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僕は彼女に帰宅の途中で付けられ、何とか家に逃げ込んだのだが彼女の方はそんなことなど気に止めるなんて脳中にはなく家のインターホンを何度も絶え間なく鳴らされ続けた。それは一時間とか二時間とかの間だけ絶え間なく鳴らされるのならまだしも一夜の間鳴らされ続けるので寝ることもままならない。しかも家の前にずっといるので近所の人からしてもただの迷惑な人となっていることは誰しもが分かると思われる。家に帰ってきたのが十時過ぎで家を出るのは七時くらいなので九時間近く家にいたということになる。もちろん、仕事に行くために家を出るときにもまだ彼女はいたのだが、それをどうやって切り抜けて職場に行くのか寝れない分考えていた。出入り口は彼女がいるところしかなくて家の周りは出ようと思えば出れなくはない。僕は結論として窓から出て出入り口の反対のちょうど見えない辺りからどうにか通勤をした。
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