第3話 たび

「ここは、ジャパリパークだよ!」


「やっぱり… や、やったぞ…! すごいぞ! 転生って本当にあるんだな!」

「急にどうしたの?」


とにかくはしゃぎまくった

まさか本当に転生と言うものがあるとは…


「お、落ち着いて」

「落ち着きます」


「それで、とけいは何のフレンズなの?」

「俺はフレンズじゃないよ」


「え!? じゃあ動物?」


「俺はヒトだよ 動物でもフレンズでもない」

「ヒト!? じゃあキュルルと一緒だね!」


まあ、知ってるますけど


「とけいの縄張りは?」

「縄張り? ああ、縄張りじゃないけど縄張りっぽいものならあるよ」


「どこにあるの?」

「神奈川県に」


「かながわ? ジャパリパークにそんな場所あったっけ?」

「初めて聞く場所だね」


まあ、ここにはありませんけど


「それで、あなたはこれからどうするの?」

「どうしよう、ここにとどまっているわけにはいかないから…」


「ついて行くってのアリですかね?」


「別にいいわよ」

「じゃあ遠慮なくついていきます」


こうして、サーバル一行についていくことになった

サーバル達はフレンズ型セルリアンを倒した後、各地を巡っているらしい


しかし、最近再びそのセルリアンが増えてきているという

原因は不明、らしい


ゴゴゴ… ガタガタ


「わあ、地震だ! 結構大きいぞ!」


数秒で収まったが、まさかここでも起こるとは…


「最近頻繁に起こってるの 理由は分からないわ」

「博士に聞いたらわかると思うよ」


「おさまった事だし、先に進もう」


さっきの地震は意外と大きかった

地震とセルリアンの大量発生は何か関係している気がする


「あっ 見えてきたよ!」

「本当だ」


サーバルが指さす方向には建物があった


あれはモノレールの駅だ


「ヤバイ ICカード持ってきてないんだが」

「何か忘れ物したの?」


「あ、いや 必要ないんだっけ  何でもなかった」


なぜか無賃乗車をしている気分だ…!


ドガーン! ガガ…

「な、何なの!?」


建物が崩れる音だ! 

「セ、セルリアンだぁー!」


かなり大型のセルリアンだ!

果たして倒せるかどうか…


「早くモノレールに乗って逃げるんだ!」


「次ハ アヅアエン前 アヅアエン前」


セルリアンはこちらに向かってくる

モノレールよりも速いスピードで…!


「おい! ラッキービースト! スピード出せ!」

「コレガ最高時速ダヨ 新幹線ジャナインダカラ我慢シテネ 」


「我慢してね じゃねーんだよ! こっちはヤバいんだぞ」

「スミマセン 聞キ取レマセンデシタ」


「うわあああ! もうダメだ!」


パッカーン!


「え…?」


セルリアンが突然砕け散った

誰かが倒したのか…?


駅の屋根の上に誰かが立っている

黒色の…サーバル…?

驚くほど異様な雰囲気が漂っている


いや、気のせいか…

きっと疲れたんだろう

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