カクヨム誕生祭2020に関連して(その1) ――あらためてカクヨムリワードについて――

   

 カクヨムからのお知らせ「2020年2月29日にカクヨムはオープン四周年を迎えました」において、カクヨム誕生祭2020に関する告知があったのは、2月29日のことでした。

 今さらその話をするのか、と言われてしまいそうですが……。

 カクヨム誕生祭2020に関連して、いくつか書きたいことがあるので、遅ればせながら。

 なお、大きく分けて四つあるので、何回かに分割して書いていこうと思います。

 まず今回は、これを機に改めて考えさせられた、カクヨムリワードについてです。


 カクヨム誕生祭2020。

 2月29日としては初の誕生日だとしても、カクヨムは四周年ですから、毎年、何らかのイベントがあったわけですよね? カクヨム一年目の私には、去年までのことは、よくわからないのですが……。

 今年のイベント。『カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ』にしろ『復活の大カクヨムチャレンジカップ』にしろ、商品の多くがカクヨムリワードになってしまった、というのは大きな特徴ではないかと思います。

 例えば図書券だったら、特にカクヨム利用者のような読書好きならば、誰でも嬉しいはずですが、カクヨムリワードとなると、そうはいきません。カクヨムロイヤルティプログラムに参加していなければ無用な数字ですし、仮に参加していても、換金には程遠いPVしか稼げないようなユーザーにとっては、やはり単なる数字です。

 もちろん、こういうイベントは商品目当てで参加するものではなく、商品自体は二の次だと思うのですが……。それでも、こうなるとロイヤルティプログラムに参加しておられないカクヨムユーザーの中には、自分たちが蔑ろにされたように思えて気分を害する方々も多かったのではないでしょうか。


 以前にも記した通り、私自身は、上述の『換金には程遠いPVしか稼げないようなユーザー』です。だから最初「リワード商品そのものは、それほど嬉しくないなあ」と思ったのですが……。

 自分のページで、カクヨムリワードの数字データを見るうちに、少し考えが変わりました。

 ちなみに、現在の私の『換金には程遠いPVしか稼げない』というのは、具体的には、こんな感じです。


https://pbs.twimg.com/media/ET7PuiFVAAEbK3d?format=jpg&name=large


 10月から1月まで、4ヶ月分の合計が653リワード。

 なお10月は10リワードしか入っていませんが、これはプログラムスタート開始が月末だったからですよね? でも登録ボーナスで163リワード入っているのと合わせると、173リワード。

 私の11月リワードが142、12月リワードが194、1月リワードが144ですから、この『173リワード』というのは、だいたい一ヶ月分に相当すると考えていいかもしれません。

 そうなると、上述の『653リワード』というのは、まさに4ヶ月分。単純に3倍すると2,000弱ですから、はい、換金できる3,000リワードには到達しません。

 実際には『単純に3倍』すら無理でしょうね。12月リワードはカクヨムコンの時期だったからPVも多めだったのでしょうし、このペースが続くとは思えません。

 逆に、まだ確定していない2月のリワード。アドスコアを見ると、11月の2,518、12月の3,472、1月の2,669に対して、2月は4,639ですから、今まで以上のリワードが期待できます。とはいえ、これは二つ前の項目「桁違いの週末」で記したように、例外的にPVが瞬間的に増えただけであり、一過性のもの。やはり、このペースが続くとは思えません。

 そうやって考えると、私の場合。11月リワードの142や1月リワードの144を基準として考えて、残り8ヶ月のリワードは約140の8倍、つまり約1,120。これを先ほどの『653リワード』と足すと……。やっぱり、2,000弱となりますね。


 この2,000弱というリワード。これが『換金には程遠いPV』の正体です。

 まあ『程遠い』とはいっても、桁違いというほどではありません。これが1.5倍か2倍に増えれば換金できる、という程度です。もちろんPVを2倍に増やすことがどれだけ大変なのか、それは重々承知の上なのですが……。

 単純に作品数を増やすことで、今年は無理でも、将来いつかは年間3,000リワードに到達するのでは……。そんな淡い期待を抱きたくなる数字だとは思いませんか? それとも『そんな淡い期待を抱く』私が甘過ぎるのでしょうか?

 こんな感じで「現在の見込みでは、年間1,000リワードから2,000リワードだから、換金には程遠い」というユーザーは、私の他にもたくさんおられるだろうと想像しています。

 これが「現在の見込みでは、年間100リワードとか300リワードとか」という文字通りの桁違いレベルだったら、『そんな淡い期待を抱く』こともなくなるのでしょうが……。なまじ桁は同じなだけに、淡い期待は消えません。


 さて。

 そんな夢見るユーザーたちにとって。

 今回のような「商品はカクヨムリワード!」というイベントは、実は、大きな意味を持つのではないか、と思うようになりました。

 例えば『復活の大カクヨムチャレンジカップ』の方は無理だとしても、『カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ』には、皆勤賞300リワードがありますよね。

 昔々の学生時代を思い返してみても、そもそも『皆勤賞』というものは、割と狙いやすい賞だった気がします。そして今回のこれ、300リワードというのは、絶妙な数字だと思いませんか?

 ギリギリで年間3,000に到達しないユーザーにとっては、これ一つで換金できるようになるでしょうし、私のように「PVを2倍に出来たら届くのに!」という人々にとっては、これが数回あればよいのです。

 いや『これが数回』と言っている時点で机上の空論なのでしょうが、『PVを2倍に』というよりは、まだ現実的かもしれません。カクヨムの方で、こういう「リワードあげますよ」イベントが一年にどれだけ開かれるか、それ次第となりますけど。

 ほら、私のリワード詳細を披露した時に述べたように、登録ボーナスもありましたからね。そうやって「イレギュラーにリワードをもらえる機会」は、もしかしたら、まだまだあるかもしれません。


 そんなわけで。

 今回の誕生祭で、カクヨムリワードが商品となったこと。

 今現在カクヨムリワードをガンガン換金しておられる方々ではなく、むしろ「とても換金レベルには届かない」という方々に対しての救済措置として、良いイベントになったのではないか、と感じたのでした。

 せっかくカクヨムロイヤルティプログラムに参加したけれど換金できそうにないから辞めてしまおう、とか、換金できそうにないから参加は諦めよう、とか。そういう考えの方々を翻意させる意味でも、今回のようにカクヨムリワードが商品となるイベントは、まだまだ開かれるかもしれません。

 そもそも私が、最初は「意味ないなあ」と思っていたのに、このように好意的な目で見られるように変わったくらいですからね。



 なお最後に、少し補足。

 ここまでの話で、もしかすると「たった3,000円なのに、オーバーに騒いで、ケチケチしてるなあ」と思われたかもしれません。私の心の中にも、そういう気持ちが無きにしも非ずなのですが……。

 でも、金額の多寡は問題ではないのですよね。むしろ「小説を執筆したことでお金をもらえる」という自己満足。素人作家が、完全な素人ではなくなった、と思えるような感覚。これが大きいのではないか、と感じています。

 これまでの人生における他の趣味でも、初めてギャラが入った時の喜びは、金額以上のものでしたから……。小説執筆においても、あれを味わってみたいものです。

   

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