第2話 通達
あの日の帰り
同じクラスメイトや他の人達は
カラオケに行ったりゲーセンに行ったりする人が多かった。
俺は、何処によることもまっすぐ帰った。
俺が通ってる学校から俺の家までは
そこまで遠くはない。
ガチャ
俺の家族は、俺と母さんの2人だけだ。
父さんもいたが、俺が小学校の頃
交通事故にあって帰らぬ人になった。
たぶん、その時から
人と話すのが苦手になったり
人見知りをするようになった...。
母さんは、知り合いの繋がりで
今は、学園の校長をやってたり
父さんと結婚した時にやってた芸能関係の仕事で
その日その日で帰る時間はバラバラだった。
「おかえりなさい!」
今日は、珍しく早くに帰ってたみたいだ。
「ただいま」
俺は、自分の部屋に行って
部屋着に着替えて母さんがいるリビングに
行った。
「今日は、帰るの早いんだな。」
「まぁ、たまには早く帰るのもいいかなって」
ちなみに、俺の母さんの名前は
「そうか...。」
俺は、冷蔵庫から飲み物をとって
自分の部屋に戻ろうとしたが
母さんが持ってた俺が1年の時の通知表を
見てるのを見て止まった。
「おい!その通知表どっから出した!」
母さんが持ってた通知表を奪い取った。
「あんたの部屋から」
「俺の部屋って、ちゃんとバレない所に隠してたのに」
「それでさ。あの通知表どういう事?」
「テストでは、平均点以上とってるから何も言わないけど」
「体育の運動評価が低すぎる!!」
「あんたって、そんなに運動苦手じゃないでしょ!」
「むしろ、むっちゃスポーツ万能でしょ!」
万能っていう程ではないが
ある程度のスポーツなら出来る...。
だけど...。
「そんなアピールしたら、無駄にクラスの奴から話かけられるだろ!」
「ただでさえ、人見知りで話すの苦手なのに」
「ハァ〜。やっぱりか...。」
母さんが
呆れた顔しながらため息をはいた。
「これ以上、
「いろいろ考えるぞ...。」
ゴクリッ
「考えるって何をだよ…。」
「あんたを私の学園に無理矢理にでも編入させるって事だよ。」
「ハァー!!??」
母さんが学園の校長をやってるのは
知ってるが、学園の男女の割合とか
聞いたことねぇから
絶対にこれだけは阻止しなければ...。
「だって、父さん亡くなってからずっと友達も作らないで誰とも話さないでって」
「そりゃ、この考えにもなるわ!」
「それは...。」
「たしかに、父さん亡くなったのはショックがでかいかもしれない。」
「だけど、こんな
「・・・・・・」
俺は、何も言えなかった。
たしかに、そのとおりだった。
本当だったら、父さんも俺が中学や高校通ってる姿を見たかったはずだ...。
「それでだ。私もいろいろ学園の用事とかあるから」
「すぐには、編入出来ないからお前に」
「1週間の期間与えてやる!!」
「それまでに、1人でも友達作れよ」
「よろしく」
ケータイをいじりだす。
「1週間かよ!!!!!」
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