第28話 アイザック家?

 朝になった。


 この世界で何回起きて、寝たのだろうか……不老不死なんだし気にしても仕方がないよな。


 でも、いつかリムアムちゃんや、カミール先生、カルノアちゃんがいなくなってしまうなんて考えるだけでも恐ろしい。


 どうにかしなきゃ……でもどうしたら良いのだろう……? カミール先生に聞くことじゃないしどうにかして解決策を探しておこう。


 リムアムちゃんのところによるのは帰りで良いかな……時間ギリギリだし。


 さっさか朝ごはんを食べて学園に向かおう。




 学園への道。


 やっぱり多くの人に見られている。きっとこれはあの集団のせいだろう。


 側から見たら、その集団のトップとかに見られているんだろうか。そんな気がしてきた……


 「あの〜、ライト様ですよね?」


 来た……しかも朝から。


 「はぁ。今度は何ですか?」


 また何か渡してくるか? 怪しいから嫌なんだけど……


 「い、いえ! 見かけたので話し掛けたんです。まさか、ライト様に返事をいただけるなんて幸せです。お元気で良かったです……勉強頑張って!」


 あれ、意外と何もないのか。良かった。


 こんなことしてるうちに昨日覚えた知識が飛んでるかもしれない……学園着いたらもう一度確認しよう。


 「じゃあ、学園生活頑張ってください!」


 「は、はい。頑張ります……」


 あの人は何だったんだろうか……さっぱりわからない。今までは、「集団に殺される〜」とか言って物を押し付けてきたのに今回は何もなかった……怪しい。


 でも、考えたところで分かるわけないしな……まぁ、いっか。


 そんなこと考えているうちに学園に着いた。思考速度上昇を使わなかったから、時間の進み具合が早いな……


 昨日の授業受けれなかったが、ちゃんとついていけるだろうか……もし、ダメだったらカルノアちゃんに聞いてみよう。


 教室に入った。何かのグループが近いてくる。


 「おい、お前!」


 あー、めんどくさいやつだな。入学式の時に絡んできたあいつはどうしているのだろうな……


 指輪は、最低限っていわれてるし、うまい感じにスルーしよう。


 「……なんですか?」


 「お前、昨日授業サボっただろう……そんなことしていると退学だぞ」


 なんだこいつ……


 「だからなんですか?」


 「は? だから、退学になるんだぞ! 退学がそんなに嫌だったら、俺がどうにかしてやっても良い。そのかわり……」


 「なんであなたに頼るんですかね?」


 「お、俺の家はあのデザルガーノ家に一番親しいアイザック家の長男なんだぞ! そういえば……お前平民だったよな? とんだ常識知らずもいたものだな」


 常識がないのは知っているが面倒だ……


 こいつは、どうしたら上手く行くんだ。いっそ開き直ってみるとか……どうだろうか?


 「そうですね。退学……退学。私の実力不足なら大人しく退学しても仕方がないですね」


 「ピタゴラス家とか意味のわからん家系なのに生意気だな。だが、お前は退学、いや退学どころの騒ぎじゃ無くなるがな」


 負け犬の遠吠えってやつか。最後まで面倒くさいなんて……


 「はい、はい。まあ、頑張ってください」


 「後でどうなっても知らないからな」


 ようやく帰っていった。さて、どうなることやら……

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