第14話 指輪を貰った

 遂に入学式の日になった。女の子らしい服を着て、仮面を取って出かけよう。


 あ、時間余ってるしギルドに寄ってから行こうかな。




 「リムアムちゃん。遊びに来たよ」


 「あ、ライトちゃん。そうよね。今日が入学式よね……そうだ。護身用にこの指輪を渡しておくわ」


 「これは……」


 「そう、この前に使っていた魔道具ね。カミール先生の特製だから、すごい性能よ。魔力を流すだけで、自分の思っている人の行動を止められるわ」


 おお、凄い。だけど……


 「魔力は、どうやって流せばいいのでしょうか?」


 「あ、そうだったわね。ちょっと、手を出して」


 「わ、分かりました」


 腕から、何かが流れているような感じがした。血液ではないもの、注射をした時のような感じ。だけど、それよりも心地よい感じがする……


 「魔力の流れが感じられたと思うわ。この感じで、指輪に流せばいいからね」


 「よくわかんないですけど、ありがとうございます」


 流れを感じたように、巡回させるようなイメージで良いのかな?


 「じゃ、これは左手の薬指にでも……」


 「もしかして、それって……」


 「なんも意味ないわよ。大切な人から貰ったら、付けるの。多くの人は、両親から貰ったのをつけているわ」


 「本当ですか?」


 「本当よ」


 目をそらしていないし、それがどうしたのみたいな感じなのであっているだろう。リムアムちゃんもつけてるし……


 それにしても、子どもに指輪を与える親ってどうなんだろう……子離れできないのかな……


 「ありがとうございました。入学式行ってきます」


 「あ、いってらっしゃい」


 魔力の流れとか、指輪の性能の確認とか出来てないけどとりあえず入学式に向かおう。


 まぁ、能力 思考速度上昇で何回か魔力の流れは試したけど……

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