警視庁 特務部 特殊凶悪犯対策室 第七課 -トクナナ-
はい、まぁ手っ取り早く言葉を選ばずに言うならば多少の期待と、同等の不穏を抱いていた作品です。
サスペンスやアクションは祖父が好んで見ていた(現在進行形で見ている)ため、幼少期はよく膝の上で一緒に意味の分からない刑事ドラマやアクション映画を見ていました。
それも相まって、私もそれなりにサスペンスやらアクションが好きになって今に至るのですが……。
本作品に関しての第一声は「血界戦線で刑事ものかな?」です。
エルフやドワーフが存在する世界で、現代並み。
あるいは現代以上に科学の進歩した世界で巻き起こる「ドラゴン」にまつわる事件。
それらに対処する特務部が第七課であり本作のタイトルでもあるトクナナです。
そこに主人公はひょんなことから配属されることになるのですが、配属されるまでが1話。
配属されてからが2話以降となります。
で、評価に関して言えば多分6:4くらいで別れます。
下手したらもっと、7:3とか8:2とか。
我ながら「その範囲の広さは絞り切れてないし、そこまで行くと分かれていない」というのは重々承知ですが……誰に話を聞くかで世代性別その他諸々でがっつり意見が変わってくるんじゃないかなというのが思うところ。
というのも、ストーリーの流れ的には綺麗に纏まっているんです。
逆に言えば綺麗に纏まりすぎている。
以前「放課後さいころ倶楽部」のレビューでTRPGについて語りましたが、大体あんな感じ。
TRPGプレイヤーならばわかると思いますが、伏線とかそういうの割とどうでもいいんですよね。
なんか主人公(プレイヤー)にすっごい力あります、だから事件解決できます、あとはフラグ回収してダイスの女神に祈れ。
これが本作品に対して抱いた私の感想です。
何が言いたいかというと、中途半端。
キャラの掘り下げや、世界観の描写が薄味です。
ストーリーはまとまっているんですが、そこに至るまでの筋道もざっくばらん。
結末は綺麗に落ちましたが、それで納得できるかと言われれば脳死でみればまぁ……というレベル。
ありていに言えば時間が足りなかったんですよね。
でも2クールやったとしたら今度は時間を持て余したんじゃないかなと思う次第。
以前自分の作品で注意されたことがあるんです。
「これスタートから結末までのラインが見えてて読者に見透かされるぞ」と。
まさしくその通りの作品で、あーこれこういう伏線でしょとか。
あーこいつ実はこうなんだなとか。
あーくるかな?ご都合パワー。
といった「見透かし」が割と容易かったイメージですね。
ニコニコのコメントでもその辺すぐに見抜かれていたりしました。
だからと言ってキャラの掘り下げとか世界観描写してどうなると言われれば、上記の通り2クールにしたら余る。
あと助長になる。
とにかく難しい作品だったと思います。
それはこのレビューにも反映されていまして、マジで何書けばいいのかわからない……。
とりあえずけもふれ1期並みに何も考えずに見れば面白いと思いますが、伏線とか考えだすとあっさり結論出てしまいます。
その辺を加味して、加点減点両方込み込みで星3です。
総評:☆☆☆
キャラ設定の情報量はすごいけれどいまいち発揮されてなかった……。
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