第24話 定期試験、開始
二日後の早朝。私達ブレイシア学園高等部一年の面々は、学園の校庭に集合していた。
上がって来た太陽の光が校庭の三分の一を照らし始める中、それぞれが自分の得物の調子を確認している。
剣を持つ人は刃引きのされていない真剣の刃を見つめ、弓を持つ人は弦を引くなどして具合を確かめ、魔法を扱う人は魔力の流れを確かめる様に瞑想を行う。
かくいう私もその一人で、深呼吸をしながら全身に魔力を流しながら、出力の調整を行っていた。
そんな中で唯一、変わった手入れの仕方をしている人物といえば、やっぱりクロさんだろう。
「………」
ちらっとその方向を見れば、皆がグラウンドで真剣な表情を浮かべ、剣を振って見たりする中で、いつもの制服姿に革製の胸当て、指ぬきグローブを身に着け、同じ革製のブーツを履いているといった、軽装な彼。
クロさんはグラウンドから離れた土手のベンチの上で胡坐を掻き、目の前に広げたハンカチの上で自分の得物――銃の弾丸を広げ、一発一発をベルトに詰め込んでいた。
以前の戦闘で使っていた拳銃以外にも、今回は中折れ式のショットガンや、やや小ぶりの拳銃……デリンジャー? と言うらしい……を使うみたいで、なんとベルトが三本も用意されている。
使う銃によって弾が違うのは想像できたけれど、まさかここまで準備が必要だなんて思ってもみなかった。
「リア~、集中~」
「あ……ごめんシーダ」
一度雑念が入ると、いざ自分の調整に移って見ればあまり集中できなくなってしまうわけで。
私はシーダの声かけに応えながら、魔力コントロールに気を配りつつ、頭の裏では一昨日の夜の事を思い出していた。
◇回想◇
それは、夕食が冷めるか冷めないか、という判断の難しい時の出来事だった。
迎賓館の食堂でご飯を作って待っていた私とクロさんのもとに、カトレアとテッドくんが現れ、遅れた理由と、その件に対して協力して欲しいということを伝えられる。
「――こいつぁまた、キナ臭ぇ話になってきたモンだな」
「《ガーネット商会》……。私も何度か聞いたことはあったけど、まさかそんな事に手を出しているなんて」
「ああ……。カトレアにも説明はしたが、その商会の根は深い」
「ましてこの世界に来たばかりのアタシ達、《彷徨人》がいる現状下じゃあ、取引の対象になっている可能性もある、ってことね」
私はやってきた二人にコーヒーを出しながら唸る様に声をあげると、続いてテッドくんとカトレアが補足してくれた。
カトレアの言う通りだった。三週間は過ごしているけれど、それでも同年代のテッドくん達に比べれば生まれた赤ちゃん同然。一般常識も付け焼刃で、私達はまだ、この街の“優しさ”は知っていても、“怖さ”を知らない。
その弊害が、ここに来て浮き彫りになるだなんて。
クロさんの隣の席へ座ると、テッドくんは少しだけ俯きながら、テーブルの上に出した両手を組む。
「だが、この件を伝えた後。一番に気になるのはリア、君だ」
「え、私? どうして?」
「確かに、君のルビア先生の弟子という肩書きは本当に素晴らしいものだと思う。彼女の弟子である事を認めて貰っている事も、友人としても誇らしい。……それでも、師である彼女に頼まれたからといって、一般人の君をこの街の深部に関わらせるのは……その、心配なんだ。騎士団員としても、友人としても」
「テッドくん……」
きっと……いや、間違いなく。この件はそれだけ危険な案件なのだと思う。
彼の優しく真剣な眼差しが、真っ直ぐに私を見つめている。
できる事なら関わって欲しくない。そんなこと、彼の目を見れば嫌でも察しが付く。
きっと今、彼は『最悪の場合』を想定しているはず。
だからこそ、訊かれている。試されている。
……『普通の学生』としてではなく、この街に住まう『一人の魔術師』として。その“覚悟”はあるのかと。
間違いなく、ここで私が頷けば……人の死、もしくは自分の死という場面に幾度となく立ち会う事になるはず。
それを受け容れて、顔を上げて前を向いて歩いていけるのか。
その『覚悟』を今、友達であるテッドくんから問われている。
「私は……」
……傷つく事の覚悟はできていた。人の死に……近しい人達の……両親の死に立ち会った事もある。
それをどう、向き合っていくか。乗り越えて行くのか。
今考えずに頷いてしまえば、きっとそれは、これからもずっとうやむやになってしまう気がする。
悲しんで、蹲るだけじゃいけない。
確かに、それが一番楽だった。無気力に、ただ居なくなったその人の事を考えるだけで一日が終わっていく。
