第8話 二週間目(新入り)

転生して、もう二週間が経つ。

正直言って、もうこの生活には慣れた。


こんなときに新入りが入るなんて、誰が予測していたのだろう。

そして、この世界が一体どんな世界だったのかも...



今日もいつもと変わらない朝が来る。そんなはずだった。しかし今日はいつもと少し違う。

なぜなら、


ザー


雨が降っているからだ。



「あー今日は洞窟行けそうにないですね」

「そや、雨が降っているのだからな」

「そういや光助、傘は売ってないのか」

「売ってねーよ。ここの世界は1年に3回くらいしか雨が降らねぇからな」

「へー」

「光ちゃん。じゃあ今日はなにをするの」

「まずとっておきのをみせる。その後は自由だ」

「光助、とっておきのってなんです」

「それは朝ご飯が食べ終わってから見せるよ」

その瞬間。


ピンポーン


とドアのインターホンが鳴る。


「こんな雨の中、誰が来たんだろう」

俺はそう言いドアを開ける。

「どちら様で...えっ!」

俺を顔を真っ赤ににする。

なんと、目の前には片目が髪に隠れてて、薄いのシャツを着ている、女子だった。


今読んでいる男達、これがどういうことか、薄々気づいているだろう。薄いだけに。


そう、雨でびしょ濡れになって、下着が丸見えになっていたのだ。


神様ありがとう。

俺がそう思ってる間に女子達に目を隠されて、リビングまで連れてこられて、小奈多に思いっきり、男の大事なところを殴られ、俺は後ろに倒れる。

そんな俺を隼也が慰める。

うん。いいやつだ。

俺は涙を流しながらそう思った。



一方玄関では、

「君、新入りなのか」

「はい。でも、そんなことより大変なのです」

新入りは、香美の肩を両手でつかみ、

つぶらな瞳で、香美を見つめる。

「と、とりあえず中に入りましょう。

話は中に入った後で」

新入りは中に入る。



「で、新入り。なにが大変なんだ?」

「実は、この世界は地球なんです」

「まじかよ」

「そうなんですか」

「実はここから大変なのです」


パンパン


「光ちゃん、新入りが話すと話しが長くなりそうだから俺が、簡単に説明するよ」

「隼也、ありがとう」

「まず、新入りはさっき言ったようなストーリーの小説を書いてた」

「なんだ、小説かよ」

「そしたら何故か、異世界に転生しちゃった。そして、辺りを見回すと一件、家があった。新入りはそこに向かい、今に至る」

「新入り、それで合ってる?」

「はい。バッチリです」

「となると雪と同じパターンになるね」

「香美どういうことだ」

「私はあそこでチーム登録をやって、ここに来たのに、雪は、近くにあったからここに来たらしいの」

雪が頷く。

「皆、分かってないな」

「なんだと」

隼也以外の皆が言う。

「転生はランダムでします。つまり、皆バラバラのところで転生した。つまり、パターンに同じなんてない」

「なんでそんなこと言えるのよ」

「俺は転生者ではなく、この世界で生まれ、育った、異世界人なんだ。

そして、俺が小学生の時。お父さんから異世界人と転生者について、教えてもらったんだ。だから、君たちがこれからどんなことをするのかも知っている。しかし、皆。これだけは言わせてくれ、俺は、勇者になることができない」

「隼也、なんでだ」

「それはまだ言えない」

「そうか。ならまだいい。こんなことをしている間に日が暮れてしまった。

今日はもう寝よう」

「えっとっておきのことは?」

「すまん。明日にしてくれ。今日のことを整理したい」

「そうか...」


光助は新入りに部屋を案内し、その後すぐにご飯も食べずに寝た。


受験まで残り716日



今日の日記

光助


空白



光助の感想


空白


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