第15話 クラス分け

 バーシェ学園に着いた。校門の奥にある

大きなグラウンドに多くの人が集まっていた。


 何やら、掲示がしてあり新入生らしき人が見ているので見ることにした。


 そこには、クラス分けが書いてあった。人が多いので、見ることが出来ない。


 ある事を思いついた。能力 思考速度上昇を使って、ジャンプすれば時間が遅く感じられるので空中にいる間に見れば良いと。


 ジャンプしてみた。すると、身長が足りなかった。ジャンプしたところで、身長は150センチくらいなので、頭の上からみることはできなかったのだ。


 仕方なく、順番を待つことにした。




 前の人が、掲示を見終えたので掲示を見ようとしたところ、


 「我は、次期王であるレオンハルト・デザルガーノだ。そこの者、早く退け」


 なんだこいつ、偉そうに……


 「そこの者、はやく……ん、可愛いではないか。今夜、私の城まで来るがいい。どうせ、入学金すら払えない平民なんだろう。城まできたら入学金くらい払ってやろう。だが、この王都でもまだこんな者がいたなんてな……」


 うわぁ。めんどくさい人だ。それに中身は男だし……掲示をチラ見してここから去るか……


 掲示を一瞬見た。能力 思考速度上昇は、便利だ。使いたいと思ったら簡単に使える。


 掲示には、クラス分けについて書いてあった。クラスは、五クラスに分かれているらしい。一つは、特待クラス。他の四つは、一般クラスに分かれている。


 俺は、残念ながら一般クラスだった。まぁ、テストの解答酷かっただろうし、受かっただけ奇跡だ。


 担任は、リムアムちゃんから聞いていたカミール先生だ。他のクラスの先生は、読んでもわからないし、とりあえずいいかな。


 思考度速度上昇解除っと。さっさか、ここを去ろう。


 「おい。待て、何処に行く!」


 こんな奴いたな。体感時間では、もう何分も経っているが……


 あ、そうだ。さっき、リムアムちゃんに貰った指輪を試してみよう。


 「ま、待て。う、動けない……」


 この指輪すごいな。こんなものリムアムちゃんにもらって悪いな……


 講堂で、クラスごとに集まってから入学式をするらしい。この自称次期王は放っておいて、講堂に向かうか。




あとがき

 今回は、あのめんどくさそうな自称次期王の名前からです。


おまけ

 レオンハルト・デザルガーノの名前は、名前と名字で二回分使えるので今回は、名前のレオンハルトの方を使います。レオンハルトは、レオナルド・フィボナッチの名前のもじりです。



レオナルド・フィボナッチについて


 レオナルド・フィボナッチは、12〜13世紀頃に活躍したイタリアの数学者です。前にも一度取り上げたフィボナッチ数列で有名ですね。


 実は、本名はレオナルド・ダ・ピサと言います。フィボナッチは、19世紀頃の数学史家さんが間違えて作ったそうです。


 レオナルド・フィボナッチさんは、フィボナッチ数列以外にも多くのことをしてます。簿記や、利子の計算なんかでも有名ですね。


 ピザに世界遺産であるこの方の像があるそうなので、是非見てみたいです。


 もし良かったら、レオナルド・フィボナッチさんについて興味を持ったら是非調べてみてください。

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