第12話 遂に明日!

 次の日。昨日買った女の子らしい服を着る。


 やっぱり、恥ずかしい。なんか、服の通気性が良い。何も考えないようにしよう。


 今日は、コツコツお金を貯める必要があるので、仮面をつけてスライムを狩ることにした。


 「スライムでも、結構倒すのは大変だな……」


 そう、生活に使うような魔法しかライトは、使えない。だから頑張って弱い火を当て続けている。


 「早く魔法使えるようになりたいな〜」


 そんなこと言っていてもしょうがないので、さっさとギルドへと向かった。




 「リムアムちゃんこれお願いします〜」


 「あ、ライトちゃん、魔石ね。えっと、スライムは銀貨一枚ですね」


 スライムの魔石は、銀貨一枚。つまり、1000円ぐらいの価値がある。が、それ以外の魔物の魔石は、十分の一くらいの価値しかない。


 「そういえば、なんでこんなにスライムだけ高いんですか?」


 「ああ、ライトちゃんも学園に通えばわかるわね。学園は、明日からだし楽しみよね」


 勿体ぶって教えてくれなかった。と言うより、明日から学園って言わなかった? 初耳なんだけど……」


 「明日から学園?」


 「あれ……言ってなかったかしら? 明日、入学式よ」


 まじか。準備はしたけど……心の準備は出来てない……


 「大丈夫ですよね。準備できてますよね?」


 「お金も払ってるし、性別にあっている服着てるし、大丈夫よ。あとは、努力次第ね」


 「努力とは? 何でしょうか……」


 「えっと……まあ、行けば分かるわ。うん。あ、後昨日言っていた先生に話しといたわ。カミールって言う先生よ。中々、変な人だけど、気にしないでね」


 きっと、リムアムちゃんよりおかしな人なんていないだろう。絶対、驚かない。


 「他の問題は、ライトちゃんが可愛すぎるくらいかしら……もしかしたらファンクラブなんてできてるかもね?」


 「まさか〜、そんなわけないじゃないですか〜」


 ことときライトは、こんな笑い話がフラグになるなんて想像もしていなかった。

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