第6話 恐怖!迫り来る台風《精霊》

学園に戻る最中、陽月達は妖精女王が住む迷路に向かう。


楓月そうげつが言うには妖精女王の持つ精霊を弱体化させる杖があるらしく、杖を受け取りに行っている。


楓月そうげつ待ってましたよ!」


妖精女王は楓月そうげつが来る事が分かっていたらしい。


「女王様、今回の精霊はかなり厄介、我々で対処できるのでしょうか?」


楓月そうげつは陽月達が気にしていることを汲み取り、妖精女王に聞く


「そうですね!完全に弱体化ではないのですが私の杖をお貸ししましょう。」


妖精の国から持ち出した、杖らしく異世界の世界樹から削り作った杖を楓月は妖精女王から預かる事になった。


「この杖は楓月そうげつ貴方が使わないと効果がありません!!他の生徒が使えば、たちまち魔力を吸い取ってしまいます。貴方には耐性があるのでお任せします。」


「では!杖をお借りします。」


楓月そうげつはそう言うって立ち去ろうとしたが妖精女王が呼び止める。


「妖精の指輪をここに、ランクを上げておきましょう!」


どうやら、菓子作りをした際、妖精の指輪が魔力を吸って二段階まで使用が可能になったとのことだった。


「この指輪は魔力を溜めておくことができてランクが上がると自分の特性魔法の強化ができるの、非常に速い段階ですが自分の特性を良く理解して使用しなさい。頑張るのですよ!」


「先ずは、楓月そうげつ貴方の指輪を貴方の特性は援護術、護る事に特化しているわ。頑張って」次は樹が呼ばれた。

「樹、貴方の指輪を貴方の指輪は解読貴方の特性はあらゆる物をを理解して読み解く事が出来る!使い方を注意するのですよ、読み解くと言う事はどう対処するか全て理解してしまうと言うこと使いすぎては行けませんよ脳に負担がかかりすぎますからね。」


次は陽月が呼ばれる。


「貴女の指輪を、貴女の指輪は緩和相手の心を鎮める、憶えはないですか?貴女が使った妖精の雫を食べた封印の獣が鎮まったこと、貴女を前にするとどんなストレスや不安も吹っ飛ぶます。頑張りなさい!」次に莉土りとが呼ばれた。


「貴女の指輪を貴女の指輪は封印の獣と繋がっています。それと魔力特性は土じゃなく大地、使い方によっては攻撃や防御つちかべにできます。貴女は守る事と攻撃が特化しています。頑張りなさい!」


妖精女王はそれぞれの、特性を説明し

軽く手を振り楓月そうげつたちを見送った。


太古の昔、上位魔女は気候すら操り、王国の相談役として招かれたこともあると言われていた。


邪魔な国があれば、台風を操り、大雨で洪水を起こし、さらには日照りで大地を枯らす事すらできたという。


この現象はもしかすると、造られた精霊であり、誰が仕組んだ巧妙な罠なのかもしれない!


クロエは昔、上位魔女であった事があり、精霊との交流もあったという。


「なぁ?楓月そうげつ俺はシロエが怪しく思うんだがクロエ校長に対立していて、なぜシロエと共闘するんだ何のメリットがあるんだ?」


樹は自分の祖母の行動が理解できないでいた。


「そりゃあ、クロエ校長が死んだとしたらシロエも死ぬからだろうと思うが、魔力が無くなった死体には全知全能の書は要らないだろう!」


本当にそれだけなのだろうか?あの、いがみ合っていた二人が簡単に共闘するのだろうか?


シロエが作り出した人工の精霊だと言う可能性はないのだろうか……


「俺がクロエ校長に依頼を受けたのはあちらの世界からの精霊が行き来してないかとの依頼だった。調べたが行き来はしてなかった。つまり、人工的に造られた精霊の可能性があるとの事だ」


楓月そうげつは移動しながら話す、楓月そうげつたちは迷路を抜けて山を降り学園に戻る。


学園の門の前では白いローブを纏ったシロエが楓月そうげつたちを待ち構えていた。


「お主ら!遅いクロエは魔力の使いすぎで倒れるし、ワシの部下は魔法陣の強化で借り出され正面の門はワシが強化忙しすぎじゃ妖精女王から杖は借りてきたかの?まぁ相手は人工の精霊役にたてば良いが!」


話しによると、人工の精霊は妖精の不満、負の感情を吸収して育ったらしい

以前は封印の獣が妖精の管理をしていたがいなくなり、妖精女王の管理しきれなくなったとの事だった。

「ねぇ!リヒト連れてくれば問題解決じゃない?」


莉土りと楓月そうげつに提案するが、却下された。


「リヒトを連れてくるのは良いがクロエ校長がかけた封印術が発動している状態だと使えない!」


するとシロエがリヒトを連れてこいと言ってきた。

リヒトを連れてきた莉土りとはシロエに恐る恐るリヒトの手綱を渡す。


「こりゃかなり嫌われたの!ふふっワシが診てやろうクロエの術ならばワシも使えるある程度じゃがな。」


「叔母さまに、似てても騙されないんだからね!何を企んでいるのシロエ!」


莉土りとはシロエに似てて一瞬気を緩めそうになったが直ぐに気を持ち直す。


「リヒトや暴れぬと誓え!ならば封印を解いてやろう奴に対抗できるのはお主だけじゃ」


リヒトはシロエにお前にできるのか?

その前に莉土りとの魔力を溜まった分だけ莉斗りとに戻すようにシロエに頼む。


「あの精霊は尋常でない強力な強さだと言うのは解っているオレの魔力吸収が持つかどうか解らない程にな、四人揃った方が釣り合いが取れるからな」


手順はこうだ、先ずはリヒトと莉土りとが思いっきり魔力吸収した際、精霊を弱らせる杖を陽月が使い、楓月そうげつの精霊女王の力の解放で力押し、その間樹は精霊の分析し終わったら、シロエに封印術をしてもらう算段だ。


その頃、町に住む、陽月の祖母は台風に備え店じまいをしていた。


「あの子たちは大丈夫かしら?クロエがついているから心配はないと思うけど一応、連絡しておこうかしらね。」

受話器に手おつける。


校長室ではソファでクロエが疲れて仮眠を取っていると、電話が鳴り響く!


「う……うるさい!なんと言うタイミングじゃ、しかもクララからか。」


「もしもし、クロエ!台風をどうこうしようと考えている見たいだけどアレは私たちには対処出来ないほどの大きさよ!」


「解っておる!奴のことじゃ精霊に取り憑くことが目的じゃろうて」


全知全能の書は精霊に取り憑くとクロエが電話で話していると、クララは電話口で有り得ない、と言ってくる。


「わしとシロエで奴の解らない合図で全知全能の書を一気に畳み込む策戦があるのでな!わしはアレを使うことにした。」


異世界から、持ち出した魔力保存リング幼少期から今まで溜めておいた魔力リング、勿論1つのリングには少量しか入れれないが、それを十個のリングに入れ保管しておいた。その他に魔力ブースタ、学園でのみ使える様になっている。


「全く!貴女という人は頼ると言う言葉を知らないの?私も手伝いますよ」


クララの以外な言葉を聞き、クロエは少し驚く。


「いつも、反発しかしなかったお前が珍しい、言い合っても仕方ない気おつけて来るのじゃぞ!」

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