第2話 異世界受験
「では、受験のコースを選択して下さい」
受付の人が1枚の紙を渡す
そこにはこんなことが書いてあった。
塾コース
レッスンは厳しいけど合格しやすいよ。
チームコース
みんなでワイワイ楽しくレッスン。合格する確率はチーム次第。
自作コース
自分でチームを作るコース。自分で作ったのは、後からチームコースのところに載るよ。
うーん、塾コースは絶対いや。だってきついんだもの。かと言ってチームコースに入ってみんなの足手まといになったら嫌だし、うーん
そして俺は勇気を振り絞って
「決めた。自作コースにします」
「では、こちらにチーム名と説明欄を書いて下さい」
「はい。分かりました」
チーム名と説明欄はこうなった。
チーム名 妄想勇者
説明欄
勇者希望の人なら誰でもOK。癒しのミニスライムもいるよ。
みんなで一緒に頑張って、受験を乗り越えよう。٩( 'ω' )و
ちなみになぜ妄想勇者という名前にしたかと言うと、俺自身妄想が凄いからだ。現実世界での受験期には模試でA判とって、女子からモテモテみたいなくだらない妄想してたし、と言っても実際は受付の人に急かされて適当に書いただけだったが。
「では、次に魔術を使うか、剣を使うか、選んで下さい」
一通りチームの手続きが終わったところで、次は個人の設定に入るのか。
剣か魔術、究極の2択であるが、俺は男。やはりここはこれにするしかない
「じゃあ剣で」
「かしこまりました」
「では、今から受験期の特訓について説明します。絶対覚えてくださいね。後々、このことをチームのメンバーに話すことになりますからね」
「はい、分かりました」
「まず、特訓はどうするかです。特訓は近くに洞窟がありますので、そこで修行して下さい。ちなみに奥に進むほどモンスターも強くなります」
「ちょっと待って下さい。受験て、戦うのですか?」
「はいそうです」
「結局さ、ダンジョンへ行ってモンスターを倒すんだからさ、勇者とあまり変わらなくね?」
突如タメ口になる俺。
「いや、勇者にはレベルに限度がありません。しかし、あなた達は、レベル50までと限度があります。つまり、強さが段違いに違う。つまり、戦うモンスターの強さも段違いに違うということです」
「いや、そういうことじゃなくて、やってることがあまり変わらなくねということです」
「確かにやってることには変わりありませんね」
「だろうね」
「では、話を戻してお金についての話をしましょう。お金はモンスターから出る金のカケラのようなものです。それを金変換機に入れたら自動でお金にしてくれます。ちなみにお金では、剣などを強化したり、食べ物を買ったり出来ます」
「これで受験前の特訓についての説明は終わりか?」
「はい。そうです。では次にステータス確認といきましょう」
「はい」
キターーーーー
ついに来ましたステータス確認。
異世界と言えばここでレベル999でしたとかなって一気に頂点に登り詰める激アツ展開。俺もそんな風になったらいいのだが。
「ではこちらの機械に手をかざしてください」
そう言われ手をかざすと、魔法陣が浮かび上がり、機械がガタガタと動き出す。
ガタガタガタガタ・・・
チーン!
(電子レンジかよ)
「あなたのステータスは...て、これは」
「どうしたんだ」
この案内人の驚きっぷりきっととんでもないステータスが出たに違いない。
俺は、結果を見せて貰った。
ステータス(一般)
HP 100
AP 50
パワー 20
ガード 20
スピード 22
ステータス(あなた)
HP 143
AP 10
パワー 36
ガード 35
スピード 6
俺のステータスはHPとパワーとガードが標準よりめっちゃ高く。反対にAPとスピードはめっちゃ低かった。
「バランス悪!」
「いいえ、これは剣使いにとってとてもバランスの良いステータスだと思います」
「いやぁ照れルナ〜」
そうは言ったもののステータスはバランスの悪さ意外は至って平凡だ、俺にチート能力などというものは備わってなかったらしい。
悲しい。
「では最後にスキルを選んで下さい」
スキルはどうやら、
自信 敵を倒すと少し全ステータスアップ。
筋トレ 時間が経つと力アップ。
鉄剣 戦うと力アップ。
だ。俺は悩まず一瞬で決めた。
「自信で」
やはり、受験を勝利していくのに、自身は大切だ。
「はい、これで受験の手続きは終わりです」
「やっと終わった〜」
「では、シェアハウスの鍵と地図を渡しときますんで、自分で行ってください。それと受験まで残り2年です」
「ありがとうございます」
俺はついに新しい暮らしを始める。
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