第20話 初めての授業
「よ、よろしくね。カルノアちゃん」
「よろしくお願いします」
異世界って感じですごい可愛い。どうしよう。
「あの、カミール先生。なんで私にカミール先生が直々に魔術を教えてくれるんですか」
「あ、ああ。なるほど。それは、カルノア自身が分かってるんじゃないか?」
「そ、それは……」
「まぁ、良い。まだ、その時ではないだろう」
なんの話なんだろう。全く分からない。カミール先生は心の声が読めるんだったか。一体何のことだろう。
「じゃあ、こんな話はこの辺りにしておいて。本題に入ろう。魔術の授業をしようか」
「はい」 「はい!」
「魔術とは何か。魔法陣に魔力を流したり詠唱をしたりして事象を起こす事だ」
なるほど。それ以外はあるのだろうか。例えば、無詠唱とか……
「無詠唱は、不可能とされている。今までの歴史の中でも無詠唱が出来たものは居ないし、無詠唱は出来ないと証明されている」
あ、そうなのか。魔法を使うなら、魔法陣描くか詠唱が必要だと……
「魔術は戦う場合のほとんどは魔術で作った剣で戦う。属性ごと剣には性質が異なる。例えば、風の剣は防御スピードが速くて切れ味が良いみたいなものがある」
「先生! 無属性の剣はどうなるんですか?」
「良いところに目を付けたな。そもそも無属性とは、火・水・風・土・雷・光・闇どれにも属さないとされる魔術が入るとされている。無属性の剣を作ってもメリット
がないし、そもそもそんな物はない」
無属性って結局どういうことなんだ? 分からない……
「まぁ、この話はここまでにしておこう。では、取り敢えず属性ごとの魔術の剣の特徴を覚えこい」
早速宿題か……どのくらいの暗記なんだろうか……
「二人はこのプリントの内容を覚えてくるように。これで、解散だ」
「はい」 「はい!」
プリントの内容は……え、これは。魔法の剣の話ではなかったのか。
「カミール先生! これは一体?」
「取り敢えずここで解いてみろ」
「ライトちゃんどうしたの? カルノアは帰って大丈夫だ。言いふらされたくないなら速く帰れ」
「は、はい!」
こ、怖。カミール先生怖すぎ。さてと。
この問題か。中々複雑だけど、数IIの範囲だけで解けそうだな。かなりの計算量だけど……
この問題。何でこの世界にあるんだ。数学の本なんていくら探しても見つからなかったのに何でこんな高度な問題が……?
あとちょっとで解き終わりそうかな。
あ、この問題。ずっと何処かで見たと思ってたんだ。思い出した。あの時だ。高校生だった時に、あの先生から出された問題だ!
「か、カミール先生? 先生ってもしかし…………て……」
「ふふふ」
◆◇◆
あれ、何してたんだっけ? そうだ! カミール先生に宿題出されたんだった。明日までに暗記しなきゃ……
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