第13話 二五日目(黒歴史)
「すいません、宅配便です」
朝5時。威勢のいい声が聞こえた。
宅配便だ。
てか、そういえばこの時間に宅配とか早すぎだろ。
そう思いながら、俺、隼也はベッドから起き、宅配物を受け取った。
中身を見ると分厚い書類のようなものが入っていた。
「とりあえず読むか」
みんなを助ける、魔法少女
白木 小奈多
私は魔法少女になりたいです。
何故なら、可愛いし、強いし、何よりみんなを助けるヒーローだからです。
でもそのためには修行をしないといけません。なので私はいつも魔法のステッキを片手に魔法を出す練習をしています。
でもなかなか悪物が出てこないので、使う機会がなかなかありませんでした。
なので私はペチャクチャ喋っている男子に魔法を唱えた。
するてなにも起こらなかった。
そして、その男子から翌日からかわれるようになった。
自業自得だな...
でも私はまだ諦めてません。
おしまい
うーん。
何故魔法使いの方ではなく勇者の方に入ったのだろー。
彼氏が欲しいーーーーー❤︎
滝見 雪
なんだよこの題名。
彼氏欲しい彼氏欲しい彼氏欲しい彼氏欲しい彼氏欲しい彼氏欲しい彼氏欲しい...
これもしかして...
そう思いながら次のページをめくる。
今これを読んでいるあなたのこと、好きよ...
俺は少し顔を赤くする。
そして続きを読む。
今これを読んでいるあなたのこと、好きよ。たかし
「たかし、て誰ー」
ちなみにたかしは空想の人物だよ。
「わかってるわー」
思わず俺は原稿をほうりなげる。
そして拾う。
俺の武勇伝
たかし
「まじで、誰〜たかしって」
俺は一人頭を抱える。
いつのまにか朝になっていた。
俺は原稿を直し、ソファーに座った。
「おはよう」
「おはよう」
「おはよう」
次々とおはようが聞こえてきた。
そして、光ちゃんが今日の予定を説明する。
「今日は
「久々の洞窟だ」
「そうだね」
そして俺たちは洞窟の仕度をして、洞窟へと向かった。
今日もいつも通り、モンスターを倒し、お金を手に入れる。
そんな感じにやっていた俺たちはすっかり宝箱という存在を忘れてた。
「ねぇ、あの箱なに?」
雪が香美に聞く。
「分からん」
そして香美は否定する。
「じゃあ開けてみようよ」
笑顔で小奈多は言う。
「ちょっと待った!」
急に巫女が小奈多を止める。
「ちょっとここモンスター臭がするよ」
なんだよモンスター臭って...
俺はそう思った。
「はっはっはー。よく気づいたな」
急にボスっぽい声が聞こえた。
「私はここの中ボス。チェス・ト様だ、ここを通るならわれを...」
ジャキーン
光ちゃんがチェス・トを切る。
「いきなり切るなんてルール違反だぞ」
そう言った後、モンスターは涙目になり
「ママ〜」
と言って、消えていった。
「あっさり終わったね」
香美が言う。
「あー。そうだな」
そう言いながら光ちゃんが剣を直す。
そして、とても静かな洞窟の周りを見渡した後、
「よし、帰るか」
と言い、
「ラジャーコロ助」
と女子達が答えるのと一緒に俺も答えてしまった。
「よし、おまえら後で俺の部屋に来い」
そう言った後、光ちゃんは洞窟の外に向かって歩き始めた。
俺、光助はコロ助というあだ名が気に入らなかった。
給食のとき、
「コロ助、今日はお前の好きなコロッケだ」
そう誰かが言うとみんなが笑った。
しかし、今日のコロ助に関してはそこまで嫌ではなかった。だから、
「今から、お前らのあだ名を発表する」
そう俺は決めた。
「ちょ、コロ助。流石にいきなりすぎません」
巫女が言う。
「気にしない、気にしない。
では、あだ名を発表する。
まず小奈多、お前は
「粉!?そんなあだ名嫌ですよ」
「ハイ次」
「無視かよ」
「雪、お前は
「ま、別に良いよ」
滝雪の目は死んでた。
「次、香美。お前はコーミだ」
「なんか男っぽい」
「次、隼也。お前は
「なんかかっこいい」
粉が羨ましそうに言う。
「次、巫女。お前はそのままだ」
「変わらないてこと」
「あー。そうだ」
「では最後、スモラ。お前はすーもだ」
「すーも、てもしやあの緑の塊じゃないよね」
「いや、だってひらがなじゃん」
「まぁいいや」
すーもは諦めたように言う。
そして、一日が終わった。
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