第280話 BとDと遭遇
控室の教室で途方に暮れていると、なんと団長さんが戻ってきてくれた!
団長「お疲れ様、ステージ凄く良かったわよ!」
俺「あ、団長さん!!良かったぁ~……」
これでやっと化粧が落とせる!!
団長「今、審議中なんだけど……これは勝ったわね!」
俺「よっしゃ!頑張った甲斐がありましたね!」
団長「それでYさんは?」
あれ?
皆のトコにまだ行ってなかったんだ?
俺「多分着替えに行ったと思うんですけど」
その後は何も聞いてないから、知らないな
団長「そう、それじゃ少し探してみるわ」
そう言って教室を出て行こうとする!?
俺「ちょっと待ってください!!」
団長「どうしたの?」
俺「
このままじゃ、戻れないんで!!
団長「そのままだったのね……違和感がなくて気付かなかったわ」
気付いて!!
俺「このままじゃ、ここから出れないです……」
団長「そうよね……確かYさんがアレ持ってきてたから……あったわ!はい、コレで顔拭けば落ちるわよ」
手渡されたのは、ウエットティッシュ?
パッケージには、メイク落としと書いてあった
俺「ありがとうございます」
メイク落としを使って顔をゴシゴシと擦る
すると、白かったシートに色が付いていく
俺「ぷはぁ……」
さっぱりしたー
団長「あ、まだ落ち切ってないわよ?ふふ」
もう1枚シートを出して、俺の顔を拭ってくれる団長さん
俺「どうですか?落ちましたか?」
団長「ええ、落ちたわ。後、一度顔を洗ってきた方がいいわね」
そういうものなのか
俺「分かりました」
それじゃ早速行ってくるか
団長「あ、Yさんと会ったら私が探してたって伝えてくれる?」
俺「りょーかいです」
団長と俺は教室を出て、それぞれ反対方向へ
トイレで顔を洗っていると、聞きなれた声の奴が入ってきた
顔を上げて見ると、鏡に映ったのはBとDだった
俺「よっ、連れションか?」
B「ん?ああ、Aか」
D「ちょうどいいから、聞いてみようぜ」
B「そうだな」
ん?
D「ちょっと時間あるか?」
俺「あるけど……どうした?」
なんか嫌な予感がするんだが……
B「話しがあるから、外でちょっと待っててくれ」
もしかして、バレた!?
俺「あ、ああ。わかった……」
もう誤魔化せそうにない、かもな
俺は顔をハンカチで拭きつつ、トイレの外で待った
少しすると、BとDが出て来た
B「さて、それじゃ聞かせてもらおうか」
D「さっきのステージのあ~ちゃんって誰なんだ!?」
……?
俺「は?」
もしかして、バレてない!?
B「だから、あ~ちゃんだよ!!」
D「それとアノ選曲はお前なのか!?」
やっぱりバレてないっぽい!
俺「落ち着け!まずはB!」
お前の疑問については、既に答えは用意してあるんだぜ!
B「おう、あ~ちゃんの情報求む!」
情報求むって……
俺「すまん!それはトップシークレットなんだ。本人たっての希望で、一切の身元の開示を拒絶してる。だから、探るような事はヤメテやってほしい」
最初から、こう言うつもりだったからな
バレてさえいないなら、これで押し通せる
B「そう、だったのか……」
ほらな
俺「ああ、だから……すまないがそれについては何も話せないんだ」
B「そうか……じゃあ、しょうがないな」
よっし!!
俺「ああ。でDの質問だが、半分くらい正解だよ。あの曲を紹介したのは俺だけど、決めたのは団長とYさんだよ。俺だったら他の曲を選んでるよ」
D「そういう事だったのか!納得したぁ。お前だったらあの曲は選ばないだろうけど、他にアノ曲を知ってる奴が他にいるとは思えないからな」
俺「そういう事だよ。さて、応援団で大して体育祭見れてないから次の競技からは見たいな……」
B「それなら、早く戻ろうぜ」
D「そうだな!」
俺「よし!……で次の競技って何?」
B「次は……ああ、借り物競争だったと思うぞ」
借り物競争か
面白そうだなぁ
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