――それじゃあ、亡くなった人と一緒だと思わされたのは、両親が亡くなって直ぐに、お祖母ちゃんの様子がおかしくなってから。
急いで病院へ連れて行けば、あまりのストレスで心が病んでしまい、認知症を患ってしまったと、お医者さんに伝えられた。
その時の私は小学校の高学年。両親からそれなりに家事を教えて貰っていたからか、生活も介護にも、ある程度困るようなことはなくて。
――私がしっかりしないと、なんて事を、思っていた。
最初の数年は近所を徘徊したり、夜中に起き出してお父さん達を探すこともあったけれど……。
私が中学三年の頃からは、身体を動かすことも無くなってしまって。無気力に……それこそ、お母さん達が死んでしまってすぐの、私の様になってしまっていた。
その時に私は、ああ、生きながらに死んでしまっているというのは、こういう事なんだな、と……心の中で理解してしまった。
受験期に入って、都内に住んでいた叔父夫婦にお願いして、在宅介護も頼んだ。お金はお母さん達の生命保険から、少しずつ切り崩す形で支払う形で。
それでも、限界だったのかもしれない。
学校から帰ってきて、在宅の人からお祖母ちゃんの事を引き継いで、勉強をしながらの介護。
なんとか高校に進学して、始めの内は同じように続けていられたけれど……。長続きは、しなかった。
生活の足しにしなければならないと、慣れないアルバイトを始めたりして。
徐々にだけれど、自分の体調が悪くなっていることに気付いた。
いつお祖母ちゃんが居なくなってしまうかも分からない環境の中で、色々と張り詰めていた所もあったのだと思う。
だから、見かねた叔父さん達が、私が二年生への進級と一緒に、お祖母ちゃんを都内の……自分達の家から近い老人ホームに入れる事、叔父さん達の家で一緒に暮らさないかと、提案してくれた。
正直、「何をいまさら」とも思った。けれど、お祖母ちゃんの入所の話は私のあずかり知らない所で進んでいて……。結局、私はお祖母ちゃんに着いていく形で、都会へと引っ越すことを決める。
行った先は散々で、叔父さん達の子供であり、私にとっては従弟になる……五歳の男の子には、私を認めては貰えなくて。
最終的にたった五歳の男の子が、ストレス性の胃腸炎になってしまい、私は慣れない土地、それも都内で一人暮らしを余儀なくされた。
……それが、クロさん達のいる高校へ入る、二週間前のことだった。
学校が終わった後や、新しく見つけたアルバイトの仕事が終わった後は、必ずお祖母ちゃんに面会をしに行く毎日。
休日の日に叔父さん達も面会をしに行くようにはなったけれど、従弟を連れている事もあって、『私に会わない』という事が絶対条件。
人の目を気にして、怯えながら過ごしていた毎日。それでも支えてくれた家族も居なくなって、挙句の果てには大人の事情で、唯一の肉親とも言えるお祖母ちゃんからも、身内によって引き離される……。
そんな毎日が過ぎてみれば、異世界に召喚されて。その重圧から解放されたような気になっていた。
むしろ……逃げていたのかもしれない。
両親が亡くなったのなら、次はお祖母ちゃん。次第に衰えていく家族を見守りながら、その時を待つ。
もしその時が来ても、きっと納得できずに見送るだけになってしまうはず……だった。
自分の中で、この問題を掘り返すには、いいタイミングだったのかもしれない。
この世界にやってきて、私は自分を変えることを決めた。
なら、この先に待つ死という結果を受け容れて、その現実を抱えて共に生きる。
大切に。もう二度と失わないように。逝ってしまった人達のことを、決して忘れないために。
そう思えば、私の心の中にあった重圧は、不思議と身体に馴染んでいく感じがした。
私は目を伏せて、一つ深呼吸をした後、静かに目を開く。
「……覚悟は、できました」
「……リア」
心配そうに眉根を寄せた、辛そうな表情を浮かべるテッドくんへと、私は真剣な表情で頷き返す。
この問題はきっと、昔の自分を思い返して、それをどう乗り越えて行くのか……前に進んで行くのか。自分にとっても必要だった。
ハーフエルフという種族の寿命は、純血のエルフとは天地の差だけれど……それでも、人の寿命よりも遥かに長い。
たぶん……この先、エルやクロさん、そしてテッド君の死にも立ち会う事はきっとある。
今のうちに覚悟をして、それでも精一杯に一緒に生きる。……でないと、それが怖くて、まともに会話もできなくなってしまうはずだから。
