サバンナエリア_6

「案内するわ。そう遠くには行ってないはずよ」

<<オーケイ!みんな、バスに乗ってくれ!>>

「よっしゃ、いっちょやったるわ!」

「うちもがんばる!」

「みんなは私が守るよ」


 ヒョウ達がバスに乗り込む中、ライオンはまだ寝ていた。


「ほら、ライオン、起きるんだ」

「あと1時間…」

「ダメだ」

「あー」


 ライオンがバリーに抱えられ、バスへと運ばれていく。


「全員、装備に問題はないか?」

「「「問題なし!」」」

「よし、今回は乱戦になるだろう。絶対に誤射はするんじゃないぞ!」

「「「了解!」」」


<<全員乗ったな?出発するぞ!>>


 百獣の王の一族を乗せ、バスが走り出す。



「さっき見たのはこの辺り…いたわ!」

<<うわ、なんだよアレ>>


 チーター達の報告通り、アカガウより一回り大きく、頭が3つの黒いセルリアン。


「本当に頭が3つあるよ!アタマミッツリアンだね!」

「ないわ」

「ないね」

「ないと思います…」

「アードウルフまで…キョウはどう思う!?」

「ごめん、ないと思う」

「くそう…じゃあなんて呼べばいいかな」

<ミツクビクロガウというのはどうでしょう>

「うん、いいわね」


<<スキャン完了!なんてこった、石が胴体の内部にあるぞ>>

「弱点を狙うのは難しいということか」

<<それに体が装甲のようなもので覆われているように見える。銃弾が通るか怪しいな…>>

「仕方ない、ロケットランチャーを使おう。HEAT弾なら装甲を貫いて石を破壊できるかもしれない」

「それはどういうものか、教えて欲しい」

「うむ、簡単に言えば、当たると爆発する強力な武器だ。しかし、動いている相手に当てるのは難しい」

「なので、どうにかミツクビクロガウの動きを止められると良いのだが…」

<<関節部は装甲がなさそうだ!足を集中攻撃すれば転ばせられるかもしれない>>

「では、それを私とライオン、サーベルタイガーでやろう。他のみんなは注意を引き付けて隙を作ってくれ」

「わ、わかりました」

「アードウルフ、不安か?」

「はい…」

「大丈夫、君はもう十分に強い。それに、今はこんなに仲間たちがいるんだ。そうだろう?」

「そうだよ!みんなと一緒なら、きっとなんだってできるよ!」

「サーバルちゃん……はい!私も頑張ります!」

「ロケットランチャーはキョウ、お前に任せる。できるな?」

「了解!」

「俺とリョウ、アリサはミツクビクロガウの撹乱に当たる。フレンズ達と協力して隙を作るぞ」

「「了解!」」

「ルイスはキョウを乗せてミツクビクロガウの周囲で待機だ。動きを止めたらキョウを射撃しやすいポイントまで運べ」

<<了解!>>

「全員、ミツクビクロガウの動きを止めたらすぐに離れて伏せるように!耳も塞いでおくんだぞ」

「わかったわ」

「それでは総員、出撃!」

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