第166話 宿題は順調

カレーを食べ終えて、自分の部屋に戻る

本の続きは明日にして、数学の宿題に取りかかる


数学の宿題は、公式を確認しながら進めて行く

公式を当て嵌めてしまえば、特に詰まることもない

その程度の難易度の問題をひたすら解いていく


ページ数や問題数でいえば、かなりの量かもしれないけど

理解が出来ない問題は全然無さそうだ


一番の難関は飽きないかどうか、だな

とりあえず、飽きるか疲れるまで数学の問題をやっていこう
















集中すること約2時間、ノックの音で中断する


俺「はーい?」

また妹が構えって言いに来たのか?

ドアを開けると、案の定妹が立っていた


俺「何の用だ?」


妹「おにぃ、何か怒ってる?」


俺「宿題の途中なんだよ。さっさと要件を言え」

良いペースだったのに


妹「えっと……ちょっと休憩しない?」

休憩か

今のとこ順調だし、まぁいいか


俺「そうだな、一休みするか」

部屋を出ると


妹「私の部屋来て、もう用意してあるから」

え……

イヤな予感しかしないんだけど……


俺「いや、リビングで」


妹「来て」


俺「リビングの方が」


妹「おにぃ、来ないと大変な事になっちゃうよ?」

大変な事ってなんだよ……


妹「今日録音したおにぃの声、編集して先輩達に送っちゃうからね」

は?

大事な家族だって話しの時のだよな?


俺「それがどうして大変な事になるんだよ?」


妹「ふふーん」

得意気な感じでスマホをポケットから取り出し操作する


『おにぃ、私のことどう思ってるの…………好きだぞ』

…………そういう事か


俺「何が望みだ?」

まさか、妹にガチ脅迫される日がくるなんてなぁ

ほんと、人生何が起こるか分からないよな……


妹「私の部屋で休憩、しよ」

はぁ……

イヤな予感しか無いから行きたくなかったけど

行くしかない、か


俺「変なことすんなよ?」


妹「しないよ!私を何だと思ってるの!?」

変態……

とは弱味を握られた状態では言えない


俺「ブラコンの妹」


妹「ブランコ?」

遊具じゃねーよ!


俺「んな事より、部屋行くんだろ」


妹「うん!」

すぐ近く妹の部屋

たまに勉強見てやる為に入ってたけど、今後は気を付けないといけないな


妹の後に続いて部屋に入る

部屋の中は特に変わった様子はない


妹「テキトーに座って」

中央に小さめのテーブルが置いてある

すぐ逃げられる様にドアに一番近い位置に座る


妹「はい、コーヒー」

予め用意してあったコーヒーを俺に出す

妹はコーヒーにミルクを入れたみたいだ

この後に及んで睡眠薬とか盛られたりしない、よな?

警戒しつつコーヒーに口を付ける

良かった……

味も香りもいつものコーヒーだ


妹「う~ん、もうちょっとミルク欲しいかも……」

まだ苦味が強く感じるのか、ちびちびと飲む妹


俺「で?」

何か用があるから招いたんだろ?


妹「あのね、夏祭り……一緒に行きたいの!」

夏祭り?


俺「だーかーらー、宿題で遊んでるヒマ無いんだって」

俺だって行けるなら行きたいさ

BやDと久しぶりに遊びたいしな

でもな、目処が立たないと

そうも言ってらんないんだよ……


妹「うーん……どうしてもダメ?」


俺「友達と行ってこいよ」

カラオケに一緒に来てた子たちと行けばいいだろ


妹「おにぃと行きたいの!」


俺「なんでだよ!?」


妹「好きだから!」


俺「……はぁ」


妹「一緒に行ってくれたらデータ消すから!!」

あのデータは厄介だしな……


俺「本当に消すなら行ってもいいぞ。まぁ、宿題がある程度片付いたらだけどな」

終わるかなぁ、宿題……


妹「やった!!」


俺「ただし、消さなければマジで母さんにチクるからな」


妹「大丈夫!ちゃんと消すから安心して!」


俺「はぁ……」

不安しかねぇな


コーヒーも飲み終わり、休憩を終わらせる


俺「ご馳走さん、さてもうひと頑張りするかな」


妹「夏祭り、約束だからね!」


俺「はいはい、じゃあな」

妹の部屋を出て、自室へ戻る


30分くらいの休憩だけど、少しはリフレッシュできたな

数学の宿題の続きを1時間半くらいして、今日の勉強は終わりにした

軽くシャワーを浴びて就寝する


明日は頑張って読書するかな

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