第307話 妹の化粧事情
俺「さて、ゲームの続きしよっか」
次のボスってどんな奴かなぁ
堀北「あ、ごめんなさい。早速だけど、練習させてくれないかしら?」
練習って……化粧?
俺「今から?」
別に今すぐやらなくてもいいんじゃないかなぁ
堀北「ええ、今から。ちょっと確認したい事があるのだけど……」
確認したい事……?
なんだろ?
俺「それじゃ、ゲームはまた今度かな」
したいって言うなら、しょうがない
堀北「……あ、
まぁ、友達の家に遊びに行くのにわざわざそんなモノ持って来ないよな
妹「えっと……部屋から持ってくるので、少し待っててください」
少し迷ってから、持ってくる事にした……?
持ってるなら、最初から出せばいいのに
どうしたんだ?
俺なんて最初から腹括ってるんだぞ
南城「それにしても……まさかこんなすぐにチャンスがあるなんてね。妹ちゃんには悪いけど、ラッキーだったね」
俺的にはまったくもってアンラッキーなんだけど!!
堀北「そうね。それに今回は私達の手で出来るのよね。楽しみだわ」
そんな事を楽しまないでくれないだろうか……
俺「はぁ……」
溜息を一つ吐いた所で、部屋のドアが開き妹が化粧の道具を持って入ってきた
が、まさかこんな量持ってるとは思いもしなかった……
両腕に袋を下げて、両手で箱を抱えていた
どんだけ持ってるんだよ!?
俺「お前、そんなに化粧してたのか……」
まったく気付かなかったぞ
南城「すっごーい!私より持ってるー!?」
とんでもない量に、南城さんも驚くが
堀北「確かに凄い量ね。私より少し多いかもしれないわね……」
え!?
堀北さんもコレに近い量のモノ持ってるの!?
てことは、もしかして普段から化粧してたの!?
全然気付かなかったな……
妹「えっと……これは……殆ど新品なんです」
は……?
俺「いいのか?」
それって大事にしてたんじゃないのか?
俺なんかに使ったら勿体ないんじゃ
妹「なんか、可愛いからって集めてたらね……いつの間にかこんな量になっちゃった」
あ~……
もしかして
俺「ただのコレクションなのか?」
コクリと頷く妹
なるほど、そういう事か
普段から化粧してるってわけじゃなかったのか……
よかったぁ
俺の目がおかしいわけじゃなかったんだな
堀北「わかるわ!可愛いチークとかつい買っちゃうわよね!」
ちーく?
妹「そうなんです!特に季節が変わる頃は新色とかいっぱいで!」
堀北「そうそう!目移りしちゃうわよね!」
妹「はい!!」
何か意気投合してるなぁ
俺「南城さん、分かる?」
南城「ううん。ぜんぜん分かんない……」
よかった……今の盛り上がってる会話が分からないの俺だけじゃないんだな
妹と堀北さんが化粧のアレコレでテンションが上がって会話が弾んでいる間
俺と南城さんはヒマになっていた
俺は特にすることもないし
南城さんも、今できる事がない
俺「ヒマだなぁ……」
南城「だね~」
キャッキャッと話す二人を眺める時間は、ややしばらく続いた
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