「この件、リア・スノウフレークは――ルビア・カーバンクルの弟子として。そして何より……あなた達の友人として。引き受けます」
「……そうか」
「……リア……」
カトレアも心配そうな表情で、私を見つめてくる。
――大丈夫だよ、と。私は小さく微笑みながら、視線だけで伝えると、カトレアは目を伏せて顔を横に振り、気持ちを切り替える様に笑顔で大きく頷いてくれた。
「覚悟は、出来たみてーだな」
「クロウ?」
このやり取りを腕を組んで静観していたクロさんが口を開き、シニカルな笑みを浮かべながら、前にあるテーブルへ左腕を乗せて前かがみになりながらテッドくんへと言った。
「テッド。その件、俺も一枚噛ませろや」
「はっ? いや、それは――」
「ルビアは『アイツには頼りになる
「クロウ……」
この件を伝える時にクロさんを退席させなかった、ということは、彼もある程度この件に触れて良いという証拠。
たぶん、この人はそれを察して、ずっと聞いていたのかもしれない。
「でもクロウ。この件はアンタが思ってるよりずっと重い
「ンなもん、当たり前だろ。俺は
カトレアは諭すようにそう言うけれど、クロさんはいつもの調子で平然とかわしてゆく。
そんな彼は、私の目の前に座るテッドくんへと視線を向けた。
「――ちったあダチを信じてみろや、ペインテッド・セージ。野郎仲間も、案外悪くはねぇモンだぜ?」
「……ああ、そうだな」
まるで知っているかの様に頷いたテッドくんはテーブルの端を掴んで天井を仰ぎ見ながら軽く伸びをして、私達へと向き直った。
「――改めて、リア・スノウフレーク殿。クロウ・サイネリア殿。御二方の協力に感謝する。……これから、よろしく頼むよ」
「おうよ、任しときな!」
「私にできる事があったら、いつでも言ってね」
「……ありがとう」
◇回想終了◇
あれから一日が立ったけれど、まだテッドくん達からその件に関して声は掛かっていない。
カトレアが言う様に、輸入品のリストや流通元を洗い直している最中なんだと思う。
ただ、私の中では一つだけ引っかかる事があった。
それは時期。街の方では特に何か催し物があるわけでもない。
あるとすれば、学園の定期試験くらい。旅人であればもうこの街にはいないはず。でも、不安要素があるのなら徹底的に疑った方がいいはず。
特殊な武器などであればまだわかるけれど、取引された代物の大きさは小さい。であれば、道具という可能性が高い。
翌日に図書館へ籠って調べてみたけれど、ポーションなどの薬品は一定量服用しないと効果が薄いということから、それらはまずない。
あるとすれば、丸薬、または魔石の類が濃厚。
クレリックなら、相手の強化効果を打ち消す【ディスペル】というスキルもあるけれど、ここに居る子達は、私も含め皆が皆クレリックじゃない。
(何事も無ければ幸いだけれど……警戒はしておかないと)
そう心に決めると、校舎の方からルビア先生とアオヤマ先生が現れる。
すぐさまパーティー毎に集合するように、という指示が入り、エル、テッドくん、クロさん達と合流。
「いよいよだねーリアっ!」
「うん。気を引き締めていかないと」
「リア、すっごい緊張してね、魔力コントロールが乱れてたんだ~」
「シーダは余計なこと言わないのっ」
「あははっ! リアらしいなぁ~もうっ」
シーダを窘めれば、反対側の腕にエルがぎゅっと抱き着いてくる。
私はいつもの制服に戦闘用の白いローブを着込んでいるからか、布の生地が引っ張られてシーダがずるずると引き寄せられていく。
蒸し暑くなってきた気候でも、こうして厚手のローブを着られているのは、【エア・コンディショニング】と呼ばれる温度調整の風精魔術をこのローブに付与しているから。
といっても、その魔術を発動した後に残る鱗粉を掬い取って、ローブに掛けているだけなのだけれど。
閑話休題。ルビア先生がパーティー毎に集まり整列した私達の前に出て、いよいよ口を開く。
「皆おはよう。朝から集まって貰ってすまないな。これより試験会場へ転送するぞ」
「(転送……)」
「(多分、闇属性と光属性の混成魔術、かな)」
「(そだね~。【ワープ・ゲート】は設定地点に転移できる魔術だけど~、【ディメンション・リムーヴ】は簡易的な空間を作り出した先に、相手を移動させて閉じ込める魔術だからね~)」
不安げな表情を浮かべたエルは私とシーダの解説にぎょっとして、後者だったら危なくない!? っと小声で訴えてくる。
