魔法少女☆新たなる刺客
戦闘部門の中で、
実力主義の戦闘部門に於いて、それは確固たる
しかし裏を返すと、達成率の低下は即失望、地位の低迷にも直結してしまう。
このポジションまで昇り詰めるのに、
それを、こんな辺境の惑星で、魔法少女などという得体の知れない輩を相手に、あっさり失うわけにはいかなかった。
「そうだな。そうならないことを期待している」
思考に突然割り込んだ第三者の声に、ラゥは背筋が跳ね上がる。
いつの間にか、点けっ放しだったテレビ画像が切り替わっていた。
ニュース番組で女子アナウンサーが陽気に喋っていたはずだが、そこに映るのは薄暗い屋内で独り椅子に腰かける人物のみだ。
「まさか――ナイト様!?」
悶絶していたはずのガゥでさえ、激痛に冷や汗を流しつつも神妙な面持ちで跪いていた。
映像越しによるシルエットと音声だけとはいえ、圧倒的な重圧を禁じえない。
結社内において、称号を与えられた4人のインペリアルナイツは雲の上の存在。
仲間内でさえ、通常、おいそれと拝謁する機会はない。
実際、
それは、今回の魔法少女との案件が、それだけ結社に於いて重要視されていることの証左ともいえる。
「もはや敗退は許されぬ! 勝利を我に、我らがダーククラウザー総帥に捧げよ!」
「「「御意に!」」」
そう答えるしかない。
「勝利を我らに!」
「栄誉を我らに~!」
「権勢を我らに!」
「「「栄光あるビジターナイツの名のもとに!」」」
数秒なのか、それとも数分か――
どれだけ時間が経過したのかわからないが、いつしかテレビは普通の映像に戻っていた。
洗剤のCMで、呑気に犬が庭を走り回っている。
3人は知らず止めていたままだった息を盛大に吐き出し、尻餅をついていた。
「わわわわ。びっくりしたー! まさか、あのタイミングでナイト様の激励なんて」
「はわ~。驚いたね~」
「…………! …………!」(ガゥは痛みを思い出して悶絶中)
ラゥはその場に立ち上がり、宣誓でもするように握り拳を掲げた。
「こうなったら、なにがなんでも今度はわたしが勝たないと! ふたりの遺志は、わたしが継ぐ!」
「死んでないよ~。死んでないからね~? ガゥは知らないけど~」
「…………! …………!」(以下略)
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