第16話 あの人登場
講堂に着いた。想像していたよりも大きい。縦長の建物で奥には、舞台のようなものがある。舞台までは、多くの椅子が置かれている。
席順は、一番前が特待クラスらしい。それ以外は、クラス順に並ぶらしい。
3組の所に向かった。すると、髪が紺色で美しい女性がいた。クールな雰囲気の人だなぁ。
それ以外の3組の人は居なかった。ということは、きっと
「もしかして、カミール先生ですか?」
「そうだが?」
やっぱり。リムアムちゃんの事を話しておこう。
「リムアムちゃんから聞いているかと思うんですけど……俺が、ライト・ピタゴラスです」
「ふ、ふふ。あはは! 君がライト・ピタゴラスか。聞いていた通りだ」
突然笑いましたよ、この人。変な人かな……
「君、変な人と思っだろう。別にいいが」
心の中読まれてる? よし。
一体、カミール先生はリムアムちゃんに何を聞いたのかな〜。
「そうだな。リムアムちゃんからは、素晴らしい顔だが性別に似合わない話し方と、長く生きているのに知らない常識が多いところが印象的な人だった、と聞いている」
まじか。心の声が聞こえてるらしい。というか、リムアムちゃん酷くないか。
「まぁまぁ。せめて一人称を私にするように心がけた方がいいかな? 流石に、一人称が俺は周りの人から変な目でみられるだろう。心の中でも、私にするようにね」
そ、そんな。仕方ない。これからは、そうするようにしよう。
「どうだったか。私の作った指輪は?」
「ゆ、指輪。あぁ。ありがとうございます。あんな便利なものすごいですね」
「そうだろう……だが、君にはリムアムから個別で毎日授業して欲しいと言われている。あのくらい簡単にできるようになってもらうからな」
カミール先生も、結構性別と口調あってないような……
「はぁ。取り敢えず入学式が終わったら、私の部屋まで来てくれ。自分の身を守るくらいのことは、出来るようになってくれ。あと、指輪はたくさん使うな。ここぞという時に使うように」
「はい、わかりました。指輪は、あまり使わないようにします。部屋は、一体どこに?」
「あ、生徒は入れないんだったな。じゃあ、迎えに行くから」
え、どこに行けばいいか聞いただけだったんだけど……
「そろそろ、他の生徒が来る頃だな。じゃあ、また後で」
「はい!」
他の生徒が、やって来る時間らしいので、カミール先生に言われた席に座って待っていよう。
あとがき
この後、いつものおまけに続きます。今回のおまけは、前回の続きです。
おまけ
レオンハルト・デザルガーノの名字の由来について
デザルガーノは、王族で受け継いできた名前です。
デザルガーノは、ジラール・デザルグのもじりです。この人は、デザルグの定理を証明した事で有名ですね。デザルグの定理は、簡単に言うと被らない二つの三角形の辺を伸ばすと一直線上に三つの点ができるといったものです。
文字だとよくわからないですね……デザルグの定理で調べたらすぐに出てくると思うので良かったら調べてみて下さい。
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