ちなみに、両方とも極めれば戦闘にも役立つ。【ディメンション・リムーヴ】は相手を別空間に移動させるのではなく、自分を別空間に転移させて避けられない攻撃を回避したり、【ワープ・ゲート】については同じ空間に様々な角度で展開することで急な攻撃の方向転換などにも役立つ。……はず。
試したことはないし、混成魔術というものは一つの魔術で二回分の魔力を消費、そのうえコントロールにも魔力を消費することから、今の私の魔力総量では到底扱いきれない代物だから。
その点を踏まえて、私の御師匠様は凄い方なんだと、あらためて実感させられる。
ルビア先生は軽く右手を振るうと、彼女の足下に魔術式が浮かび上がり、闇色の扉状のそれが魔術式から現れた。
【ワープ・ゲート】は範囲指定型ではなく、地点指定型。対象が扉状のその魔術を潜れば転移先へ到着しているもの。
けれど【ディメンション・リムーヴ】はこの様に範囲を指定して、範囲に入った人や魔物を丸ごと別次元へ転送させるものになっている。
どうやら今回は前者で、呼ばれたパーティー毎にその扉を潜って行く。
私達もその扉を潜り、徐々に強くなっていく光に身を委ねて、目を閉じる。
数秒宙に浮いたような感覚と、その場に降り立った時の、あのエレベーターが各階に止まったような慣性の法則による感覚は、初めての人にとってはびっくりするはず。
彷徨人の子達は慣れているけれど、エル達現地民の人達はかなり驚いていたみたいだった。
辺りに広がるのは、大きなドーム状の空間だった。
暗い色をした大きな石のブロックが敷き詰められ、方向感覚が完全に遮断されたその空間を囲むように、松明が連なっている。
壁には幾つもの扉があり、全てが開放されていた。
恐らく、各パーティー毎にあの扉を潜り、その先のダンジョンにあるギミックをクリアし、踏破していくのが、今回の試験。
「それじゃあ、試験内容を確認するぞ」
ルビア先生の隣に出たアオヤマ先生が、手元の羊皮紙を広げて内容を読み上げていく。
その中で、各パーティーのリーダーに、事前の説明でもあったポーションや煙玉、閃光玉が配られ、リーダーであるテッドくんが分配していく。
今回は閃光玉をテッドくん、煙玉はクロさんが持つことになった。
そして最後に、ルビア先生が召喚した二体の召喚獣……子犬の様な姿をした《フェンリル》と、私達パーティーを監視する翼を生やした一つ目の召喚獣、《イビルアイ》の二体が配られた。
『はぁぁ~~っ! 可愛いすぎでしょもぅおおおおっ!!』
艶のある蒼銀の毛並みと、マスコットの様な顔立ちの、そのフェンリルの愛くるしさもあったんだと思う。
どこからかカトレアの悶える様な声がドーム内に響き渡り、彼女の事を知っている私達は顔を見合わせて苦笑を浮かべていた。
「アイツはどこに行ってもブレねぇな、マジで。感心するわ」
「はははっ、まぁ、少し緊張が解れた感じはするけどな」
クロさんとテッドくんの軽口が耳に入り、私とエルは苦笑の色を濃くしてしまう。
アオヤマ先生とルビア先生の指示で扉の前へ立ち、私達は意識を切り替える様にその扉の奥を見つめ、意識を集中させながら魔術を発動。
「《風精よ、その清涼たる声音を、風と共に聴かせ給う》」
風精魔術、【ウィンド・ヴォイス】。攻性魔術ではあるけれど、私としては洞窟や遺跡といった閉鎖された空間に風を吹かせ、風が石壁を擦る音や、魔物の身体を擦り抜ける音を探知する為の索敵魔術になっている。
光源のある、一種の遺跡の様なダンジョン。空間もそれなりに広く、奥にはドーム程とは言わないけれど戦闘向けの空間が広がり、そこに魔物が待ち構えているみたいだった。
「どうだ、リア?」
「……うん。開始早々にエンカウントしそう。それもかなり奥行きがあって、ここからじゃあ最奥がどうなっているかよく分からない」
「初回の敵の数はー?」
「曲がり角の先にある大き目の空間に3体。柔らかそうな感じのが2体に、なんだろう……草みたいな子が1体」
「……草?」
「まぁ入って見りゃ分かんだろ、とりあえず行くとしようや」
二挺の拳銃を引き抜き、銃口を天井に向けたクロさんに全員が頷く。
そして、いよいよその時がやってきた。
「それでは始めるぞ。第一回、定期試験――開始!!」
「――よし、行こう!」
『おおっ!』
テッドくんが腰の鞘から剣を引き抜き、背負った盾を右腕に取りつけ、先陣を切ってその扉を潜っていく。
次にエルとクロさん、最後に私という隊列で、私達は、先の見えないダンジョンへと足を踏み入れた――。
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