第253話 放課後は忙しい?

ヲタ芸の動画を見た二人は……ピンと来てないみたいだな


俺「ダメだったかな?」

まぁ、ヲタ芸については元々通ると思ってない意見だし


Y「ダメ、ではないけど……今の動きをあの人たちが出来るのかなって」

そんな難しい動きはしてないと思うけどな……


団長「動き自体は、簡単よね……でも、これで盛り上がるの?」

それは、やってみないと分からないなぁ


俺「それは分かりませんよ。やってみないと」

他にもいい方法はありそうだけど、俺には思いつかないし


団長「そう。そうよね!やってみないと分からないわよね!それじゃ、今の動きは理解したから明日バックダンサー組に教えてみるわ」

まぁ、それも出来ないなら……その時はその時で


Y「それで、コール&レスポンスだっけ?そっちはどうするの?」

あ~……


俺「どうしよっか……」

セリフとか、そういうの知らないんだよなぁ


Y「え……?」


俺「俺もそんなに詳しくはないんだよね」

どうしたらいいかなぁ

あれって、事前に決まった言葉なのかな?

それもと、即興なのかな?


Y「そっか……」


俺「まぁ、その辺はギリギリまで試行錯誤してみるしかないかな」

案外そういう事の方が面白いよね


団長「それはそうと、A君」

まだ、何か質問あるのか?


俺「なんですか?」


団長「あの声ってどうやったの?」

あの声って、何のことかな……?


Y「裏声、でいいのかしら?」

あ~、うん、そうそう


俺「うん。あれは裏声だよ」

今の声は普通でしょ?


団長「裏、声……?まぁ、本人がそう言うならそうなのかしら……」

なんで信じてくれてないの?


俺「それで、踊りの方はどうしますか?」


団長「それは、一から考え直すわ。私なりにコール?のタイミングとか調べてから、それに合わせてダンスを組み込むわ」

おお、さすが団長さん

もう次の策について考えてんのか


俺「それじゃ」

今日はもう終わりかな


団長「うん。今日はもう解散よ」


Y「わかりました」

俺「お疲れ様でした」

さーて、帰ってゲームでもしようかな


Y「ねぇ、A君。今日も行こ」

え……また?

また2時間とか歌うの?

それはちょっと……


俺「今日は1時間までなら」

何とか持つかなぁ。体力


Y「分かったわ。それじゃ、みっちり特訓しましょう」

うわぁ……

キツそうだなぁ

でも、断るのは勿体ないかな……


そんな訳でYさんと、2日連続でカラオケに向かった





その道中

Y「そう言えば、妹さんとは仲いいの?」

ん?


俺「まぁ、そこそこ仲良しかな。なんで?」

妹については、あんまり詳しく話したくないんだけど……


Y「何か、昨日会った時……私のこと警戒してたように見えたから。お兄ちゃん子なのかなって」

あ~……女子の勘怖ぇ……


俺「そうだった?うちの妹がごめんね」

あの日、結局質問攻めにあったけど

あんまりYさんの事詳しくないから、答えられなかったんだけどさ


Y「ううん。何かいいなぁって……お兄ちゃんかぁ、ちょっと羨ましいなって」


俺「Yさんって一人っ子?」


Y「うん」


俺「俺みたいな兄じゃ苦労するよ」

一人っ子の方が気楽そうだけどなぁ


Y「ふふ、面白そうだけどな……」

そんな事はないよ!?



そんな他愛ない話しをしつつ、俺たちはカラオケ店に到着した

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