第282話 借り物競争と、次の競技

南城さんがスタート位置に着く


一緒に走るメンバーは全員が名前無しmob

これは、勝ったな


名前持ちっていう事もあるけど、南城さんは運動神経がとっても良いし

単純に走って負けるはずがないな

問題はお題だけど、それも名前持ちなら何とでもなるからな


さて、ここで南城さんが1着を取ればまた点差が無くなるな


応援合戦の得点は見てないけど、多分良い点獲れたんじゃないかな



位置に着いて……よーーい

パン!!

火薬で音の出るピストルでスタートを切る


一早くお題の紙の置かれた机に到着したのは、もちろん南城さんだ


紙を迷わずに取り、開く!

しかし……

どういう訳か、その場から動かない?


俺「どうしたんだ?」

B「何か難しいお題だったとか?」

D「南城さんだぜ?考える前に動くんじゃないか?」

まぁ、そうだよな


立ち尽くしてると、他の生徒達が続々と追いついて紙を取っていく

そして、他の生徒達は南城さん追い抜いて借り物を探しに移動していく


ほんと、どうしちゃったんだろ……


このままじゃ他の生徒が先にゴールしちゃうぞ?

体育祭実行員が1人、南城さんの元へ行く


お題に何か不備があれば、お題の交換とかできるのかな?





しかし、実行員は何もせず控えているテントの方へ戻ってしまう


とぼとぼと歩きだすが、困った表情のままな南城さん

そんな南城さんの様子を見かねたのか、堀北さんが南城さんへ手を振る


小走りで堀北さんの方へ行く南城さんは、やっぱり浮かない表情をしていた

そして、南城さんと堀北さんは一緒にゴールへ向かって行った

順位は4位

上位3人じゃないからお題は、発表されなかった


そして、借り物競争は終わり

次の競技が始まった



俺「結局、何だったんだろうな……」

B「気になるなら、聞いてこいよ」

D「お前なら聞きに行けるだろ」


俺「今度聞いてみるか」

B「今じゃないのかよ」

今は聞きに行きにくいだろ?

4位になっちゃったしさ……


次の競技は……障害物競争か

面白系の競技が午後に集中してるなぁ


出るメンバーの中に、知り合いが2人もいる!?


俺「堀北さん!?それに仁科さん!?」

二人が出るの!?

よく見ると仁科さんは、白のハチマキを巻いている……白組だったんだな


隣に並んで待機する堀北さんと仁科さんは、何か話し込んでいるみたいだ

さっきの南城さんの事、かな?


この競技は参加人数が少ないな

ぱっと見で紅組白組3人づつしかいないぞ?

計6人で一斉に走るのか?


下手したら上位3人が片方の組に偏るよな……

さっきの借り物競争で点差はほぼないから、ここでの得点は大きいな

地味な競技だし、派手に得点を勝ち取ってほしいな




どうやら、何か事前に説明があるのか

実行員が1人前に出てきた


『これより、障害物競争・改の説明を開始します』

障害物競走・改?

改って何!?


「走者の皆さんには、これから校庭にある障害物をクリアして頂き、その後校舎の中のチェックポイントを全て巡ってもらいます。全てのチェックポイントを巡り終えたら、再び校庭にある障害物をクリアして、ゴールしてください。チェックポイントは4カ所あり、どこから回っても構いません。チェックポイントは音楽室、理科室、家庭科室、職員室です。それぞれ回った事を証明するアイテムがあるます。それを実行委員から受け取って、身に着けてください。因みに廊下は走ってはいけません!早歩きまでです!では、スタート位置に着いてください!」


なんか、とんでもない競技が始まったな……

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