第255話 Yさんとお弁当

夕飯を食べてる時


母「春香ちゃん達は最近どうなの?」

藪から棒になんだよ……


俺「最近は、全然話しもしてないよ」

Yさんとの約束だからね

ほんと、律儀だよね


母「そうなの?アンタはそれでいいの?」

いいも何も


俺「俺にはどうする事も出来ないから、どうしようもないよ」

だって、俺の意見なんて聞かずに勝手に決めたんだし


母「そんな拗ねたような言い方しても可愛くないわよ」

余計なお世話だよ


俺「拗ねてなんてないよ」


妹「おにぃ、Yさんは何でおにぃの事好きなの?」

そんなの俺に聞かれても……


妹「おかしいよ。おにぃを好きになるなんて……」

おい、どういう意味だよ?


母「そうよねぇ」

母さんまで!?


俺「酷い言われようだな……」

何で俺を好きになる事が異常みたいな言われ方しないといけないんだよ


母「だってねぇ」

妹「ねぇ」

なんだよ!?


俺「はぁ……ごちそうさま」

夕飯も食べ終わったことだし、部屋で少しアニメ観て寝るかな


母「デザートあるわよ?」


俺「いや、お腹いっぱいだからいいや」


自分の部屋へ行きテレビをつける

レコーダーの電源も入れて、録画予約の確認して……

よし、何か頭使わなそうなアニメでも流しておくか


ボーっと30分アニメを観る


なんか、楽しかったはずなのにあんまり楽しめなかったな……

こういう時は何観てもダメだし、寝るか


ベッドに入って……そのまま眠りに落ちる










翌朝、目覚ましが鳴り起きると

スマホにメッセージが来ていた


相手は……Yさんか


なんだろ?


Y 今日、ちょっと相談したい事があるから

  昼休みに屋上まで来てほしいな


相談?俺に?

応援団関係かな?

でも、昼休みに直接ってどういう事だろ……?


とりあえず、行ってみれば分かるかな


A おっけー

送信っと


さて、着替えて学校行くかな




最近は1人で登校する感覚も戻ってきたし、周りの視線が痛くないってのは良いもんだなぁ

南城さん達と登校すると、絶対に注目集めちゃうし……


う~~~~~~ん……はぁーーー

登校が気楽で良いって最高だな!


いつも通り朝ご飯を食べて、学校へ向かい

何のトラブルも無く、無事に学校に到着する


校門の所で、Yさんと……あれ?今日はいないな

まぁ、いっか


上履きに履き替えて、自分の教室へ行く


BとDに挨拶して、昨日観たアニメについて話したりしてると

担任が教室に入ってくる


俺「もうそんな時間か」

着席して挨拶と出席の確認をして、連絡事項を話して担任は教室を出て行く




午前中の授業4時間が終わり、昼休みになる

一応弁当を持って、屋上へ向かう


さて、Yさんの相談って何だろうな

俺に解決できる事だと、いいんだけど……


屋上に着くと、既にYさんが来ていた

早いなぁ


俺「Yさん、お待たせ」


Y「あ、ううん。私も今来たとこだから」


俺「それで相談って」


Y「……先にご飯にしない?」


俺「そうだね。それじゃ食べよっか」

屋上にあるベンチに並んで座り、それぞれ弁当を広げる


最近は割と打ち解けられたんじゃないかって思ってたけど、そうでもなさそうだな

全然会話がない……


何か、変に気まずいな

何でもいいから何か話さないと……


俺「あのさ、応援団の事なんだけど」


Y「どうしたの?」


俺「えっと、あ、そうそう!上手くいくといいなぁって」


Y「うん、そうだね」

あ~、もう……俺ダメ過ぎじゃね!?


こんな話題じゃ続くわけないじゃん……

そのまま、会話が盛り上がることはなく弁当を食べ終えてしまった

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