第33話 謎の二人組①
女性はミーナに近寄ろうとするがマーガレットがそれを阻止する。
「…おいミーナ…こいつら知ってるのか…?」
「…はい…この二人が私の家族を殺した人達です…」
「「「っ!?」」」
ミーナは震えながら言った。サーニャ達はそれを聞き驚く。
「あらー紹介どうも。そうよ、私達が貴女の家族と故郷を消したのよ。でもよく生き残ったわねー…ミーナちゃん?貴女のお兄さんよく頑張ってたわよ?まあ、最後どうなったかは知らないけど…フフッ…」
女は笑顔で言った。マーガレットはその態度に苛立つ。
「…ってめぇら!ふざけた事言いやがって…っ!」
マーガレットは女性に苛立ちをぶつけるが隣の女性にボーガンを突きつけられる。
「ニーダ、まだ殺さなくていいからね」
「そんなの分かってる」
女性はニーダに指示を出す。
ガシャン…
すると突然何かが割れる音が聞こえた。
「は…博士…?」
お茶を準備していた助手だった。助手は博士の死体を見て何がどうなっているのか分からなかった。
「おいアンジュ。こいつはどうする」
「んー何も関係ないだろうけど見ちゃったからねー…殺していいよ」
するとニーダはボーガンを助手に向け矢を発射する。助手は思わずしゃがみ込むが矢は助手に当たらず止まった。
「サーニャ!ミーナちゃんと助手をよろしく!」
「わかった!」
ロゼッタが魔法で矢を止め、サーニャはその隙にミーナと助手と一緒に裏口から逃げようと走る。
ニーダはボーガンをサーニャ達に向けようとするがロゼッタの魔法により体が動かなくなっていた。
「アンジュ…逃げた奴らを…」
「分かってるわよ!命令しないで!」
アンジュはサーニャ達の後を追う。
マーガレットはホルスターから銃を取り出しニーダに向け発射する。
銃弾はニーダの肩と腹部に当たった。
ニーダは撃たれた反動により近くの本棚に頭をぶつける。
「ロゼッタ!サーニャ達をよろしく頼む!こいつは私がどうにかする!」
「わかった!無理しないでね!」
ニーダの意識が朦朧としてる隙にロゼッタはサーニャ達の後を追った。
「まて…」
ニーダはボーガン構えようとするがマーガレットに銃を額に突きつけられ動きを止める。
「待ちな、あんたには色々聞きたい事がある」
マーガレットは真剣な顔で言いハンマーをカチリと引き起こす。
「っ…何だよ…」
「てめぇら…何もんなんだ…」
「はぁ…は?…そんな事言うわけないだろ…笑えるわ…」
マーガレットは無言でニーダの腹を蹴る。
「ごはぁっ…!」
ニーダは吐血をする。
「これで言う気になったか?まだならもっとやるが?」
マーガレットは表情一つ変えず突きつけている銃をより強く額に押し付ける。
「はぁ…はは…いてぇなぁ…くそが…」
ニーダはそういうとマーガレットの腹部を思いっきり蹴り飛ばしマーガレットは吹き飛ばされ床に倒れる。
マーガレットは利き手とは逆の手で銃を持ち再びニーダに向けるがニーダはマーガレットにボーガンを向けニヤリと笑っていた。
「こんなところで死んでたまるかよ…」
ニーダはぷっと床に血を吐き言った。
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