第2話 お菓子工場の悪魔崇拝。

 私達、吸血鬼は相手の血を吸うときは既に選んでいる。

 なぜなら、不用意に血を吸ってしまうと私達の体に非常に悪影響を及ぼす可能性が非常に高いからだ。

 特に薬物中毒者の血を飲むとその成分から私の体がボロボロになるからうかつに吸ったら逆に殺されるのが明白だから猶更、気をつけなければいけないと感じた。

 薬物中毒者の血を吸えば薬物の成分を吸ってしまい、私達の体がボロボロになる事が既にわかっていたから猶更だと。


 ましてや代々を経て人間や祓魔師エクソシストの血が混ざりあっている状況の中で、相手を吸血鬼にする能力は既に失われ、瘴気を浄化する能力だけしか残らなくなった。

 相手を吸血鬼にする能力は既にかつてと違って存在しないし、吸血鬼と祓魔師エクソシストとの混血も結構、存在しえちるのだ。

 そしてその浄化する能力すらない吸血鬼も多くいる為、人間の血が混じりあった事でもう、吸血鬼もかつてとは生活様式や行動などが既に異なっているのだと感じた。

 そして私は例のビデオが悪魔崇拝聖職者が何か従業員に見せていないか藍那あいなに確認しようとした。


藍那あいな。奴らはどうやら怪しい洗脳ビデオでおかしくなっているようだな。」


「あぁ、聖職者は企業や国の政府機関、一般庶民に紛れて悪魔崇拝を行い、吸血鬼や祓魔師エクソシストの血や遺伝子を受け継ぐ人間を攻撃する風潮がある。」


「つまり、彼らは善良な人間だったのが例のビデオによって洗脳されて私達を攻撃する行動に出たのはその為だと思うと非常に厄介な奴らだと思うよ。」


「その通りだよ。美代みしろ。彼らの影響で吸血鬼は夜に潜む事は不可能になった。けど、そのおかげで太陽にある程度の体制が持てる私達だから平気だけどね。」


「成程。それは確かにあり得るね。」


 藍那あいなと話しながら連中がここまで厄介な奴らだと思うと私は非常に困惑した。

 それに、私は彼ら悪魔崇拝の人間の血を吸っても相手が吸血鬼になるわけじゃないし、こちらも悪魔崇拝者になる訳じゃない。

 けど、吸い過ぎると瘴気を浄化できず、むしろ私達の精神がけだるくなってしまう危険性がある。


 だから私は無暗に相手の血を吸わない行動に出たのもその為だった。

 そして悪魔崇拝の聖職者は間違いなく人間の模範から外れてきた奴らが非常に多く、それがこういった向上などを利用して相手を洗脳させて、私達の計画を排除する行動に出るのはごく自然だと感じた。


 そして悪魔崇拝聖職者は間違いなく企業の重役などにも多くいるからそういう連中が悪魔崇拝とブラック企業を量産させていると思った。

 故に、劣悪な労働などが理由で、西暦が廃止された要因であり、かつての聖職者は西暦を利用して、世界を支配していたから猶更だった。


 だが、吸血鬼と祓魔師エクソシストによって、聖職者は滅ぼされて、西暦は2020年で廃止され、2021年以降は麗歴元年に代わった。

 既にバチカンなどの聖職者は性的な暴行や人身売買などの問題で閉鎖され、国ごと亡びた状況が明らかになっていた状況の中、2020年で西暦が終わりバチカンは崩壊、西暦はバチカン歴という事実が明らかになり、西暦使用をやめる国が続出した。


 だが、残党はどうもバチカン以外の国に亡命したらしく、特にカトリック言語の親和性が高い、日本や南欧各地、中南米に亡命したのは言うまでもなかった。

 故に、彼らの性的暴行を頻繁に行う連中が企業の重役になればその悪魔崇拝ぶりから従業員を過労死させたり、それによって多くの命が奪われる事件が多発するなど非常に良くない行為が残党の中で行われている状況だからここで絶対にやめないと逆に危険なのだと感じた。


 だから私はこの残党がこの工場の従業員を洗脳させている行為だとわかっている以上、私は容赦なく攻撃する準備を整えた。

 だから私は本気で彼らに容赦なく攻撃した。


「御免。私があんた達の血を吸うから…。」


藍那あいな。彼らの瘴気は私の瘴気払い魔術によって次第に失われているようだ。だから安心してくれない。」


「あぁ、美代みしろもよく頑張っている。だから私はあんたに非常に感謝しながらこの工場の従業員の血を吸って浄化させている。」


 私は既に相手を吸血鬼にする能力は既にない。

 けど、この工場の従業員の瘴気を払う吸血行為は残っているから私の遺伝子で、瘴気に染まらない抵抗を持たせれば間違いなく彼らがもとに戻ると感じていた。

 そして、この工場の従業員の血を私は吸い、残りも美代が浄化魔術によって彼らは次第に瘴気を取り戻した。


「あれ…、俺達は何をしていたんだ。」


「そうだな。俺はよくわからない。けど、制服をまとった彼女達がなんでここにいるのかよくらかないよ。」


 私はこの工場の従業員は自分たちが悪魔崇拝の自覚がないので改めて説得した。


「あぁ、あんた達は聖職者に洗脳されて瘴気で自我を失っただけだ。だから吸血鬼の私が血を吸い、祓魔師エクソシスト美代みしろが浄化魔術で君たちの瘴気を追い払ったんだよ。」


「おい。ここに吸血鬼と祓魔師エクソシストだって…。」


 私はその話を聞くと非常に不安な状況でこのままだとやばいので逃げる準備をしていた。

 すると、従業員達が私達を見て…、


「俺達。彼女らに襲われたらやばくない。」


 といって私達を厄介者扱いしてしまった。

 かつてほど、差別が亡くなったが未だに私達を厄介者として差別する人間もいまだに多い。

 だから私は、吸血鬼も祓魔師エクソシストも非常に良くない災厄の人間として扱わる事に非常に不愉快でしょうがなかった。


 なので、私は学校では吸血鬼だと堂々と言わないし、美代みしろも間違いなく祓魔師エクソシストである事を隠しそうとしている。

 そう私は思いながら本当に私は彼らが化け物扱いされている状況を考えると吸血鬼も祓魔師エクソシストの双方も嫌っている人は非常に多いと感じたから猶更だと思った。

 特に大人程その傾向が強く、おそらく聖職者に洗脳されている影響と、昔の因習からそうなっていると思うと少し空しかった。

 吸血鬼や祓魔師エクソシストは世間一般の人間からはあまり評判がよくない。

 ゆえに彼らは私達を見下す姿勢があるのは当然だと感じた。

 そう思いながら私達はここを立ち去り、学校へ行くことにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る