第7話 一週間目(必殺技)

この生活も一週間が経つ。この生活に俺も随分と慣れたなと思う。


「皆おはよう」

「おはよう」

「おはようなぎ」

「おはよううな重」


「あれ一人いない」

「小奈多がいない」


一方小奈多は


ぐ〜

寝ていた。



「皆、起きたな。では皆に重大発表」

「なんだよ」

「ボス戦に行きたいと思います」

「えー」

光助以外の皆が一斉に言う。

「でも第1階のボスのレベルは10レベルだ。お前達ならもう行けるだろう」

「確かに」

「じゃあ行く?」

「行きますか」

そして俺達はボス戦に行くことになった。



「ボス、出てこいや‼︎」

「ボス、出てこいや‼︎」

「光助、本当にこんなことでボスが出てくるのですか」

「知らねえ、でもいつかは出てくるだろう」


ドーン


「小奈多、屁をこくな」

「いや私じゃありません」

「じゃああれだな」

「はい、あれです」

「やっぱり来ちゃいましたか」

「あれがね」


「ぐちぐち言ってないで早くボスを倒そうよ」

雪が言う。

「その心配はねぇよ」

「え?」


はーー

「必殺技、百剣ノ舞」


「ほらね」


隼也がものすごく速く回転してボスを攻撃する。

その回転でボスの手足や顔が斬られる。

「キュイーン」

ボスがものすごい悲鳴をあげる。

そして、ボスはあっさりと倒れた。

すると隼也はとても顔色悪そうにこう言った。


「気持ち悪いから吐いてくる」

オロロロロ...


隼也が吐いている間に俺はボスから落ちた金とドロップアイテムのコピーのカケラを拾った。

ドロップアイテムの名前を知っているのはミニアイテム鑑定機を持ってきているからだ。

「光ちゃん、帰る?」

隼也がとてもスッキリしたような顔で言う。

「帰るか」


帰宅。


「あれ、そういや最近スモラが元気ないですね」

「出番が少なかったからじゃない」

「そのリアルな話はやめろ」


「多分、俺の推測だと、腹が減っているんじゃないか」

俺はそういい山盛りのきのこの種をスモラに渡す。

すると、スモラはバクバク食べだした。

「ほらやっぱりね」


♦︎♦︎♦︎


「光ちゃん、俺、一つ気になることがあるんだけど」

「なに?」

「今日手に入れたドロップアイテム。あれいつ使うの?」

「今でしょ」

「うそ〜」

「ほんとだよ。丁度今、スモラにこれを食べさせようと思っていたんだ」

俺はそう言い、スモラにコピーのカケラを食べさせる。

「隼也も薄々気がついていると思うけど、これを食べると、自分で食べたものに変身できるんだ」

「光ちゃん。よく分からない」

「つまり、もしスモラがモンスターを食べたら、そのモンスターに変身することが出来るんだ」

「へー凄いね」

「そうだろ」


「ちなみにスモラはもうなにかを食べているんだよ」

「えっまじかよ」

「さぁスモラ変身だ」

スモラは大きく跳ね上がる。

「こ、これは」


♦︎♦︎♦︎


「光助、少し気になることがあります」

「なんだよ」

「今日、ボスを倒して何aonくらい手に入ったのですか?」

「だいたい15000aonかな」

「そうですか。なら一つお願いがあります」

「なんだ」

「ドライヤーを買って下さい」

「なんでだ」

「単純に髪を乾かしたいからですよ」

「OK。じゃあ買っとくね」

「ありがとうございます」


「小奈多、ドライヤー明日には届くそうだ」

「えっ今日じゃないのですか」

「どうやらそうらしいよ」

「チェ。ご飯はすぐに届くくせにドライヤーは一日も待たないといけないのですか」

「小奈多。それは言ったらあかん」


♦︎♦︎♦︎


どうでもいいことですが私、作者がこの話を書いてるとき、見事に時刻が、

5時55分とビンゴになりました。



受験まで残り722日



今日の日記

隼也


必殺技撃ったら気持ちいいと思ったのに、ある意味で気持ち悪かった。

これからあの必殺技は奥の手として使おうと思った。

あと、スモラやばかった。



光助の感想


スモラのことは皆や読者にも内緒だよ。絶対ね!

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