第2話 おまけ~ボードゲーム紹介

タイトル:サムライ

原題:Samurai


ゲームデザイン:ライナー・クニツィア

アートワーク:フランツ・フォーヴィンケル

出版社(販社):Hans im Glück(ホビージャパン)

対象年齢:10歳以上

プレイ人数:2~4人

プレイ時間:公称45分/実測45分

発売年:2011年(日本語版)


TIPS 1:

 味わい深いパッケージ(是非検索してみてください)と「江戸が内陸にある」「富士山が東北にある」「このゲームは最高!」など数々の突っ込みどころにより、どうしても勘違いジャポニズム全開という第一印象を持たれがちなサムライですが、非常に完成度の高いゲームです。


TIPS 2:

 ルールはさほど難しくないのに、一手一手が悩ましく、苦しく、そして楽しい。しかも1プレイに60分かからない。ビギナーから熟練者まで誰にもおすすめできるゲームのひとつと言えるでしょう。


TIPS 3:

 デザイナーのライナー・クニツィア氏はドイツの大御所デザイナーのひとりです(今も第一線で活躍しています)。サムライで用いられている『複数の得点源を取り合って数字比べをする』というメカニクスは、クニツィア氏の得意とするメカニクスのひとつです。同氏の『イリウム』『バトルライン』『ロスバンディット』なども近いメカニクスを採用しています。


TIPS 4:

 あちらを立てればこちらが立たずというジレンマ。むしろ自分の手番が回って来てほしくないとすら思うのがクニツィア氏のゲームの魅力(ホントそうなんですよ)なのですが、一方でサムライではふっとそのジレンマが晴れる瞬間がある。ここにタイルを置けば、きっと良い反応が返ってくると確信できる局面があるのです。時々その確信が誤りだったことに気づかされるとしても。この辺りはちょっと変わった勝利条件と、特殊タイルのアヤがゲームの展開に良いアクセントをもたらしているように思います。


TIPS 5:

 2019年6月現在、残念ながら旧版(Hans im Glück、日本語版はホビージャパン)は絶版となっており入手困難となっています。作中でも触れたとおりFantasy Flight Games社から新版が出ていますが(2015年)国内流通はほとんどないようです。60分クラスのゲームとして至高の作品なので再販に期待ですね。

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