第1話 不思議なネックレスと出合い
ぽてぽて歩く私。今日から新6年生になるんだ。あ、そうそう私の名前は花咲ことな。好きな教科は算数と理科。この話の主人公として頑張ります!(しゅ、主人公…嫌な予感。)
「うわ~!!」
びっくりした~。さっき石につまずいちゃったと思ったら、すごくきれいな青いネックレス。誰かの落としものかな?学校終わったら交番に届ければいっか。
「おっはよう~。」
元気よくあいさつ。
「「おはよう~。」」
目の前にいるのは私の友達、桃ちゃんと奈津ちゃん。奈津ちゃんはなっちゃんって呼んでるんだ。
「ねぇねぇ。転入生がいるらしいよ。」
「えっそうなの!でも、誰に聞いたの?」
桃ちゃんは情報収集すごいの。その情報のもらい方はと言うと…、
「先生が言ったのを盗み聞きしたの。」
でた、魔の盗み聞き。桃ちゃんは地獄耳少女だから気をつけないと。だって本当にすごいんだよ。私が公園に行ったら桃ちゃんが待ちかまえていて、「たまたまだよ~。」と言っていたけど絶対わざとだよね。そういうの何度もあったし。
「盗み聞きはほどほどにしなよ。友達にきらわれるよ。」
「ことちゃん、お母さんみたい。」
ドスッ
変な音がしたと思ったら、
「ななななっちゃん。どうしたの。」
何故かなっちゃんが尻もちついていた。
「ゆうちゃんが…。」
桃ちゃんと私は首をかしげた後、前を見たら、
「「気持ち悪!」」
私と桃ちゃんは声をあげた。友斗君と有太君が「あぁ友よ。」と言って男同志で抱きしめ合っている。あんなキャラだっけ?急変しすぎ。本気で吐き気がしてきた。友斗君はなっちゃんの幼なじみで、なっちゃんは初恋のひとでもあるの。でも、あれは結構きがひけます。そこで、
キーンコーンカーンコーン
『みなさん、朝礼台の前に集まりましょう。』
校長先生のありがたい長いお話(特にこの学校の校長先生は長いらしい。)が終わると、知らない子を担任の先生が連れてきた。美少年だった。周りの女子達は黄色い視線を出していた。
「あれ?」
「ことちゃんどうしたの?」
小声で言ったのに桃ちゃんには聞こえてたみたい。それはそうとあの子どっかで見たような…。誰だっけと思った瞬間。
「うわ!まぶし。」
青いネックレスが光をはなった。
「こここ、ことちゃんどうしたの。」
桃ちゃんがあわてる。え、この光が見えてるの私だけ!と思ったらあの子も眩しそうに手で隠してた。光はあの子のポケットからも出ていた。赤色だった。
「どうしたんだ?」
先生が言う。でも彼は口を開かなかった。私は何が何だか分からなくて後ろの体育館まで走ってそのばでへたりと座りこんでしまった。光はだんだん消えていった。
「何、これ。」
「顔、真っ青だよ。」
桃ちゃんが言った。そしてなっちゃんも来た。
「何かあったの?」
「なっちゃん、…。」
最後のほうはなっちゃんはよく聞きとれなかったみたいで首をかしげてた。
「『なっちゃん、光見えた?』て、言ってたよ。」
私は声がでずにただ固まっているだけだった。
「ことちゃん、何か見えたの?」
私はコクリとうなずく。
「あの子誰?」
「あの子って転入生?新潟から来た浦田平一君だよ。それがどうした?」
うん。やっぱり聞いたことない。会ったことがあるよううな気がするのは気のせい?
帰り道、青いネックレスが怖くなったので川の中に捨てた。
次の日。
「あれは夢、あれは夢、あれは夢、…。」
「あれは夢。」を繰り返し言いながらの登校になった。何故かというとやっぱり昨日のこと。全く頭から離れてくれません。教室に入ったら机の上に名札が置いてあった。
「自分の席ここか。」
とぶつぶつ言いながらランそセルを下した。目の前には真新しい教科書が積んであった。一番上に積まれてある社会の教科書を手に取りペラペラめくった。すると、原爆ドームが目に入った。
「ボロボロだ。」
一人でつぶやく。そしたら視界がボヤけてさっきと同じ建物が目の前に建っていた。だけどまだ新しい。
「あれ、ここどこ?」
後ろを見ると中学生の制服を着た仲のよさそうな男女二人がいた。
「私と平一君!」
じゃない。似ていいるけど、なんか違う。女子は大切そうに昨日の川に捨てたはずの青いネックレスをながめていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます