて……次はどんな感じにされるのかなぁ……
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