第339話 南城さんと内緒話

授業は何の問題もなく終わり、休み時間になる


Bにさっきの事話そうかと思ったけど、どうやら東雲さんに夢中でそれどころじゃなさそうだ


俺「ま、いっか」

勘違いされただけだで、訂正もしたし


東雲さんはまだまだ転校生として、他のクラスの生徒に囲まれてるし

この状況で俺に何か仕掛けてくることはないだろう


昼休みは、また部室へ避難しに行けばいいから

特に何の心配もいらないな


このお祭り騒ぎが落ち着くには2、3日の猶予はあるだろうから

問題はその後だ


南城さん、堀北さん、そして仁科さんに四季島

全員に声をかけて、東雲さんと対峙する必要があるな


その時は、俺も全力で対応しないとならないし

護身用の道具とか、避難経路とか準備はしておこう



相手は南城さんが手強いと言うほどの存在だ

油断してたら、すぐにヤられるな



そういえば、今日の放課後はどうするんだ?

また南城さん達と行動するのか?


まぁ、既に1回部室に来て入れなかったから2度目はないと思うけど


いや、油断は禁物だな

確認だけしておこう



でも、もう次の授業が始まるな

聞きに行くのは次の休み時間にしよう













眠くなる声の先生の授業を、ギリギリ寝ないで乗り切り

やっと休み時間になる




他の人が話しかける前に、南城さんの所へ行く



南城「どうしたの?君から来てくれるなんて珍しいね!」

うん、珍しいのはその通りだけど

今はそれどころじゃないんだ


俺「ちょっと、聞きたい事あるんだけどいいかな?」

廊下の方へ来てほしいと合図を出す


南城「うん!」

ちゃんと合図が伝わってくれた……よかったぁ

席を立って、一緒に廊下へ出てくれる

堀北さんが気付くけど、特に付いて来たりはしなかった

東雲さんは……気付いてても来れないな



廊下へ出て、南城さんの方から切り出してくれる

南城「それで?私だけに聞きたい事?」


うん、そうなんだ!

今日は察しがいいね!


俺「東雲さんって、今日の放課後はどうするのかな?」

また探検とかする気でいるのかな?


南城「え?私の事じゃないんだ……」

いや、まぁ、そうだけど?

南城さんの事で聞きたい事があれば、その場で聞くし……


俺「それで?何か予定があるとか聞いてない?」

もしくは南城さんが予定を捻じ込めない?


南城「そんなに気になるの?」

そりゃ、気になるよ

俺を狙ってる刺客なんだよ?


俺「うん、把握しておきたいんだ」

行動が分かってれば、先回りして対策をとれるからね


南城「むぅ……そっか。気になるんだ……」

どうしたんだ?


俺「何か聞いちゃマズかった?」

もしかして、俺に言えない事が何かあるの?


南城「ううん。そうじゃない、そうじゃないけど……はぁ~。今日は、私と一緒に運動部を見学しに行くよ。春香は予定があるって言ってたから」

そっか


俺「ありがと、助かるよ」

よし、運動部の見学なら文化部しかない旧校舎3階には来ないな

後は時間を潰して、鉢合わせないように帰る時間を気を付ければいいだけだな


南城「助かるんだ……君って、案外流されやすい?」

う~ん……前は結構否定してたけど

最近の俺って、かなり流されやすいかもしれないな……


俺「そうかも」

何だかんだ言って、妹の頼みも断らないし

南城さんや堀北さんとの関係を見ても、流されやすいって言われたら否定できない


南城「聞きたい事って、本当にそれだけ?」

後は……

まだ、大丈夫かな


俺「今のところは、そうだね。後は、またその時相談させてほしいな」

協力を仰ぐにしても、何のプランもなしじゃカッコ悪いからね


南城「相談?」

そう、相談……あと、提案かな


俺「うん。その時は頼めるかな?」

断られたら、かなり厳しい戦いになるな……


南城「君の頼みだし……うん、いいよ」

よし、一先ず状況はいい方向へ向かってるな


俺「ありがと!」

よし、とりあえず今日は何の問題もなく無事に終われそうだ!!



南城さんは少し機嫌が悪くなった気がしないでもないけど

俺の気分がほんの少し上向いた



決戦は数日後

それまでに、東雲さんと……可能性の話だけど、江藤さんの対策もしないとな


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