第50話「反転衝動」

昭和十九年十月、レイテ沖海戦捷一号作戦。

この戦闘が栄光ある日本海軍連合艦隊の事実上最後の戦いとなった。

日本海軍の山本五十六、大西中将らは大艦巨砲主義(一般人が想定するある種のロマンを指す言葉。ロマンとはつまるところ壮大な無駄のことである)よりもずっと航空主兵論が正しいと考えており、真珠湾パールハーバーの成功はその理論を証明する華々しい戦績であったが、大艦巨砲主義に固執する海軍主流派は無用の長物でしかない大和を建造し、ミッドウェー海戦での敗北に至るまで自身の誤りに気づくことはなかった。

餓島ガダルカナル、マリワナ沖海戦での敗北を経た日本はこの戦いに史上初の神風特攻隊を導入するまで追い詰められていたが、第一遊撃部隊栗田中将はレイテ湾突入目前にまで至りながら艦隊の謎の反転をした。のちに栗田ターンとも呼ばれたこの反転は、北方の敵機動部隊を叩くためであったとされているが、この敵は現実には存在しないことがのちに明らかとなった。

否、そもそも

だがいきなり長いレールガンをもった女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で海軍主流派の兵術思想を反転ターンさせた。

宇宙戦艦ヤマトの存在が消えた。

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