ミッちゃんとドンくん

 イフちゃん達が通う学園にはアイドル部がある。


 一人の女学生の為に作られた部活アイドル部は学園のアイドル、ミッちゃんが学内でアイドル的な活動を行う部活。


【区切り】


 他者を魅了してしまい幼少から可愛がられていたミッちゃんは、両親から溺愛される箱入り娘だったが、両親へ強請ねだり束縛を緩めさせたミッちゃんは、自由な学園生活を得た。(学校や自宅への送迎は車で行われ身辺警護も……)


 学園に通い始めたミッちゃんは、努力なく人気者になったが、群がる人々を面倒だった。


 昔、嫌われようと行った他人を軽んじる言動に対して、家族でもない他人から我が子を心配する親が如く、構われたミッちゃんは、面倒を避けるため良い子に振る舞った。(親が沢山いる感じで、面倒を嫌い他所の子と距離を置く時代とは思えない光景だった)


 学園に限られるが自由を得たミッちゃんは、君ならアイドルに成れると豪語する男子生徒(先輩)から、アイドルになれば適切な距離が開き、面倒は減ると説得されて、アイドルになると決めた。


【区切り】


 ミッちゃんに魅了されて「アイドルになろう!」と説得した積極的な先輩は、学園でミッちゃんがアイドル活動を行う組織、アイドル部を信頼する仲間と共に作り、ミッりゃんの安全な居場所を学内に作った。


 アイドルを好む部長と部員(ミッちゃんを除く)で構成されるアイドル部は、同じ趣味を持つ同胞で固められている少数精鋭。


 アイドル活動を通じて、今までとは異なる憧れや応援を得たミッちゃんは、他人から適度な好意を持たれる心地よさに気付いた。(今まではお節介で面倒なだけ)


【区切り】


 みんなを魅了するミッちゃんでも、魅了できない人が居る。


 それは、顔や成績は良いが鈍い男子生徒で有名な、ドンくんだった。


 ミッちゃんが上手くない歌唱を披露すると殆どの生徒からは応援などの歓声が聞こえてくるが、ドンくんからは一度も応援された事が無い。(ドンくんはミッちゃんに無関心)


 変人ドンくんは気にするなとみんなから言われても、愛されない経験が初めてで気に入らないミッちゃんは「ドンくんをファンにする!」とアイドル活動を真剣に取り組みだした。(部長はミッちゃんに魅了されないドンくんが気に入らず必死にミッちゃんの魅力を伝えているが失敗している)


【区切り】


 学園で不相応な活動をするアイドル部は、問題に成っているが、ミッちゃんから嫌われる事を恐れる、大人や生徒たちの影響で、放置されている。


 風紀委員や秩序を重んじる先生たちは、アイドル部がミッちゃんに悪影響を及ぼしていると断定して、首謀者の部長とミッちゃんを除く部員からミッちゃんを救う大義でアイドル部と衝突している。


 アイドル部の顧問は行使できる全ての権利を用いて敵対勢力と戦っている。(職権乱用?)

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