【完結済】けものフレンズ ～僕と似た君へ～

サバンナエリア_12

「ほら、ちゃんとキレイに落ちたでしょ」

「むぅー、カラカルのイジワルー」

　上機嫌のカラカルと、むくれ顔のサーバルが戻ってきた。

「サーバル、遅い」

「だってカラカルが…」

「あんたが起きないのが悪いのよ」

「なんでもいいから早く座って。セーバル、もう限界…じゅるり」

「わぁ、カレーライスだ！おいしそう！」

「全員揃ったようだな。では、いただこう」

「「「いただきまーす！」」」

　リョウが作ったのはカレーライスだった。

「カレールウがあったのと、お米がたくさん残っていたのはラッキーでした。おかわりもどうぞ！具はあんまり入ってないですけど…」

「リョウ、このお肉はなに？こんなの初めて食べたよ」

「それはランチョンミートです。ジャパリフォースのレーションに入っていたので、カレーの具にしてみたんですけど、どうですか？」

「やわらかくておいしい！」

「セーバルの高評価をもらうなんて、なかなかやるわね、リョウ！」

「まあ、カレーは普通に作ればおいしくなりますからね」

「辛さも丁度よくておいしいです」

「ワタシはもう少し辛くても大丈夫かなっ」

「あ、辛いのも少しだけ作ってあるので、サーバルさん食べます？」

「『極上マグマカレー』って箱に書いてあったんですけど」

「えっ、あっ、それはやめておこうかな！？」

「そうね、また別のエリアまで走っていかれたら大変だものね」

「あれそんなに辛いんですか！？」

「滅茶苦茶辛かったよ…」

「リョウ、これすごくおいしいわ！おかわり貰っていいかしら？」

「はい、どうぞ」

「ありがとう」

「…アリサさんが食べてるのがそうなんですけど」

「あのカレーを平然と…！？」

「アリサ、激辛料理好きだったんだね…」

「「「ごちそうさまでした！」」」

「リョウ、おいしかったよ」

「ありがとうございます。僕としてはもっとおいしいものを作りたかったのですが」

「そうなの？」

「はい、ただ食材がなかったので…パークセントラルに戻ったら、食材を分けてもらってリベンジしたいですね」

＜そういうことならお任せ下さい！＞

「うわ、ミライさん！？」

＜私が後でスタッフにお話しておきます！というか…＞

＜私も食べたいですっ！＞

＜私もけものさんたちと一緒においしいごはんが食べたいんですッ！＞

＜こんな…こんなジャパリヌードルじゃなくてぇー…＞

「な、なんかごめんね？」

＜うぅ、すみません、取り乱しました＞

「…絶対、またみんなでおいしいごはんを食べましょう！」

＜リョウさん…＞

「なので、みんなが無事に帰れるように、明日もナビゲートをお願いしますね？」

＜はい！任せてください！＞