✿第十幕~座敷わらしの新居探し~

登場人物

□あやかしの商店街——妖怪の町。


宮前真司みやまえしんじ——この物語の主人公。人ではないモノが見え、辛い過去があり目を隠すように前髪を伸ばしている。

しかし、菖蒲との出会いによって少しずつ心を開き、妖怪に対しても驚かされる事はあるが次第に恐れなくなった。


菖蒲あやめ——あやかし商店街にて付喪神が憑いている骨董屋を営んでいる。

妖怪にも慕われ尊敬されている謎の着物美人。

その正体は元大妖怪の九尾の狐で、現在は多治速比売神社の末社(稲荷社)の管理を任されている神の一柱である。


白雪しらゆき——温かいものが大好きな変わった雪女。

旅から戻り今は骨董屋に住み、心も暖かくなるような毎日を送っている。

雪芽のことを、娘のように妹のように愛している。


雪芽ゆきめ 愛称:お雪——作り手と想いによって生まれた力の強い付喪神。一見、雪女に見える。

いつも元気で明るく、食べることが大好きな可愛らしい女の子。

本体は、雪兎がちょこんと載ってある小さな陶器。


せい——作り手と想いによって力の強い付喪神に生まれた男の子。生まれはロンドン。

オッドアイの瞳に加え、外見は可愛らしい女の子に見える。(本人は、女の子と間違わられるのを嫌がっている)

物静かで口数が少なく本が大好き。最近は、真司にベッタリで笑みを見せるようにもなった。

本体は色とりどりな宝石が填め込まれた硝子コップ。


□ルナ——星と同じ本体で生まれた真っ白な美猫。

ルナは宝石から生まれたので、色は違うが星同様にオッドアイの持ち主。

猫なだけに自由気ままだが、基本は星の傍にいる。


さち――フリフリの着物を着た可愛らしい座敷わらしの女の子。誰よりも住んでいた家を愛していた。


□その他の妖怪——猫又の勇・小豆洗いの小豆・豆腐小僧の豆麻・天狗の天翔・山童・木魚達磨etc



【神様】


多治速比売命たじはやひめのみこと——多治速比売神社の主祭神。神名は弟橘媛おとたちばなひめ

女神だけあって、安産、恋愛には強い。

そして、本人は酒にも強い。我が道を進む元気が有り余るぐらいの神様。(昔は淑女という噂も?)

「全く」が口癖。


菅原道真すがわらのみちざね——多治速比売神社に祀られている神の一人。

穏やかな老人。基本的に、多治速比売命のなだめ役。


【人】


荻原海おぎはらかい——小柄でふわふわした癖っ毛の髪が特徴で犬みたいなので、周りからはうみちゃんと呼ばれている。

スポーツ全般が得意だが、勉強はからしき駄目な子。

真司の友達。


神代遥かみしろはるか——全科目に於いて学年優秀、長身で切れ長な目はとてもじゃないが中学生には見えない。

女子からは案の定モテモテである。

物静かで坦々と喋るのは星に似ているかもしれない。

主に海のお守り役で真司の友達。


大神水鈴おおかみみすず――真司と同じクラスの女生徒。

遥同様に優秀で美少女。


白石稔しらいしみのる――古典担当の教師で真司の担任。

いつも気だるそうで、甘い物が好きなずぼらな先生。

人間に化けた雛菊に会い一目惚れし、ついに雛菊と恋人同士になった。


澄江すみえ――幸に名前を与えた女性。もう、この世には居ない。


片岡美保志かたおかみほし――真司と同じく妖怪が見える女性で予知の力も持っている。その力を活かして、現在は占い師『美星』として活動中。


安倍時成あべのときなり――真司が夢見る世界で出会う謎の陰陽師。その姿はほんの少しだけ真司にも似ている。

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