13. おっさん、おねしょは小5まで


 「すまん・・わけがわからなくなった・・」


 膝の上で幼女に戻ったシラユキさんが、ほっぺをふくらませてぺしぺし叩いてくる。

 ちょっとモフりすぎてしまった。


 夜、部屋で豪華な夕食を堪能する。メニューは、かごいっぱいの焼きたてパンとマッドブルとやらのステーキ、野菜たっぷりのポトフに果物の盛り合わせだった。味も申し分ない。シラユキさんも、もきゅもきゅと口いっぱいにほおばっていた。よく噛んで食べなよ?

 ちなみに食べ切れなかったパンはインベントリに入れておいた。


 食事の後、疲れていたので早めにベッドに潜り込む。

 シラユキさんはすでに、もう一つのベッドで眠っている。


 (さて・・これからどうするか・・)


 目を瞑って考える。

 とりあえず生活はなんとかなるだろう。明日魔石が手に入ったら、ネットショップで胡椒を仕入れて売却すればいい。

 問題はシラユキさんだ。

 もちろん養っていくつもりだが、独り身のおっさんに育てることが出来るのか?ましてや女の子だ。男親独りではいたらない部分も出てくるだろう。

 そうだ・・人を雇えばいいじゃない。お金は問題ないんだし。いや、いっそ奴隷を購入するか!これから別の国に行くからその方がいいだろう。

 色々とシラユキさんの面倒を見てもらえれば安心だ。ついでにおっさんの夜の面倒も見てもらったりなんかして。

サイテーとか言うなかれ。奴隷ハーレムは異世界転移の基本です。


 (おっぱいの大きなおねいさんがいいな~)


 ロリコンじゃないですし。

 そんな事を考えていたら、いつの間にか眠ってしまっていた。



 深夜、物音に目を覚ます。


 「・・・ん?」


 隣のベッドを窺うと、シラユキが声を押し殺して泣いていた。


 「・・どした?」


 「おっしゃん・・ごめ・・しゃーい・・」


 よく見るとシーツが濡れている。


 (ああ、おねしょしちゃったのか・・)


 涙でべろべろになった顔をタオルで拭いてやる。


 「・・おねしょぐらいで泣かなくても大丈夫だよー。おっさんなんか小5までおねしょしてたは」


 風邪ひくといけないので濡れた下着を脱がせてお湯でしぼったタオルでキレイに拭いてやり、俺のいたベッドに寝かせる。


 「・・ねてていいぞー」


 頭を撫でてやった後、濡れたシーツと下着を回収。幸いシーツの下は革らしきものがひかれていたので、タオルで拭いて乾かせば大丈夫だろう。

 シーツと下着はお風呂場でよく洗い、絞ってリビングに干しておく。リビング広いのでシーツを干すのも余裕である。


 「ふわぁーあ・・」


 俺もまだ眠い。シラユキさんの隣に潜り込む。


 「・・・おっしゃん」


 「なんだ・・ねてなかったのかー?」


 シラユキさんはめっちゃ落ち込んでいる。耳もへにょっとなっている。


 「だいじょうぶだから、あんしんしてねろー」


 「・・あい」


 そのまま抱きしめて、眠るまで頭を撫でてやった。


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