mobと美少女(仮)

第100話 部室で密会

昼休み

サプライズゲストの（呼んでもないのに来た）仁科さんを交えて弁当を食べたこと以外は特に普段と変わりなく経過していき

放課後になる

俺「それじゃ、俺は部活行ってくるね」

南城「うん、行ってらっしゃい！」

堀北「また明日」

俺「うん。また明日ね」

気持ち急ぎ足で文芸部の部室へ向かう

部室に着くとドアの前で幽霊部員の女子と遭遇する

俺「あ、今日も来てたんだ？」

部員「うん。基本いつもココにいるからね」

それって幽霊部員って言わなくないか？

俺「幽霊部員なんだよね？」

部員「そうだよ？」

じゃあ何でいつも来てるんだよ⁉

俺「そう、なんだ……？あ、そうそう、ちょっと頼みがあるんだけど」

部員「何かな？」

俺「部室貸してほしいんだ！」

部員「何で？」

俺「ある人と話し合いしなきゃいけないんだけど、ちょうどいい場所が他になくってさ」

部員「まさか……その“ある人”って女の子？」

俺「いや、男子だよ。四季島太一っていう名前持ち（ネームド）だ」

部員「ふ～ん、今度は男の子かぁ……節操無しだね」

俺「ん？どういう意味？」

部員「ううん、何でもない。部室使うのは許可してあげる。でも、一つ条件付けさせて」

条件……なんだろ……

部員「部室を汚（けが）さないでね？変な臭いとか付いたら嫌だから、ヤるなら余所でヤってね」

いや、話し合いだけだし

汚すような事はしないと思うな

俺「もちろん、そんなの約束するまでもないよ」

部員「そう。ならいいよ。私はどっかその辺彷徨ってるから、またね」

俺「うん。ありがとう」

よし

これで四季島とサシで話せるな

部室の前で四季島を待つ

俺「おっせ～なぁ……」

かれこれ１５分ほど待っているが、一向に現れる気配がない

しょーがねーなぁ、ちょっと下まで様子見に行くか

迎えに行くとなるとすれ違う可能性がデカイからな、精々階段の辺りまで見に行く程度にしとこう

部室を離れて、階段を１階分下りて２階へ行く

廊下を見渡すと、ちょうど四季島が歩いているのを発見できた

よかった、ちゃんと来てたな

俺「四季島～」

四季島「あれ、お前、今どっから現れた？」

どっからって……？

階段を指さして

俺「下りてきただけだぞ？」

何当たり前の事言ってんだ？

四季島「は？下りてきた？だってそこは」

そう言いつつこっちに来て一緒に階段を見る

四季島「……何でだ？さっきまで封鎖されてたはずだろ……」

封鎖？

何言ってんだよ

そんなわけねーだろ？

いつも普通に上り下り出来てたんだぞ？

俺「見間違えじゃないか？そんなことより、部室行くぞ」

早く打開策聞いて、どうすればいいか考えないといけないんだからな

四季島「あ、ああ……そう、だな。行くか」

なんか納得いってないみたいだけど

ここが封鎖なんてされてたら、文芸部行けないじゃん

階段を上り、廊下の突き当りの教室

文芸部の部室へ到着する

俺「さ、入れよ。他の部員は誰もいないから」

四季島「あ、ああ」

さっきから、なんか上の空だな

そんな調子でちゃんと説明してくれんだろうな？

俺「あ、そうそう。部員から汚すなって言われてるから、そこだけは気を付けてくれな」

まぁ、コイツに限ってそんな事しないだろうけどさ

四季島「ああ……本当に文芸部があったんだな……」

自分が知らないからって無いとは限らないだろ？

俺「座って話し聞かせてくれよ。念の為に前提から……俺が今どんな状態なのか、教えてくれ」

じゃないと、打開策を聞いても何でそうしないといけないのか分からないままになる

四季島「そう、だな……まずは何から話せはいいだろうな……」

そんな厄介な状態なのか……？

長考する四季島を待つ

……

………

…………

……………

まだかよ⁉

俺「なんで何も話さないんだよ」

四季島「すまん。どう話せばいいか考えていたんだが……お前が知りたくない情報が前提としてあるんだ……だから」

俺が知りたくない情報？

なんでそんな事四季島が知ってるんだ？

四季島「この前、精密検査した結果が関係してくるんだ。あの時、お前は結果は聞きたくないと言っただろ。だから、どう話そうか考えていたんだ」

そんな言われ方したら気になるじゃないか

検査の結果……か

四季島の雰囲気からして、俺にとって不都合な内容だったみたいだしな

俺「わかった。じゃあまず検査の結果を聞かせてくれ。じゃないと話しが進まないんだろ？」

四季島「いいのか？」

俺「いいから、話してくれ」

時間が勿体ない

時間があれば帰って昨日録画した深夜アニメ観たいんだよ

四季島「そうか、じゃあ話すが……くれぐれもショックを受け過ぎないようにな」

俺「わかったから、早く言えって」

本当にそんな前置きをしつこくするような内容なのか？